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幼馴染の告白
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「それより、今日はクラリスのためにお気に入りのお茶菓子を用意したのよ!さっそく食べましょう」
「その前に…今日は、大切な話があるんだ」
「あら、なにかしら」
クラリスはその場に跪いて、わたくしの手を取った。
そして言った。
「貴女をお慕いしています。私を選んでくれませんか?」
「え」
まさかの告白に固まってしまう。
同性愛に偏見はないし、この国では貴族間のアレコレで同性同士の結婚も時折認められていたりする。
けれどまさか、ずっと一緒にいた幼馴染がわたくしを愛してくれていたなんて。
「…クラリス」
「うん」
「気持ちは嬉しいわ。けれどわたくし、ヴァレール様を愛しているから…その気持ちには応えられないの。ごめんなさい」
「…うん、わかってた」
クラリスは立ち上がる。
「ごめんね、わかっていて自分の気持ちに踏ん切りをつけるために告白したんだ。完全なる自己満足なんだけど…でも、告白できて良かった」
「クラリス…わたくしも、気持ちを聞けてよかったわ」
「ふふ、シャルは相変わらず真っ直ぐで純粋だね。そういうところ、好きだよ」
「クラリス…」
クラリスは少し切なそうな表情で言った。
「今日はこれで失礼するよ。付き合ってくれてありがとう」
「…ええ、わかったわ」
「次に会う時は、また仲の良い幼馴染として普通に接してくれるかな?わがままかな」
「わがままなんかじゃないわ!クラリスはわたくしの大切な幼馴染だもの!」
「ふふ、ありがとう」
最後はにっこり笑って別れた。
クラリスは美人で、人気者で、優しくて、かっこよくて、騎士団の中でも屈指の強さを誇るし、はっきり言ってモテる。
そんなクラリスが、それでもここまで一途にわたくしを愛してくれていたのは素直に嬉しい。
けれどわたくしはヴァレール様を愛してる。
ヴァレール様を裏切ることはできない。
クラリスの気持ちには応えられない。
「…次に会えるのはいつかしら」
きっと、しばらくはお互いに気まずいというか会いづらいとは思う。
けれど、次にあったときにはいつものように笑い合えるようになれば嬉しい。
「シャル」
「お兄様」
クラリスのことを考えてぼーっとしていたら、いつのまにかお兄様がそばにいた。
「クラリスからついに告白されたかい?」
「え」
「クラリスのお前へのゾッコンぶりはわかりやすかったから」
お兄様はわたくしの頭を撫でる。
「わたくし、全然気付いてなかったわ…」
「そうか。でも、しっかりと自分の気持ちは伝えられた?」
「ええ」
「なら、クラリスにとってはそれで十分だろう。クラリスは本当にお前を愛しているからこそね」
お兄様の言葉に、余計に切なくなる。
「次にあった時は、また幼馴染として普通に接してあげなよ」
「はい、お兄様」
次に会う時は、意識し過ぎないように頑張ろう。
「その前に…今日は、大切な話があるんだ」
「あら、なにかしら」
クラリスはその場に跪いて、わたくしの手を取った。
そして言った。
「貴女をお慕いしています。私を選んでくれませんか?」
「え」
まさかの告白に固まってしまう。
同性愛に偏見はないし、この国では貴族間のアレコレで同性同士の結婚も時折認められていたりする。
けれどまさか、ずっと一緒にいた幼馴染がわたくしを愛してくれていたなんて。
「…クラリス」
「うん」
「気持ちは嬉しいわ。けれどわたくし、ヴァレール様を愛しているから…その気持ちには応えられないの。ごめんなさい」
「…うん、わかってた」
クラリスは立ち上がる。
「ごめんね、わかっていて自分の気持ちに踏ん切りをつけるために告白したんだ。完全なる自己満足なんだけど…でも、告白できて良かった」
「クラリス…わたくしも、気持ちを聞けてよかったわ」
「ふふ、シャルは相変わらず真っ直ぐで純粋だね。そういうところ、好きだよ」
「クラリス…」
クラリスは少し切なそうな表情で言った。
「今日はこれで失礼するよ。付き合ってくれてありがとう」
「…ええ、わかったわ」
「次に会う時は、また仲の良い幼馴染として普通に接してくれるかな?わがままかな」
「わがままなんかじゃないわ!クラリスはわたくしの大切な幼馴染だもの!」
「ふふ、ありがとう」
最後はにっこり笑って別れた。
クラリスは美人で、人気者で、優しくて、かっこよくて、騎士団の中でも屈指の強さを誇るし、はっきり言ってモテる。
そんなクラリスが、それでもここまで一途にわたくしを愛してくれていたのは素直に嬉しい。
けれどわたくしはヴァレール様を愛してる。
ヴァレール様を裏切ることはできない。
クラリスの気持ちには応えられない。
「…次に会えるのはいつかしら」
きっと、しばらくはお互いに気まずいというか会いづらいとは思う。
けれど、次にあったときにはいつものように笑い合えるようになれば嬉しい。
「シャル」
「お兄様」
クラリスのことを考えてぼーっとしていたら、いつのまにかお兄様がそばにいた。
「クラリスからついに告白されたかい?」
「え」
「クラリスのお前へのゾッコンぶりはわかりやすかったから」
お兄様はわたくしの頭を撫でる。
「わたくし、全然気付いてなかったわ…」
「そうか。でも、しっかりと自分の気持ちは伝えられた?」
「ええ」
「なら、クラリスにとってはそれで十分だろう。クラリスは本当にお前を愛しているからこそね」
お兄様の言葉に、余計に切なくなる。
「次にあった時は、また幼馴染として普通に接してあげなよ」
「はい、お兄様」
次に会う時は、意識し過ぎないように頑張ろう。
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