妾の子として虐げられていた私が、爵位を継いだお兄様から溺愛されるだけ

下菊みこと

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お友達が出来ました

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席に着き、ホームルームの時間を過ごし一限目が始まるまでの間にクラスメイトに囲まれます。

「私、ディオール子爵家のコリンヌと申しますの。セヴラン公爵家には美しい深窓の令嬢がいらっしゃると噂でしたけれど、まさかこんなにお美しいなんて!」

「あ、ありがとうございます。でも、コリンヌ様の方がお美しいですよ」

「まあ!エレオノール様ったらお上手なのね!ところで、私の商会の作る装飾品ならエレオノール様の美しさを更に引き出すこと間違いなしですわ!今度ご招待させてくださいませ!」

「もう、コリンヌ様ばかり狡いわ。エレオノール様、私クロティルド伯爵家のシャネルと申しますの。編入試験で全問正解されたとお伺いしましたわ。エレオノール様はとても頭が良いのですね」

「いえ、そんなこと…私、ずっとお屋敷で過ごしていて世間知らずなところがあると思います。色々教えてくださいね」

「まあ!エレオノール様ったら謙虚ですわね。わかりましたわ!このシャネルにお任せくださいませ。そうそう。私の商会の資格講座では手に職を付けたい方にピッタリのモノを扱っておりますの。勤勉なエレオノール様には是非とも我が商会をご利用いただきたくて!どうかしら?」

「ええっと…ありがとうございます?」

皆様商売上手だなぁ。

「商売のお話もよろしいですけれど、エレオノール様を独占しないでくださいまし。私、エレオノール様とお話したいんですの。エレオノール様、私オーギュスティナ・ロテールと申します。ローテル侯爵家の長女ですの。上に兄が二人いますわ。よろしくお願いしますね」

「こちらこそよろしくお願いします、オーギュスティナ様」

「長いですから、ティナで良いですわ。こちらもエレナ様と呼んでもいいかしら?」

「もちろんです、ティナ様」

「ジェシー様、貴女もエレナ様とお話したいんでしょう。こちらに来なさい」

「もぅ、ティナ様がエレオノール様を独占してるんじゃないですかぁ。エレオノール様、私ジェシカ・リオネルと申しますぅ。しがない伯爵家の三姉妹の末っ子なんですぅ。気軽にジェシーって呼んでくださいねぇ。私もぉ、エレナ様って呼んで良いですかぁ?」

「もちろんです!よろしくお願いしますね、ジェシー様!」

「ところでエレナ様、私とジェシー様は一緒に薬学を研究しておりますの」

「よかったらぁ、薬学について語らいませんかぁ?」

「専門的な知識はありませんから語らえることはないと思いますが…それでもよろしければ、是非ともお話を聞かせてください。そういうお話を聞くのは好きなのです」

「まあまあ!それは素晴らしいわ!皆私達が薬学について語らうと逃げてしまうんですもの!」

「エレナ様ぁ、嬉しいですぅ!」

こうして新しいお友達が出来ました!
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