悪役王女に転生しました。でも、パパは何故か私を溺愛してきます。

下菊みこと

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教会への募金活動

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御機嫌よう、ジェンティーレ・プリンチペッサ・アポカリッセです。今日は教会への募金活動の日です。

「みんなー、準備はしてきたか?」

ブルローネ先生が聞きます。

「準備万端です!」

「私もです!」

「私は土さえあればいいので」

「俺も大丈夫です」

「俺もー」

「私もです」

「ぼ、僕もです」

「じゃあ行くぞー。気合い入れて行こうぜ!」

「おー!」

ということで馬車で市街へ向かいます。

ー…

市街に着きました。早速教会への募金活動を呼びかけます。

「えっと…はじめまして!皆さんこんにちは!」

まずはビビさんが道行く人に挨拶をします。

「今日は教会への募金活動を呼びかけに来ました!教会への募金活動に参加してくださる方はこちらの箱にお金を入れてください。それと僅かばかりのお礼として、楽しんでもらおうと思って、色々なものを用意してきました!楽しんでくれると嬉しいです!」

「なんだなんだ?」

「いつもの教会への募金活動とは違うわね」

「楽しむってなんだ?」

「見ていただければわかります!」

うんうん。掴みはバッチリ。

「じゃあ、トップバッターは私が行きますね!」

私はみんなの前に出て、幻術を披露します。孤児院の時と同じものを披露しようと思うのですがウケるでしょうか?

まずは可愛らしい動物の着ぐるみを生み出してみせます。どこからともなく出てきた着ぐるみにみんな興奮します。

「なんだなんだ!?」

「急になんか出てきたぞ!」

「まあまあ!びっくりね!」

そして私は、着ぐるみ達にナイフ投げをさせます。

「わあ!危ない!」

「ドキドキするな…」

「…!全部成功した!すごいな!」

拍手喝采です。ごめんなさい。幻術です。

次は綱渡りです。

「お、おおお!あんな高いところ大丈夫なのか!?」

「きゃー!助けて!落ちてしまうわ!」

「いや待て、持ち直したぞ!」

「せ、成功したー!」

「成功したぞー!」

またも拍手喝采です。ごめんなさい。幻術です。

次は空中ブランコです。

「おお、あの着ぐるみ二人ともナイスコンビだな」

「素晴らしいわ!」

「お互いを信頼しあっているのがわかるな…なんて素敵なんだ…」

またも拍手喝采です。ごめんなさい。幻術です。

次はトランポリンです。

「おお!二回宙返りだ!」

「後方二回宙返りよ!」

「後方一回宙返りだわ!」

またも拍手喝采です。ごめんなさい。幻術です。

次は人間ピラミッドです。

「人間ピラミッド!?あいつらにできるのか!?」

「いや、数々の曲芸を披露してきた彼らだ!人間ピラミッドくらいできるさ!」

「おー!成功したー!」

またも拍手喝采です。ごめんなさい。幻術です。

次はワイングラスを乗せたテーブルでテーブルクロス引きです。

「いけるの!?やれるの!?」

「だがワイングラスだぞ!?失敗は出来ないだろう!?」

「…行ったー!」

「な、なんだと!?あの図体であそこまで動けるのか!?」

「なにあれ!」

「すごいな!」

うんうん、好評なようです。よかった。

「私ちょっとだけ寄付しようかしら?」

「ありがとうございます!」

「じゃあ私も!」

「ありがとうございます!」

「俺も寄付させてもらうぜ!」

「ありがとうございます!」

「寄付するのはいくらからでもいいのかしら?」

「いくらからでも大丈夫です!ありがとうございます!」

たくさんの人が少しずつ寄付金を入れていってくれます。有り難いです!もっともっと頑張ります!

ミミさんは土人形で人形劇を見せます。

「わー!」

「可愛らしいわ!」

「お人形さんなのにドラマチックでロマンチックな劇ね!」

「私ちょっと寄付させてもらうわ!」

ビビさんはライトニングで目標の的を攻撃します。

「光魔法!?素晴らしいわ!なんで光魔法の使い手がこんなところで曲芸をしているの!?」

「教会への募金活動のためにここまでするなんて、感動したわ!寄付させて頂戴!」

「俺も寄付するぜ!」

アル王太子殿下はネストと魔法剣術で手合わせをしてみせます。二人とも孤児院の時と同じで物凄い威力で剣を振ります。ネストは主に剣技で、アル王太子殿下は魔力放出で勝負しています。側から見てもなかなか迫力があります。二人ともどうせ大怪我するんだろうなぁ。本気出して、二人とも負けず嫌いなんだから。

「わー!」

「銀髪の坊ちゃん頑張ってー!」

「黒髪の兄ちゃんも頑張れよー!」

そして二人は案の定大怪我をして勝負は引き分けです。よく頑張りました。ビビさんの光魔法で怪我を治してもらいます。

「わー、生の光魔法よ!」

「一瞬で治ったわ!」

「さすが希少な光魔法!」

「二人ともよく戦ったな!寄付させてもらうぜ!」

「私も素晴らしい光魔法の使い手さんのために寄付させてもらうわ!」

リトは得意な手品を披露します。大人でもなかなかタネは見破れないですよ?

「じゃあ十番!」

「はい。…スペードのエースですね?」

「わー!」

「本当だー!」

「なんで?どうやったの?」

「ふふ。秘密ですよ」

「素晴らしい腕だな。寄付させて貰おう」

そうしてヴィドが錬金術を見せます。

「これを、ここに入れて、この粉を、ま、混ぜます」

「ほうほう」

「すると…ほら、ポーションの完成です」

「へー、こうやって作るのか」

「素晴らしいな。透き通っているということは、いい出来なんだろう」

「の、飲んでみますか?」

「え?いいのか?…!?ポーションってこんな味だったか?美味しい!」

「こ、これは子供用ポーションで、大人用ポーションは苦いですから」

「ああ、なるほど道理で。でも身体が楽になったよ」

「は、はい。で、でも大人用ポーションの方が効果はその分大きいです。りょ、良薬口に苦しです」

「なるほどなぁ」

「勉強になるわねぇ」

「出来れば甘くてよく効くお薬も欲しいけれどもねぇ」

「も、物によりますね。げ、下剤なら甘いのもありますよ」

「下剤じゃあねぇ」

ヴィドもすっかり人気者です。

「よし、にいちゃんにご褒美だ!寄付させてもらうぜ!」

「俺も寄付するぜ!」

「私も寄付させてもらうわ!」

最後にブルローネ先生が魔法石を作ります。これは(人間にとっては)数限られた人にしか作れない、石に魔力を込めて美しく加工した宝石です。石自体はぶっちゃけその辺の石ころで充分です。

「ちょっと!これ魔法石!?本物!?」

「貴方達本当に何者なの!?」

「寄付!寄付するからその魔法石を譲ってくれ!」

「いや、私が!」

「いや俺が!」

「心配しなくてもその辺に石ころはたくさんあるさ。ゆっくり寄付してくれ!」

ー…

「では、今回はこれで失礼します」

「皆さん、付き合ってくれてありがとうございました!」

「皆さんこそ素敵な曲芸をありがとう!」

「機会があればまたみたいわ!」

「はは。また来月な」

ブルローネ先生は一人一人と握手をします。

そうして私達は馬車で学園に帰るのでした。寄付金もたくさん集まりましたし、有意義な一日になりました。
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