文字サイズ
小
中
大
特大
41 / 80
ヒロインが他の男を選んだからよりを戻す?いやいやいや、もう既に新しい婚約者がいますから
「ベアトリス、すまなかった!」
そう私に頭を下げてくるのは公爵令息、アマドゥール・コンベール様です。私の元婚約者ですわ。
はじめまして、ご機嫌よう。私、ベアトリス・シャティと申します。公爵令嬢ですわ。そして、この乙女ゲームの世界の悪役令嬢…に、なる筈でしたの。
私、前世では日本という国で乙女ゲームという恋愛ゲームにはまっていましたわ。そして死後、何故かその乙女ゲームの世界に生まれ変わりましたの。悪役令嬢として。ですが私、悪役令嬢としてのフラグを折って折って折りまくりましたわ。まず絶対にヒロインさんに関わらず、いじめを行う者を窘め、悪役にならないよう最大限努力しましたわ。結果、婚約者こそ逆ハーレムに取られましたけれど、悪役令嬢にならずに済み、国外追放を免れましたの。
もちろん婚約破棄はされましたけれど、相手有責でしたからむしろ多額の慰謝料をもらえ、結婚前に渡した支度金も返してもらいましたわ。
さて、それでどうして一方的な婚約破棄をしてきたアマドゥール様が私に頭を下げているかというと。ヒロインさん…アストリ・ジラールさんが逆ハーレムメンバーを捨てて隣国の王子に嫁ぐことになったからですの。所謂隠しキャラルートですわね。逆ハーレムルートに入ると解放されますの。
「もし、許してくれるならばもう一度僕と婚約してくれないか」
「許すも何も…」
アストリさんに捨てられたアマドゥール様は必死です。何故なら、もう貴族社会では平民にうつつを抜かして有力な婚約者を捨てた馬鹿な男として、そして結婚する前から他に女を作った不誠実な男として有名になってしまったからです。誰も好き好んで嫁ぐ方はいませんわ。
「アマドゥール様。俺の婚約者に手を出されては困ります」
そう言って後ろから私を抱きしめてくるのは侯爵令息、エルネスト・コンラディン。私の新しい婚約者ですわ。
「エルネスト…?ベアトリス、もう新しい婚約者を選んだのか!?」
信じられない、裏切られた、という表情をするアマドゥール様。裏切られたのは私の方でしてよ。
「ええ、アマドゥール様に捨てられて泣いていたところを拾っていただきましたの」
「拾っただなんてとんでもない。俺の方から口説いたんですよ。何せこんなに美しく聡明で優しく、誠実で有力なご令嬢他にはいませんから。俺以外からも口説かれていたので、俺を選んでもらうのは大変でしたよ」
そういいながらいかにも愛おしそうに私の髪を手で梳くエル。もう、意地悪なんだから。これじゃ本当に悪役令嬢ですわ。
「そ、そんな…」
「さあ、リリ、行こうか」
「ええ、エル」
エルのエスコートでその場を後にする。決して振り返らずに。アマドゥール様はただそこに佇んでいましたわ。
ー…
「…っ!あっはははは!見たかよリリ!アマドゥール様のあの表情!」
「もう!エルは意地悪過ぎるわ!あれじゃ私が意地悪してるみたいじゃない!」
「別にいいだろ。あんな奴虐めたって。俺の大切なリリを捨てた男なんだから」
そう。私達はただ当てつけの為にいちゃいちゃしていたわけではなく、元々こういう距離感なのです。アマドゥール様との婚約の時と違い、私を本当に大切にしてくれるエルに私もべた惚れなのです。
「愛してるぜ、リリ。世界一幸せにする」
「私も愛してるわ。エル。もう世界一幸せよ」
前の男のことはさっさと忘れて、真実の愛を手に入れる。それも一つの選択肢ですわ。
そう私に頭を下げてくるのは公爵令息、アマドゥール・コンベール様です。私の元婚約者ですわ。
はじめまして、ご機嫌よう。私、ベアトリス・シャティと申します。公爵令嬢ですわ。そして、この乙女ゲームの世界の悪役令嬢…に、なる筈でしたの。
私、前世では日本という国で乙女ゲームという恋愛ゲームにはまっていましたわ。そして死後、何故かその乙女ゲームの世界に生まれ変わりましたの。悪役令嬢として。ですが私、悪役令嬢としてのフラグを折って折って折りまくりましたわ。まず絶対にヒロインさんに関わらず、いじめを行う者を窘め、悪役にならないよう最大限努力しましたわ。結果、婚約者こそ逆ハーレムに取られましたけれど、悪役令嬢にならずに済み、国外追放を免れましたの。
もちろん婚約破棄はされましたけれど、相手有責でしたからむしろ多額の慰謝料をもらえ、結婚前に渡した支度金も返してもらいましたわ。
さて、それでどうして一方的な婚約破棄をしてきたアマドゥール様が私に頭を下げているかというと。ヒロインさん…アストリ・ジラールさんが逆ハーレムメンバーを捨てて隣国の王子に嫁ぐことになったからですの。所謂隠しキャラルートですわね。逆ハーレムルートに入ると解放されますの。
「もし、許してくれるならばもう一度僕と婚約してくれないか」
「許すも何も…」
アストリさんに捨てられたアマドゥール様は必死です。何故なら、もう貴族社会では平民にうつつを抜かして有力な婚約者を捨てた馬鹿な男として、そして結婚する前から他に女を作った不誠実な男として有名になってしまったからです。誰も好き好んで嫁ぐ方はいませんわ。
「アマドゥール様。俺の婚約者に手を出されては困ります」
そう言って後ろから私を抱きしめてくるのは侯爵令息、エルネスト・コンラディン。私の新しい婚約者ですわ。
「エルネスト…?ベアトリス、もう新しい婚約者を選んだのか!?」
信じられない、裏切られた、という表情をするアマドゥール様。裏切られたのは私の方でしてよ。
「ええ、アマドゥール様に捨てられて泣いていたところを拾っていただきましたの」
「拾っただなんてとんでもない。俺の方から口説いたんですよ。何せこんなに美しく聡明で優しく、誠実で有力なご令嬢他にはいませんから。俺以外からも口説かれていたので、俺を選んでもらうのは大変でしたよ」
そういいながらいかにも愛おしそうに私の髪を手で梳くエル。もう、意地悪なんだから。これじゃ本当に悪役令嬢ですわ。
「そ、そんな…」
「さあ、リリ、行こうか」
「ええ、エル」
エルのエスコートでその場を後にする。決して振り返らずに。アマドゥール様はただそこに佇んでいましたわ。
ー…
「…っ!あっはははは!見たかよリリ!アマドゥール様のあの表情!」
「もう!エルは意地悪過ぎるわ!あれじゃ私が意地悪してるみたいじゃない!」
「別にいいだろ。あんな奴虐めたって。俺の大切なリリを捨てた男なんだから」
そう。私達はただ当てつけの為にいちゃいちゃしていたわけではなく、元々こういう距離感なのです。アマドゥール様との婚約の時と違い、私を本当に大切にしてくれるエルに私もべた惚れなのです。
「愛してるぜ、リリ。世界一幸せにする」
「私も愛してるわ。エル。もう世界一幸せよ」
前の男のことはさっさと忘れて、真実の愛を手に入れる。それも一つの選択肢ですわ。
感想 0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢、二度目の人生は「愛」が痛い。〜冷酷王子の執着から逃れるために国外追放(スローライフ)を目指します〜
「今度こそ、君を離さない。例えその足を折ってでも——」
日本の現代女子だった主人公は、トラックに轢かれた拍子に、乙女ゲーム『聖女の祈りと、銀の誓い』の世界の悪役令嬢リナリアへと転生してしまう。 リナリアを待ち受ける未来は、冷酷な婚約者・アルフレッド王子の手による無慈悲な処刑エンド。
「死ぬのはもう御免! 今世こそは断罪を回避して、平和な隣国でスローライフを送ってみせる!」
そう決意したリナリアだったが、転生直後の彼女を待っていたのは、冷たい罵倒ではなく、窒息しそうなほどの熱い抱擁だった。
前世では「氷の王子」と恐れられ、リナリアをゴミのように扱っていたはずのアルフレッド。しかし、なぜか今世の彼は、リナリアが指一本動かすだけで過呼吸になりそうなほど彼女に執着し、甘すぎる(そして重すぎる)愛を囁き続ける**「ヤンデレ王子」**へと変貌を遂げていた。
実は、アルフレッドもまた**「死に戻り」**の当事者だったのだ。 前世でリナリアを処刑せざるを得なかった絶望から、彼は狂気にも似た誓いを立てていた。 **「二度目の人生では、世界を敵に回しても彼女を檻の中に守り抜く」**と。
逃げたい転生令嬢 vs 逃がしたくない死に戻り王子。 一歩間違えれば即軟禁!? 命がけの「すれ違い溺愛」ラブストーリー。
悪役令嬢の生産ライフ
コツコツとレベルを上げて、生産していくゲームが好きなしがない女子大生、田中雪は、その日、妹に頼まれて手に入れたゲームを片手に通り魔に刺される。
女神『はい、あなた、転生ね』
雪『へっ?』
これは、生産ゲームの世界に転生したかった雪が、別のゲーム世界に転生して、コツコツと生産するお話である。
雪『世界観が壊れる? 知ったこっちゃないわっ!』
無事に完結しました!
続編は『悪役令嬢の神様ライフ』です。
よければ、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
悪役令嬢の心変わり
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】もしかしてヒロインなのでしょうか?断固拒否ということで
オリエンス王国では十五歳になったら、教会で魔力の有無と属性を調べることが義務付けられている。
リーリエが検査石板に手を当てた瞬間、虹色に輝き出した。それを見た瞬間、気を失ったリーリエは不思議な夢を見ていた。
前世と思われる数々の記憶。
ん?わたしのピンクブロンドの髪、ざまぁされるヒロインの定番では?
いやいやいや…断固拒否で!
乙女ゲーのサポートキャラに転生した私は、死亡ルートの推し教師を救いたい ~命がけで運命を変えたら、推しからの執着が止まりません~
その日、私は思い出した。 自分が乙女ゲームのサポート保健医“アニエス”であることを。
そして――最推しの教師テオドールが、物語の途中で命を落とす運命にあることを。
推しを救いたい。
ヒロインの恋も応援したい。
全員生存のハッピーエンドを目指し、前世のゲーム知識を頼りに行動を始めるアニエス。
しかし、事態はアニエスの予想を裏切った。
本来とは異なる属性を持つヒロイン。
予定より早く動き出す攻略対象。
そして何より――。
「あなたには何手先まで、見えているんです?」
未来を知っているかのようなアニエスの言動に、推し教師テオドールが強い関心を抱き始めて――?
彼を救うため運命に抗うアニエスと、彼女の秘密を暴こうとするテオドール。
アニエスが運命を変えようと動くたびに、テオドールは彼女から目が離せなくなっていく。
推しを救いたい主人公と、彼女の正体を追う教師。
二人の思惑が交差する、乙女ゲーム転生ファンタジー。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。