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悪役令嬢?、メランコーリッシュを認める
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ご機嫌よう。メランコーリッシュです。プーロ様と行動を共にするようになってしばらくが経ちました。プーロ様とは順調に仲良くなってこれたと思います。プーロ様はなかなか認めてはくださいませんが…。
「メランコーリッシュ王女」
「どうしましたか?プーロ様」
「その、あの、私…そろそろ、メランコーリッシュ王女のことを認めて差し上げてもよくってよ?」
「!本当ですか!?」
プーロ様から認められるなんて、嬉しいです!
「そ、それでその…私、今までほど頻繁に皇宮に来ることはなくなるのですけれど…」
「えっ」
あ、そうか、私がアトランティデの皇后に相応しいかを見にきてくださってたんだから、認めてくださったらそりゃあ来てくださらないよね…。
「その、これからもたまには遊びに来ますから…お、お友達として、迎えてくださると嬉しいのですけれど…」
「…!ありがとうございます、お友達なんて嬉しいです!」
私は思わずプーロ様の両手を握りしめる。
「絶対、また会いに来てくださいね!」
「も、もちろんですわ!待っていてくださいましね!」
「はい!」
こうしてプーロ様は前ほど頻繁に皇宮には来なくなりました。しばらくずっと一緒にいたから、なんだか寂しいです。
「シュシュ、ロロが遂にシュシュを認めたそうだな」
「はい!嬉しいですけれど、ロロ様に会えなくなってちょっと寂しいです」
「そうか。そうだな、ロロには近いうちにまた来いと言っておこう」
「ありがとうございます、ニタ」
「だが」
「?」
「今は、また二人きりになったことを、喜んではくれないか?」
「!もう、ニタったら」
ニタに優しく抱きしめられます。もしかして、プーロ様とばかり一緒にいたから、寂しい思いをさせてしまったでしょうか?
「…だが、ロロには感謝しなくてはな」
「?」
「俺の従妹であり公爵令嬢のロロがお前を認めたというのは大きい。うるさい宰相どももこれでしばらくは黙るだろう」
「そうなのですね。プーロ様には改めてお礼が言いたいです」
「近いうちにな。…シュシュ、その刺繍は?」
「あっ…こ、これはその…本当は出来上がってから、お見せしたかったのですが…」
私はニタに作りかけの刺繍を見せます。
「ニタに、と思って」
「…っ!そうか、シュシュ、ありがとう。嬉しい」
私の頭をわしゃわしゃと撫でるニタ。
「出来上がるの、楽しみに待っているからな」
「はい、ニタ」
プーロ様から教わった刺繍、今回も上手く作れるといいのですが。楽しみにしてくれているニタの為にも頑張って作ります。
「メランコーリッシュ王女」
「どうしましたか?プーロ様」
「その、あの、私…そろそろ、メランコーリッシュ王女のことを認めて差し上げてもよくってよ?」
「!本当ですか!?」
プーロ様から認められるなんて、嬉しいです!
「そ、それでその…私、今までほど頻繁に皇宮に来ることはなくなるのですけれど…」
「えっ」
あ、そうか、私がアトランティデの皇后に相応しいかを見にきてくださってたんだから、認めてくださったらそりゃあ来てくださらないよね…。
「その、これからもたまには遊びに来ますから…お、お友達として、迎えてくださると嬉しいのですけれど…」
「…!ありがとうございます、お友達なんて嬉しいです!」
私は思わずプーロ様の両手を握りしめる。
「絶対、また会いに来てくださいね!」
「も、もちろんですわ!待っていてくださいましね!」
「はい!」
こうしてプーロ様は前ほど頻繁に皇宮には来なくなりました。しばらくずっと一緒にいたから、なんだか寂しいです。
「シュシュ、ロロが遂にシュシュを認めたそうだな」
「はい!嬉しいですけれど、ロロ様に会えなくなってちょっと寂しいです」
「そうか。そうだな、ロロには近いうちにまた来いと言っておこう」
「ありがとうございます、ニタ」
「だが」
「?」
「今は、また二人きりになったことを、喜んではくれないか?」
「!もう、ニタったら」
ニタに優しく抱きしめられます。もしかして、プーロ様とばかり一緒にいたから、寂しい思いをさせてしまったでしょうか?
「…だが、ロロには感謝しなくてはな」
「?」
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「そうなのですね。プーロ様には改めてお礼が言いたいです」
「近いうちにな。…シュシュ、その刺繍は?」
「あっ…こ、これはその…本当は出来上がってから、お見せしたかったのですが…」
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「ニタに、と思って」
「…っ!そうか、シュシュ、ありがとう。嬉しい」
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「出来上がるの、楽しみに待っているからな」
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