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女王陛下への報告その二
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「ボーモン・バスチアン。緊急の連絡もこれで二度目ですね。またテンペスタ帝国に関する情報ですか?」
「はい、女王陛下」
「よろしい。聞きましょう」
ボーモンは女王陛下に報告する。
「テンペスタ帝国が最後の最後に悪足掻きでバスチアン侯爵領にまた三度目の魔獣のスタンピードを仕掛けてきました。しかも最大規模のものです」
「何ですって?」
「テレーズとユゲット、そして私で食い止めました。なので問題はありません。国の魔獣研究所に連絡して魔獣達を保護してもらっています」
「なるほど、それならもうすぐ報告が上がってくるのでしょうね。どうして女王への報告がいつもこんなに遅いのか、辟易しますが」
「まあ、そういうものですよ。それで、テレーズがまた倒れました。幸い後遺症は無いようですが」
女王陛下は少し心配そうな表情を見せるがすぐに取り繕う。
「そうですか。テレーズには良くやったと伝えておいてください」
「承りました」
「ともかく、もうテンペスタ帝国も解体され一部は我が植民地になり、一部は周辺国の植民地になり、もう脅かされる心配もありません。これからはしばらく魔獣のスタンピードに悩まされることは無いでしょう。改めて、テレーズとユゲット様をよろしくお願いしますよ」
「もちろんです」
「それと……」
女王陛下は少し迷う様子を見せたが、言った。
「密命を出しておいてなんですが、ユゲット様とテレーズの情報を公開しようと思います」
「……ユゲットを聖龍様として、テレーズを聖龍様の愛し子として公表するのですか?」
「ええ。これだけ何度も大規模な魔獣のスタンピードを抑え込んだのですから、いい加減いくら頭の固い連中でももうテレーズを悪く言えないでしょう。テレーズを聖龍様の愛し子として公表してももう問題はありません」
ボーモンは少し寂しそうな表情を見せる。
「……ユゲットと家族で居られなくなるのですね」
「ああ、それはそのままで大丈夫ですよ」
「え」
「他ならぬ聖龍様自身がそれで良いと言うのなら、わざわざ貴族籍から抜いたりする必要も無いでしょう」
「い、いいんですか?」
「ええ」
ということで、テレーズとユゲットの情報は公開されるが、テレーズとボーモン、ユゲットはこれからも親子として過ごしていくことが決まった。ボーモンは表情に出さないように気をつけるが、やはり嬉しさは隠しきれるものではなくそれを見た女王陛下も少しボーモンを応援する気持ちになった。
「はい、女王陛下」
「よろしい。聞きましょう」
ボーモンは女王陛下に報告する。
「テンペスタ帝国が最後の最後に悪足掻きでバスチアン侯爵領にまた三度目の魔獣のスタンピードを仕掛けてきました。しかも最大規模のものです」
「何ですって?」
「テレーズとユゲット、そして私で食い止めました。なので問題はありません。国の魔獣研究所に連絡して魔獣達を保護してもらっています」
「なるほど、それならもうすぐ報告が上がってくるのでしょうね。どうして女王への報告がいつもこんなに遅いのか、辟易しますが」
「まあ、そういうものですよ。それで、テレーズがまた倒れました。幸い後遺症は無いようですが」
女王陛下は少し心配そうな表情を見せるがすぐに取り繕う。
「そうですか。テレーズには良くやったと伝えておいてください」
「承りました」
「ともかく、もうテンペスタ帝国も解体され一部は我が植民地になり、一部は周辺国の植民地になり、もう脅かされる心配もありません。これからはしばらく魔獣のスタンピードに悩まされることは無いでしょう。改めて、テレーズとユゲット様をよろしくお願いしますよ」
「もちろんです」
「それと……」
女王陛下は少し迷う様子を見せたが、言った。
「密命を出しておいてなんですが、ユゲット様とテレーズの情報を公開しようと思います」
「……ユゲットを聖龍様として、テレーズを聖龍様の愛し子として公表するのですか?」
「ええ。これだけ何度も大規模な魔獣のスタンピードを抑え込んだのですから、いい加減いくら頭の固い連中でももうテレーズを悪く言えないでしょう。テレーズを聖龍様の愛し子として公表してももう問題はありません」
ボーモンは少し寂しそうな表情を見せる。
「……ユゲットと家族で居られなくなるのですね」
「ああ、それはそのままで大丈夫ですよ」
「え」
「他ならぬ聖龍様自身がそれで良いと言うのなら、わざわざ貴族籍から抜いたりする必要も無いでしょう」
「い、いいんですか?」
「ええ」
ということで、テレーズとユゲットの情報は公開されるが、テレーズとボーモン、ユゲットはこれからも親子として過ごしていくことが決まった。ボーモンは表情に出さないように気をつけるが、やはり嬉しさは隠しきれるものではなくそれを見た女王陛下も少しボーモンを応援する気持ちになった。
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