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彼女は兄と再会する
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テレーズとボーモンは和の国とベルトラン公国でのハネムーンを合計して一週間ほど楽しみ、るんるん気分で転移魔法を使いバスチアン邸に戻ってきた。
「皆さん、ただいま戻りましたー!」
「ただいま帰った。屋敷は変わりないか?」
従者としてハネムーンについて行った使用人たちも含めてみんなで笑顔を浮かべていたが、屋敷の留守を守っていた使用人たちの表情はどこか浮かない。
「……なにかあったか?」
「その……ここ一週間毎日、テレーズ様の兄君がテレーズ様に会いたいと通っていらっしゃってまして……」
「……もしかして、ドミニクお兄様ですか?」
「はい」
「……あー。お待たせしてすみませんでした。今日来たら私が対応しますね」
ドミニク・アルビオン。テレーズの次兄にして、心優しいが少しばかり我の強い困った人である。なお実力主義で有名な、女王陛下直属の王国騎士団の副団長を若くして務める天才的な努力家でもある。
「とりあえずこれ、皆さんにもお土産を買いましたので後でみんなで食べてください!」
「旦那様、テレーズ様、ありがとうございます!」
「気にするな。いつも世話になっているからな。そのお礼だと思ってくれ」
「旦那様……!」
テレーズとボーモンは使用人たちへのお土産を渡して、自分たちのために買った絵画や日本刀などのお土産も使用人たちに飾ってもらいつつハネムーンの思い出を改めて語りあった。和の国で買った和菓子をお茶菓子に、緑茶を楽しみつつ幸せな時間は過ぎていく。そして八つ橋の最後の一口を食べたところで嵐がやってきた。
「テレーズ様、ドミニク様がいらっしゃいました」
「今行きますね」
テレーズとボーモンが玄関に向かうと、テレーズにとって懐かしい姿が見えた。
「ドミニクお兄様!」
「テレーズ!元気だったか?」
「はい!ドミニクお兄様は?」
「もちろん元気だ。今日も新人騎士達を鍛えてやった。みんなやる気に満ちていてこちらも教え甲斐がある」
「そうなのですね!よかったです」
テレーズが嬉しそうに微笑むのを見てドミニクは一瞬固まる。
「……本当に変わったんだな、テレーズ。無理はしていないか?もし辛ければいつでもウチに帰ってこい」
「幸せなので大丈夫です!」
「それならいいがな」
ドミニクはどこか納得のいかない表情を浮かべていた。テレーズは不思議に思う。その時二人の再会を黙って見守っていたボーモンが口を開いた。
「お久しぶりです、ドミニク殿」
「ボーモン殿、久しぶりだな。妹は侯爵家に馴染めているだろうか?」
「ええ、使用人たちとも上手くやってくれています。もちろん私もテレーズに癒されて、毎日が幸せです」
本人にその気はないが、相当な惚気である。ドミニクは面食らったが、その後にんまりと笑った。
「ウチの妹はなかなかじゃじゃ馬だろう」
「そこが可愛らしいのですよ。いつも侯爵家や領民達のために頑張ってくれているので、ちょっとお転婆でも助けられることの方が多いです」
「……テレーズが、領民達のために?」
「ええ」
「……なるほど。ボーモン殿と結婚して愛されて、ある程度落ち着いたのか。テレーズを大切にしてくれてありがとう。礼を言う」
ドミニクはボーモンに頭を下げて心から礼を言う。
「いえ、顔を上げてください。妻を大切にするのは当たり前です」
「テレーズ、遅めのハネムーンを楽しんだと聞いたが、どうだった?」
「すっごく楽しかったです!」
「そうか、よかった。……時に、ボーモン殿は剣術は嗜むのか?」
「一応嗜む程度ですが」
ボーモンがそう答えると、ドミニクはにんまりと笑う。
「なら、手合わせ願いたい。最近新人騎士達の相手ばかりでなかなか本気が出せなくてな」
「え、ドミニクお兄様!?」
テレーズは焦る。ドミニクは強い。ボーモンが怪我をするかもしれない。
「ええ、是非」
「ボーモン様、いいんですか!?」
「私もたまには身体を動かさないとな」
「ええ……」
テレーズは心配だったが、二人ともやる気なのでもはや止められない。
「では、離れの修練場に行きましょうか」
「ああ。よろしく頼む」
そしてテレーズが見守る中で、修練場で手合わせをする二人。意外なことに、ドミニクは小手調べなどせず最初から本気を出す。そしてそんなドミニクの攻撃をボーモンはしっかりと剣で受け止めた。テレーズは初めて剣を持つボーモンを見るので知らなかったが、どうもボーモンは強いらしいと理解した。
「……やはり、結構鍛えているな?ボーモン殿」
「テレーズや領民達を守るのに必要ですからね」
「これは頼もしい。テレーズを安心して任せられるな」
「ドミニク殿もさすがですね。剣を受け止められても、反撃する隙がなかなかない」
「これでも王国騎士団副団長だからな。女王陛下から騎士としての活躍を理由に、侯爵位を特別に賜っているし」
激しく打ち込みあいながら、お互いに称え合う。どこにそんな余裕があるのだろうか。テレーズは不思議に思う。
「……そろそろ息が上がってきたな。おしゃべりはここまでだ」
ボーモンが反撃に出る。しかしドミニクはこれを剣で受けた。少し腕が痺れるドミニクだったが、そのままボーモンの剣を跳ね飛ばした。
ボーモンの手から剣が明後日の方向に飛んでいく。ボーモンは困ったように笑った。
「出来れば勝って妻に良い所を見せたかったのですが。お見事だ、手合わせ感謝する」
「こちらこそ本気を出してもらえて嬉しい。こちらも久しぶりに本気を出せて楽しかった。ありがとう」
ボーモンとドミニクの手合わせはドミニクの勝ちで終わった。こんなに激しい打ち合いを見るのは初めてのテレーズは、いつのまにか見入っていたようで興奮した様子で二人に駆け寄る。
「お兄様!ボーモン様!すごいです!お二人ともカッコいいです!」
「小さな頃見た時には剣なんて野蛮だなんだと言っていた癖に、現金な奴め」
テレーズの頭を乱暴に撫でるドミニク。
「テレーズ、見学は楽しかったか?」
「はい、ボーモン様!すごくカッコ良くて、改めてドミニクお兄様もボーモン様も大好きになりました!」
「大好きはこっちの台詞だ、ばーか」
可愛らしくはしゃぐ妹の姿に、ドミニクも満更ではない。ボーモンも大好きと言われて気分が良さそうだ。
「今日は負けましたが、また今度リベンジさせてください」
「暇さえあればいつでもいいぜ!ま、お互い忙しいからなかなか難しいだろうけどな。楽しみにしてる」
ボーモンと手合わせしたドミニクは、日頃忙しいだろうに鍛錬を重ねている様子のボーモンに好感を持った様子だ。ボーモンの方も、ドミニクのテレーズをなんだかんだと可愛がる姿や剣術の腕に素直に尊敬する。
「それじゃあ、俺はそろそろ帰るわ。テレーズの顔も見られたし、ボーモン殿と手合わせも出来て目的は達成したしな。ここんところ通い詰めて、屋敷の使用人たちには悪いことしたな。もうしばらくは来ないから安心してくれ」
「じゃあ、使用人たちにはそう伝えておきますね!でも、個人的にはいつでも会いに来て欲しいです」
「可愛い奴め。また時間を作ってくるから待ってろ」
「わーい!」
こうしてドミニクは帰っていった。使用人たちはドミニクがしばらく来ないとテレーズから聞いて正直ほっとする。屋敷の主人が不在の間に通い詰められて帰ってくるまで毎日来ると宣言され、ちょっと苦手意識を抱いていたらしい。決して悪い人間ではないが、我が強いので仕方がない。
「皆さん、兄の相手をありがとうございました!改めて、留守の間皆さんが屋敷を守ってくださって助かりました!」
「旦那様とテレーズ様のお役に立てていれば幸いです!」
こうして慌ただしい一日が終わり、今日もテレーズはボーモンにくっついて穏やかに眠るのだった。
「皆さん、ただいま戻りましたー!」
「ただいま帰った。屋敷は変わりないか?」
従者としてハネムーンについて行った使用人たちも含めてみんなで笑顔を浮かべていたが、屋敷の留守を守っていた使用人たちの表情はどこか浮かない。
「……なにかあったか?」
「その……ここ一週間毎日、テレーズ様の兄君がテレーズ様に会いたいと通っていらっしゃってまして……」
「……もしかして、ドミニクお兄様ですか?」
「はい」
「……あー。お待たせしてすみませんでした。今日来たら私が対応しますね」
ドミニク・アルビオン。テレーズの次兄にして、心優しいが少しばかり我の強い困った人である。なお実力主義で有名な、女王陛下直属の王国騎士団の副団長を若くして務める天才的な努力家でもある。
「とりあえずこれ、皆さんにもお土産を買いましたので後でみんなで食べてください!」
「旦那様、テレーズ様、ありがとうございます!」
「気にするな。いつも世話になっているからな。そのお礼だと思ってくれ」
「旦那様……!」
テレーズとボーモンは使用人たちへのお土産を渡して、自分たちのために買った絵画や日本刀などのお土産も使用人たちに飾ってもらいつつハネムーンの思い出を改めて語りあった。和の国で買った和菓子をお茶菓子に、緑茶を楽しみつつ幸せな時間は過ぎていく。そして八つ橋の最後の一口を食べたところで嵐がやってきた。
「テレーズ様、ドミニク様がいらっしゃいました」
「今行きますね」
テレーズとボーモンが玄関に向かうと、テレーズにとって懐かしい姿が見えた。
「ドミニクお兄様!」
「テレーズ!元気だったか?」
「はい!ドミニクお兄様は?」
「もちろん元気だ。今日も新人騎士達を鍛えてやった。みんなやる気に満ちていてこちらも教え甲斐がある」
「そうなのですね!よかったです」
テレーズが嬉しそうに微笑むのを見てドミニクは一瞬固まる。
「……本当に変わったんだな、テレーズ。無理はしていないか?もし辛ければいつでもウチに帰ってこい」
「幸せなので大丈夫です!」
「それならいいがな」
ドミニクはどこか納得のいかない表情を浮かべていた。テレーズは不思議に思う。その時二人の再会を黙って見守っていたボーモンが口を開いた。
「お久しぶりです、ドミニク殿」
「ボーモン殿、久しぶりだな。妹は侯爵家に馴染めているだろうか?」
「ええ、使用人たちとも上手くやってくれています。もちろん私もテレーズに癒されて、毎日が幸せです」
本人にその気はないが、相当な惚気である。ドミニクは面食らったが、その後にんまりと笑った。
「ウチの妹はなかなかじゃじゃ馬だろう」
「そこが可愛らしいのですよ。いつも侯爵家や領民達のために頑張ってくれているので、ちょっとお転婆でも助けられることの方が多いです」
「……テレーズが、領民達のために?」
「ええ」
「……なるほど。ボーモン殿と結婚して愛されて、ある程度落ち着いたのか。テレーズを大切にしてくれてありがとう。礼を言う」
ドミニクはボーモンに頭を下げて心から礼を言う。
「いえ、顔を上げてください。妻を大切にするのは当たり前です」
「テレーズ、遅めのハネムーンを楽しんだと聞いたが、どうだった?」
「すっごく楽しかったです!」
「そうか、よかった。……時に、ボーモン殿は剣術は嗜むのか?」
「一応嗜む程度ですが」
ボーモンがそう答えると、ドミニクはにんまりと笑う。
「なら、手合わせ願いたい。最近新人騎士達の相手ばかりでなかなか本気が出せなくてな」
「え、ドミニクお兄様!?」
テレーズは焦る。ドミニクは強い。ボーモンが怪我をするかもしれない。
「ええ、是非」
「ボーモン様、いいんですか!?」
「私もたまには身体を動かさないとな」
「ええ……」
テレーズは心配だったが、二人ともやる気なのでもはや止められない。
「では、離れの修練場に行きましょうか」
「ああ。よろしく頼む」
そしてテレーズが見守る中で、修練場で手合わせをする二人。意外なことに、ドミニクは小手調べなどせず最初から本気を出す。そしてそんなドミニクの攻撃をボーモンはしっかりと剣で受け止めた。テレーズは初めて剣を持つボーモンを見るので知らなかったが、どうもボーモンは強いらしいと理解した。
「……やはり、結構鍛えているな?ボーモン殿」
「テレーズや領民達を守るのに必要ですからね」
「これは頼もしい。テレーズを安心して任せられるな」
「ドミニク殿もさすがですね。剣を受け止められても、反撃する隙がなかなかない」
「これでも王国騎士団副団長だからな。女王陛下から騎士としての活躍を理由に、侯爵位を特別に賜っているし」
激しく打ち込みあいながら、お互いに称え合う。どこにそんな余裕があるのだろうか。テレーズは不思議に思う。
「……そろそろ息が上がってきたな。おしゃべりはここまでだ」
ボーモンが反撃に出る。しかしドミニクはこれを剣で受けた。少し腕が痺れるドミニクだったが、そのままボーモンの剣を跳ね飛ばした。
ボーモンの手から剣が明後日の方向に飛んでいく。ボーモンは困ったように笑った。
「出来れば勝って妻に良い所を見せたかったのですが。お見事だ、手合わせ感謝する」
「こちらこそ本気を出してもらえて嬉しい。こちらも久しぶりに本気を出せて楽しかった。ありがとう」
ボーモンとドミニクの手合わせはドミニクの勝ちで終わった。こんなに激しい打ち合いを見るのは初めてのテレーズは、いつのまにか見入っていたようで興奮した様子で二人に駆け寄る。
「お兄様!ボーモン様!すごいです!お二人ともカッコいいです!」
「小さな頃見た時には剣なんて野蛮だなんだと言っていた癖に、現金な奴め」
テレーズの頭を乱暴に撫でるドミニク。
「テレーズ、見学は楽しかったか?」
「はい、ボーモン様!すごくカッコ良くて、改めてドミニクお兄様もボーモン様も大好きになりました!」
「大好きはこっちの台詞だ、ばーか」
可愛らしくはしゃぐ妹の姿に、ドミニクも満更ではない。ボーモンも大好きと言われて気分が良さそうだ。
「今日は負けましたが、また今度リベンジさせてください」
「暇さえあればいつでもいいぜ!ま、お互い忙しいからなかなか難しいだろうけどな。楽しみにしてる」
ボーモンと手合わせしたドミニクは、日頃忙しいだろうに鍛錬を重ねている様子のボーモンに好感を持った様子だ。ボーモンの方も、ドミニクのテレーズをなんだかんだと可愛がる姿や剣術の腕に素直に尊敬する。
「それじゃあ、俺はそろそろ帰るわ。テレーズの顔も見られたし、ボーモン殿と手合わせも出来て目的は達成したしな。ここんところ通い詰めて、屋敷の使用人たちには悪いことしたな。もうしばらくは来ないから安心してくれ」
「じゃあ、使用人たちにはそう伝えておきますね!でも、個人的にはいつでも会いに来て欲しいです」
「可愛い奴め。また時間を作ってくるから待ってろ」
「わーい!」
こうしてドミニクは帰っていった。使用人たちはドミニクがしばらく来ないとテレーズから聞いて正直ほっとする。屋敷の主人が不在の間に通い詰められて帰ってくるまで毎日来ると宣言され、ちょっと苦手意識を抱いていたらしい。決して悪い人間ではないが、我が強いので仕方がない。
「皆さん、兄の相手をありがとうございました!改めて、留守の間皆さんが屋敷を守ってくださって助かりました!」
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