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お兄様が妙にご機嫌です
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私は大事をとって数日間学園からお休みをいただいております。その間またお兄様と一緒に日々を過ごしているのですが、なんだか日を追うごとにお兄様がご機嫌になって行きます。何か良いことがあったのでしょうか?
「あの、お兄様」
「どうした?エレナ」
「最近、何か良いことがあったのですか?ご機嫌に見えて」
ああ、とお兄様は呟くと飛び切りの笑顔を見せてくれます。
「可愛い妹と一緒にいられるから、つい笑顔になってしまった。可愛いエレナ。もし良ければこのままずっとお兄様と過ごしてくれてもいいぞ」
そう言って私を抱きしめるお兄様。相変わらずびくりと反応してしまうのですが、抱きしめられて安心します。
「ふふ。ありがとうございます、お兄様。でも、学園でお友達が待っていてくれますから」
「…エレナは友人に恵まれたな。それもエレナの性格故に。私はエレナが誇らしく思う」
「お兄様、おだて過ぎです」
「本心だ」
「もう、お兄様ったら」
でも、私はそんなお兄様がとても大好きなのです。
「ところで、そろそろお休みも終わりだな。学園に通うのは怖くないか?」
「はい。あんな目には遭いましたが、頼りになるお友達もいますから」
「それなら良いんだが。私はエレナが痩せ我慢をしてしまわないかと心配だ」
「もう。本当に大丈夫ですから」
心配性なお兄様。
「そういえば、最近エレナは良く食べているおかげか肉付きが良くなってきたな。私も一安心だ。今日もエレナの好きな肉料理を用意させるし、ティータイムにはチョコレート菓子を用意するから、まだまだもりもり食べなさい」
「ふふ。はい、お兄様。でも、太ったらすぐに言ってくださいね?」
「ああ。グラマラスなのもそれはそれでいいとは思うんだが…まあ、エレナがそう言うならそうしよう」
「ありがとうございます、お兄様」
「学園に行ったら、きっとみんな健康的な美女になったと驚くだろうな」
「それは兄の欲目ですよ、お兄様」
「そんなことはない。私の妹は世界一可愛い」
「ふふ。そんなことを仰ってクリス様にからかわれても知りませんよ?」
「大丈夫だ。皇太子殿下ならきっと同意してくださる」
「ふふ、お兄様は私に甘いんですから」
なんだかおかしくて笑ってしまいます。こんな穏やかな時間が、ずっと続きますように。
「あの、お兄様」
「どうした?エレナ」
「最近、何か良いことがあったのですか?ご機嫌に見えて」
ああ、とお兄様は呟くと飛び切りの笑顔を見せてくれます。
「可愛い妹と一緒にいられるから、つい笑顔になってしまった。可愛いエレナ。もし良ければこのままずっとお兄様と過ごしてくれてもいいぞ」
そう言って私を抱きしめるお兄様。相変わらずびくりと反応してしまうのですが、抱きしめられて安心します。
「ふふ。ありがとうございます、お兄様。でも、学園でお友達が待っていてくれますから」
「…エレナは友人に恵まれたな。それもエレナの性格故に。私はエレナが誇らしく思う」
「お兄様、おだて過ぎです」
「本心だ」
「もう、お兄様ったら」
でも、私はそんなお兄様がとても大好きなのです。
「ところで、そろそろお休みも終わりだな。学園に通うのは怖くないか?」
「はい。あんな目には遭いましたが、頼りになるお友達もいますから」
「それなら良いんだが。私はエレナが痩せ我慢をしてしまわないかと心配だ」
「もう。本当に大丈夫ですから」
心配性なお兄様。
「そういえば、最近エレナは良く食べているおかげか肉付きが良くなってきたな。私も一安心だ。今日もエレナの好きな肉料理を用意させるし、ティータイムにはチョコレート菓子を用意するから、まだまだもりもり食べなさい」
「ふふ。はい、お兄様。でも、太ったらすぐに言ってくださいね?」
「ああ。グラマラスなのもそれはそれでいいとは思うんだが…まあ、エレナがそう言うならそうしよう」
「ありがとうございます、お兄様」
「学園に行ったら、きっとみんな健康的な美女になったと驚くだろうな」
「それは兄の欲目ですよ、お兄様」
「そんなことはない。私の妹は世界一可愛い」
「ふふ。そんなことを仰ってクリス様にからかわれても知りませんよ?」
「大丈夫だ。皇太子殿下ならきっと同意してくださる」
「ふふ、お兄様は私に甘いんですから」
なんだかおかしくて笑ってしまいます。こんな穏やかな時間が、ずっと続きますように。
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