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彼女はお茶会を楽しむ
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「女王陛下のお茶会ですか?」
「ああ。君への招待状だそうだ」
「おー。読んでみます」
この日、テレーズはボーモンから女王陛下のお茶会への招待状を受け取った。テレーズはもちろん行く気満々である。
「その……大丈夫か?」
「何がです?」
「君は……その……なんというか、あまり好かれてはいないだろう?」
「ああ!」
そういえば、とテレーズは思い出す。最近周りから大切にされ過ぎて、招待状を受け取った段階では一切気にしていなかった。この間ボーモンの親戚から突撃された時にはそれも含めて落ち込んでいたくせにである。彼女は想定外に図太いかもしれない。
「んー。でも女王陛下のお誘いって断れるんですか?」
「無理だな」
「じゃあ決まりですね!」
どんなドレスを着て行こうかなーとのほほんとしているテレーズに、ボーモンは一抹の不安がよぎるがもうどうしようもないのでマルカに上手くフォローするよう頼み込む。マルカはありとあらゆる悪意からテレーズ様を守らねばと使命感に燃えていた。
「テレーズ様!お茶会の準備は私に任せてくださいますか!?」
「もちろんです!よろしくお願いします!」
「お任せあれ!今の流行りはテレーズ様に特に似合いますよー!」
「おー、そうなのですね!」
そして迎えた当日。集まった貴婦人たちは目を見張った。
テレーズは前世を思い出すまでは派手好きだった。TPOを弁えない程度には。だから、このお茶会にもどうせ派手なドレスで登場すると思っていた。みんな、それをバカにしてやろうと考えていた。最近の流行りは清楚な感じなのである。
「えへへ。皆様ドレスすごく似合いますね!私はどうですか?」
「え、ええ。とてもお似合いですわ……」
「テレーズ様はそういうドレスも着るようになったんですのね……」
「うちの自慢のメイドが勧めてくれたんですよー!頼りになるでしょう?」
ところが今日のテレーズはどうか。髪をふんわりと巻いて、清楚で可憐な雰囲気のドレスに身を包み、まさに流行りのど真ん中ど直球である。そしてテレーズはとても美しい。映える。テレーズを気に入らない貴婦人たちは謎の悔しさを感じていた。
「テレーズ、ようやく成長しましたね」
「女王陛下!今日はお招きいただきありがとうございます!女王陛下のお気に入りのお菓子、楽しみですー!」
「ふふ、そういうところは子供のままですか?困った子ですね」
女王陛下の方はというと、テレーズの変化を好ましく思っていた。女王陛下からすればテレーズは夫の姪っ子であるため、気にかけて心配していたのである。結婚してから突然人が変わったようだと噂に聞いた時はどうしたことかと思ったが、きっと良い伴侶に恵まれて変わっていったのだろう。男の子ばかりに恵まれて娘のいない女王陛下は、可愛い姪っ子の成長に鼻が高い。
「テレーズ様と婚約破棄された彼は、恋人と無事幸せになったそうですわね!」
「それは良かったです!私のせいで不幸になったら悲しいですもんね!」
「……そ、そうですね」
「私もボーモン様と結婚して幸せになりましたし、むしろ婚約破棄してくれてお互いにありがたいくらいでしたね!」
「そ、そうですの……ね……」
「彼には幼稚な嫉妬で振り回してしまって申し訳なかったですから、その分いっぱい幸せになって欲しいです!」
お茶会は表向きは穏やかに進んだ。何かにつけてテレーズの粗探しをしようとする輩はいたが、女王陛下主催のお茶会をぶち壊すほどのことはさすがに出来ない。今回は諦めるしかなかった。その分ネチネチと過去のテレーズの所業を突き回す者はいたが、テレーズはお恥ずかしいですと小さくなるも「その分これから挽回出来るように頑張りますね!」と子供のような純粋な笑顔を向けられて逆に負けた気分になっていた。
「あー、紅茶もお茶菓子も美味しいし、皆様とお話出来て楽しかったですー!」
「君が楽しかったならそれでいいが、本当に何事もなかったのか?」
「なかったですよー!」
そんなこんなでなんとかお茶会を乗り切ったテレーズ。ボーモンはいじめられていやしなかったかと心配したが、人の悪意に鈍感になってしまった彼女は特に何もなかったですと元気に答えていた。マルカはあとでボーモンにお茶会での様子を報告したが、ボーモンはテレーズらしいなと苦笑いしていた。
「ああ。君への招待状だそうだ」
「おー。読んでみます」
この日、テレーズはボーモンから女王陛下のお茶会への招待状を受け取った。テレーズはもちろん行く気満々である。
「その……大丈夫か?」
「何がです?」
「君は……その……なんというか、あまり好かれてはいないだろう?」
「ああ!」
そういえば、とテレーズは思い出す。最近周りから大切にされ過ぎて、招待状を受け取った段階では一切気にしていなかった。この間ボーモンの親戚から突撃された時にはそれも含めて落ち込んでいたくせにである。彼女は想定外に図太いかもしれない。
「んー。でも女王陛下のお誘いって断れるんですか?」
「無理だな」
「じゃあ決まりですね!」
どんなドレスを着て行こうかなーとのほほんとしているテレーズに、ボーモンは一抹の不安がよぎるがもうどうしようもないのでマルカに上手くフォローするよう頼み込む。マルカはありとあらゆる悪意からテレーズ様を守らねばと使命感に燃えていた。
「テレーズ様!お茶会の準備は私に任せてくださいますか!?」
「もちろんです!よろしくお願いします!」
「お任せあれ!今の流行りはテレーズ様に特に似合いますよー!」
「おー、そうなのですね!」
そして迎えた当日。集まった貴婦人たちは目を見張った。
テレーズは前世を思い出すまでは派手好きだった。TPOを弁えない程度には。だから、このお茶会にもどうせ派手なドレスで登場すると思っていた。みんな、それをバカにしてやろうと考えていた。最近の流行りは清楚な感じなのである。
「えへへ。皆様ドレスすごく似合いますね!私はどうですか?」
「え、ええ。とてもお似合いですわ……」
「テレーズ様はそういうドレスも着るようになったんですのね……」
「うちの自慢のメイドが勧めてくれたんですよー!頼りになるでしょう?」
ところが今日のテレーズはどうか。髪をふんわりと巻いて、清楚で可憐な雰囲気のドレスに身を包み、まさに流行りのど真ん中ど直球である。そしてテレーズはとても美しい。映える。テレーズを気に入らない貴婦人たちは謎の悔しさを感じていた。
「テレーズ、ようやく成長しましたね」
「女王陛下!今日はお招きいただきありがとうございます!女王陛下のお気に入りのお菓子、楽しみですー!」
「ふふ、そういうところは子供のままですか?困った子ですね」
女王陛下の方はというと、テレーズの変化を好ましく思っていた。女王陛下からすればテレーズは夫の姪っ子であるため、気にかけて心配していたのである。結婚してから突然人が変わったようだと噂に聞いた時はどうしたことかと思ったが、きっと良い伴侶に恵まれて変わっていったのだろう。男の子ばかりに恵まれて娘のいない女王陛下は、可愛い姪っ子の成長に鼻が高い。
「テレーズ様と婚約破棄された彼は、恋人と無事幸せになったそうですわね!」
「それは良かったです!私のせいで不幸になったら悲しいですもんね!」
「……そ、そうですね」
「私もボーモン様と結婚して幸せになりましたし、むしろ婚約破棄してくれてお互いにありがたいくらいでしたね!」
「そ、そうですの……ね……」
「彼には幼稚な嫉妬で振り回してしまって申し訳なかったですから、その分いっぱい幸せになって欲しいです!」
お茶会は表向きは穏やかに進んだ。何かにつけてテレーズの粗探しをしようとする輩はいたが、女王陛下主催のお茶会をぶち壊すほどのことはさすがに出来ない。今回は諦めるしかなかった。その分ネチネチと過去のテレーズの所業を突き回す者はいたが、テレーズはお恥ずかしいですと小さくなるも「その分これから挽回出来るように頑張りますね!」と子供のような純粋な笑顔を向けられて逆に負けた気分になっていた。
「あー、紅茶もお茶菓子も美味しいし、皆様とお話出来て楽しかったですー!」
「君が楽しかったならそれでいいが、本当に何事もなかったのか?」
「なかったですよー!」
そんなこんなでなんとかお茶会を乗り切ったテレーズ。ボーモンはいじめられていやしなかったかと心配したが、人の悪意に鈍感になってしまった彼女は特に何もなかったですと元気に答えていた。マルカはあとでボーモンにお茶会での様子を報告したが、ボーモンはテレーズらしいなと苦笑いしていた。
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