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婚約者の無事を確認する
「…僕のせいで申し訳ない。だが、本当に助けられました」
「いえ、王太子殿下のせいではございません。娘も王太子殿下を助けられて、この上ない栄誉だと思っているはずです」
騒動の収集は父上に任せ、僕はシャルロット嬢とシャルロット嬢のご両親を連れて自室に戻った。
宮廷医師団を部屋に呼んで、シャルロット嬢を診てもらう。
その間にシャルロット嬢のご両親に謝罪する。
僕のベッドで眠るシャルロット嬢は、小さくなっていた。
その姿は五歳くらいの女の子だ。
「診察は終わりました」
「どうだ?」
「呪いを解くため、己の命を犠牲にしようとしたのでしょう。ですがシャルロット様は聖女候補。シャルロット様の身体はギリギリのところで耐え、これ以上の消耗を防ぐために幼い姿に変わった…というところでしょう」
「それしか考えられませんな」
「元には戻るのか?」
全員頷いた。
「それはもちろんです。ですが、聖魔力が回復するまではこのお姿のままでしょう」
「いつまでかかる」
「ひと月程です」
なんてことだろう。
僕は婚約者からそんなにも長い時間を奪ってしまったのか。
「本当に申し訳ない…」
「いえ…」
「…なにか出来ることがあれば言って欲しい」
罪滅ぼしくらいはしたい。
そんな思いで言ったのだが、思わぬお願いをされた。
「それでしたら、お忙しい王太子殿下には申し訳ないのですが…」
「なんでも言ってくれ」
「娘と、週に一度会ってやって欲しいのです」
「シャルロット嬢と?…ああ、もちろんだ」
頷けば、ホッとした表情。
そして、僕は幼くなったシャルロット嬢と交流を持つこととなった。
「いえ、王太子殿下のせいではございません。娘も王太子殿下を助けられて、この上ない栄誉だと思っているはずです」
騒動の収集は父上に任せ、僕はシャルロット嬢とシャルロット嬢のご両親を連れて自室に戻った。
宮廷医師団を部屋に呼んで、シャルロット嬢を診てもらう。
その間にシャルロット嬢のご両親に謝罪する。
僕のベッドで眠るシャルロット嬢は、小さくなっていた。
その姿は五歳くらいの女の子だ。
「診察は終わりました」
「どうだ?」
「呪いを解くため、己の命を犠牲にしようとしたのでしょう。ですがシャルロット様は聖女候補。シャルロット様の身体はギリギリのところで耐え、これ以上の消耗を防ぐために幼い姿に変わった…というところでしょう」
「それしか考えられませんな」
「元には戻るのか?」
全員頷いた。
「それはもちろんです。ですが、聖魔力が回復するまではこのお姿のままでしょう」
「いつまでかかる」
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なんてことだろう。
僕は婚約者からそんなにも長い時間を奪ってしまったのか。
「本当に申し訳ない…」
「いえ…」
「…なにか出来ることがあれば言って欲しい」
罪滅ぼしくらいはしたい。
そんな思いで言ったのだが、思わぬお願いをされた。
「それでしたら、お忙しい王太子殿下には申し訳ないのですが…」
「なんでも言ってくれ」
「娘と、週に一度会ってやって欲しいのです」
「シャルロット嬢と?…ああ、もちろんだ」
頷けば、ホッとした表情。
そして、僕は幼くなったシャルロット嬢と交流を持つこととなった。
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