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遊園地でダブルデート
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「遊園地ですか?」
「そう。良かったら一緒にデートに行こう」
「喜んで!」
「それでしたら私もご一緒しますわ!」
「デートなんだから付いてくるなよ!」
「ダブルデートならいいでしょう!サミュエル様!」
「わかった。義姉上、ダブルデートさせてくださいますか?」
「私はいいですよ?」
「…ミレイ」
フェリクス殿下に頬をむにゅむにゅと摘まれる。
「言質は取りましたわよ!」
「楽しみですね、義兄上、義姉上!」
「あーもう、せっかく二人きりで楽しめると思ったのに…」
フェリクス様から遊園地デートの誘いを受けて、いそいそと準備をし、今日はいよいよデート当日です!可愛い洋服をルナさんと一緒に選んで、メイクもばっちり。フェリクス様とサミュエル様とマノンを待ちます。
「お待たせ、ミレイ」
「リシャール様!ご機嫌よう」
「ご機嫌よう。その服、いいね。とても似合ってる。可愛らしいよ」
「えへへ。ありがとうございます。フェリクス様もかっこいいです」
「ありがとう。嬉しいよ」
フェリクス様に褒められて嬉しく思いながら、私もフェリクス様を褒める。だって本当にかっこいい。
「ミレイお姉様、お待たせしました!…ご機嫌よう、お義兄様」
「マノン、ご機嫌よう」
「マノン、慌てなくても大丈夫だよ」
「はい、ミレイお姉様」
サミュエル様を待ちます。
「マノン、義兄上、義姉上。お待たせしました。ご機嫌よう」
「ご機嫌よう、サミュエル様」
「ご機嫌よう」
「ご機嫌よう、さあ行きましょうか」
そんなこんなで馬車に揺られ、遊園地に到着。さあ、遊ぶぞー!
「ミレイ、まずは何から楽しもうか?」
「そうですね、では、お化け屋敷に入りましょうか」
「うん、いいね。早速入ろう」
「サミュエル様、私達も行きますわよ」
「ええ、もちろん」
フェリクス様と恋人繋ぎで手を繋いでお化け屋敷に入ります。サミュエル様とマノンも続けて入って来ました。中は暗く、おどろおどろしい雰囲気が満ち溢れています。私はその独特の雰囲気にテンションが上がります。
「フェリクス様、見てください、ゾンビです!あっちには幽霊!」
「怖がられるどころか楽しまれる怪物達には同情するけど、うん。ミレイが楽しそうでなによりだよ」
「きゃあ!」
「大丈夫ですよ、マノン。私が隣にいますから」
「サミュエル様…素敵ですわ…」
「いえいえ…」
「見てください、フェリクス様!首が落ちました!」
「おや、本当だね。どんな仕掛けなのかな?」
「きゃー!足首を掴まれました!」
「精巧な機械ですね。一瞬ひやりとしましたよ。大丈夫ですか、マノン。落ち着いて」
「フェリクス様、後ろからゾンビの大群が!」
「ゴールも直前だからねぇ。走ろうか、ミレイ」
「はい、行きます!」
「サミュエル様!」
「ええ、行きましょう!」
そして二人で手を繋いで無事ゴールしました。マノンとサミュエル様も仲良く手を繋いでゴールです。
「フェリクス様!お化け屋敷楽しかったですね!フェリクス様も楽しかったですか?」
「もちろん楽しかったとも!なんたってミレイと手を繋いでゴール出来たしね」
「もう、フェリクス様ったら」
「サミュエル様、先程はとても頼もしかったですわ」
「それは良かった」
マノンとサミュエル様も楽しめたようでなによりです。
「次は何をしましょうか」
「メリーゴーラウンドに乗りませんか?」
「いいですね、そうしましょう!」
「もちろんいいとも」
次はメリーゴーラウンドに乗ります。フェリクス様と二人で、ゆったりと回っていく景色を眺めながら楽しみます。
「いやぁ、楽しいねぇ」
「そうですね。少しずつ回っていく景色が楽しいです」
「穏やかな時間だね」
「はい。ずっとフェリクス様と、こうして穏やかな時間を過ごしていたいです」
「僕もだよ、ミレイ。まあ、僕は君さえいてくれれば、それだけで充分だけれど」
「フェリクス様…」
「サミュエル様、メリーゴーラウンドってとても楽しいのですわね」
「ええ。少しずつ回っていく景色が見応えがありますね」
「遊園地に、サミュエル様と来られてとても嬉しいですわ」
「それはこちらのセリスです。今日という日を素敵な一日にしてくださって、ありがとうございます、マノン」
「まあ、サミュエル様ったら。私も同じ気持ちですわ」
「それなら良かったです」
メリーゴーラウンドが終わりました。
「まあ!お姉様、あちらで野外のコンサートが行われていますわ!見に行きませんか?」
「もちろんいいよ!フェリクス様、構いませんか?」
「ミレイが見たいのなら、構わないよ。行こうか」
フェリクス様は私の手をさりげなくとって、エスコートしてくださいます。
「マノン、お手をどうぞ」
「ありがとうございます、サミュエル様」
マノンもサミュエル様にエスコートされ、野外のコンサート会場まで来た。コンサートでは様々な楽曲が披露されるらしく、とても穏やかな時間が流れる。
「素敵な曲ですね…」
「心が落ち着くよねぇ」
「遊園地は楽しいですね、サミュエル様」
「そうですね。マノンと一緒にいるから余計に楽しいですね」
「まあ、サミュエル様ったら。私もサミュエル様がいてくださるから、とても楽しいですわ」
「あっちのバカップルは今日も変わらないね、ミレイ」
「サミュエル様とマノンが仲良しで何よりです」
私がそういうと、フェリクス様の私の手を握る力が強くなった。
「フェリクス様?」
「僕達も、負けずにいちゃいちゃしよう」
そういって、私の手を引き、手の甲にキスを落としたフェリクス様。思わず顔が赤くなる私。幸い、サミュエル様とマノンは二人の世界に入っていて気付いてはいないようです。よかったです。
「コンサートも素敵だけど、そろそろ別の場所に行来ましょうか」
「次は何をしようか?」
「あ、コーヒーカップがありますね!あれに乗りましょう!」
「うん。じゃあ早速乗ろうか」
「私達も行きましょう?」
「もちろんです、マノン」
二人で一緒にコーヒーカップに乗ります。私はたくさんくるくるとコーヒーカップを回します。速い方が楽しいからね!マノンとサミュエル様はゆったりと楽しんでいるようです
「きゃー!うふふ!楽しー!」
「うん。楽しいね、ミレイ」
微笑むフェリクス様の表情があまりにも優しくて甘くて、私は一瞬停止した。
「サミュエル様、楽しんでいただけてるかしら?」
「ええ、他ならぬマノンと一緒ですから」
「まあ、嬉しい」
そんなこんながありつつも、コーヒーカップも終わった。
「さあ、次は観覧車に乗って、お土産を買ったら帰ろうか」
「そうですね。じゃあ乗りましょう」
「サミュエル様」
「ええ、私達も行きましょう」
二人で一緒に観覧車に乗った。次のゴンドラでマノンとサミュエル様も一緒に乗った様子。
「わあ…良い景色ですね」
「こんな綺麗な景色、なかなか見られないね。ミレイと二人で見られて嬉しいな」
「えへへ。私も嬉しいです」
二人で観覧車からの景色を楽しむ。頂上まで来た時、フェリクス様から頬にキスをされた。
「フェリクス様!?」
「この遊園地のね、頂上でキスするとずっと一緒に居られるらしいよ。良かったね、ミレイ」
「せめて先に言ってください!」
「ごめんごめん!でも、嫌じゃないだろう?」
「それはもちろんですけれど…」
そんな私の頬をむにゅむにゅと摘むフェリクス様。そんなこんなで地上に戻ります。マノンとサミュエル様を待つと、マノンが真っ赤になっていたので同じことが起こっていた模様。サミュエル様は幸せそうに微笑んでいる。
「観覧車も楽しかったですね」
「じゃあ、最後にお土産を買っていこうか」
お土産物店に四人で向かう。
「さあ、何を買う?」
「とりあえず先輩方と先生にこのお菓子のアソートを買おうかな」
「じゃあ私はこっちの紅茶の詰め合わせに致しますわ」
「僕は、生徒会のみんなに大型のポップコーンでも買って行こうかな」
「私もフェンシング部のみんなに限定チョコレートケーキを買って行きますね」
お土産も買って、あとは帰るだけ。ずっとこのまま楽しい時間を過ごしていたいけど、仕方がない。
「じゃあ行こうか」
「はい、フェリクス様」
「マノン、お手をどうぞ」
「ありがとうございます、サミュエル様」
こうして遊園地デートが終わったのでした。
「そう。良かったら一緒にデートに行こう」
「喜んで!」
「それでしたら私もご一緒しますわ!」
「デートなんだから付いてくるなよ!」
「ダブルデートならいいでしょう!サミュエル様!」
「わかった。義姉上、ダブルデートさせてくださいますか?」
「私はいいですよ?」
「…ミレイ」
フェリクス殿下に頬をむにゅむにゅと摘まれる。
「言質は取りましたわよ!」
「楽しみですね、義兄上、義姉上!」
「あーもう、せっかく二人きりで楽しめると思ったのに…」
フェリクス様から遊園地デートの誘いを受けて、いそいそと準備をし、今日はいよいよデート当日です!可愛い洋服をルナさんと一緒に選んで、メイクもばっちり。フェリクス様とサミュエル様とマノンを待ちます。
「お待たせ、ミレイ」
「リシャール様!ご機嫌よう」
「ご機嫌よう。その服、いいね。とても似合ってる。可愛らしいよ」
「えへへ。ありがとうございます。フェリクス様もかっこいいです」
「ありがとう。嬉しいよ」
フェリクス様に褒められて嬉しく思いながら、私もフェリクス様を褒める。だって本当にかっこいい。
「ミレイお姉様、お待たせしました!…ご機嫌よう、お義兄様」
「マノン、ご機嫌よう」
「マノン、慌てなくても大丈夫だよ」
「はい、ミレイお姉様」
サミュエル様を待ちます。
「マノン、義兄上、義姉上。お待たせしました。ご機嫌よう」
「ご機嫌よう、サミュエル様」
「ご機嫌よう」
「ご機嫌よう、さあ行きましょうか」
そんなこんなで馬車に揺られ、遊園地に到着。さあ、遊ぶぞー!
「ミレイ、まずは何から楽しもうか?」
「そうですね、では、お化け屋敷に入りましょうか」
「うん、いいね。早速入ろう」
「サミュエル様、私達も行きますわよ」
「ええ、もちろん」
フェリクス様と恋人繋ぎで手を繋いでお化け屋敷に入ります。サミュエル様とマノンも続けて入って来ました。中は暗く、おどろおどろしい雰囲気が満ち溢れています。私はその独特の雰囲気にテンションが上がります。
「フェリクス様、見てください、ゾンビです!あっちには幽霊!」
「怖がられるどころか楽しまれる怪物達には同情するけど、うん。ミレイが楽しそうでなによりだよ」
「きゃあ!」
「大丈夫ですよ、マノン。私が隣にいますから」
「サミュエル様…素敵ですわ…」
「いえいえ…」
「見てください、フェリクス様!首が落ちました!」
「おや、本当だね。どんな仕掛けなのかな?」
「きゃー!足首を掴まれました!」
「精巧な機械ですね。一瞬ひやりとしましたよ。大丈夫ですか、マノン。落ち着いて」
「フェリクス様、後ろからゾンビの大群が!」
「ゴールも直前だからねぇ。走ろうか、ミレイ」
「はい、行きます!」
「サミュエル様!」
「ええ、行きましょう!」
そして二人で手を繋いで無事ゴールしました。マノンとサミュエル様も仲良く手を繋いでゴールです。
「フェリクス様!お化け屋敷楽しかったですね!フェリクス様も楽しかったですか?」
「もちろん楽しかったとも!なんたってミレイと手を繋いでゴール出来たしね」
「もう、フェリクス様ったら」
「サミュエル様、先程はとても頼もしかったですわ」
「それは良かった」
マノンとサミュエル様も楽しめたようでなによりです。
「次は何をしましょうか」
「メリーゴーラウンドに乗りませんか?」
「いいですね、そうしましょう!」
「もちろんいいとも」
次はメリーゴーラウンドに乗ります。フェリクス様と二人で、ゆったりと回っていく景色を眺めながら楽しみます。
「いやぁ、楽しいねぇ」
「そうですね。少しずつ回っていく景色が楽しいです」
「穏やかな時間だね」
「はい。ずっとフェリクス様と、こうして穏やかな時間を過ごしていたいです」
「僕もだよ、ミレイ。まあ、僕は君さえいてくれれば、それだけで充分だけれど」
「フェリクス様…」
「サミュエル様、メリーゴーラウンドってとても楽しいのですわね」
「ええ。少しずつ回っていく景色が見応えがありますね」
「遊園地に、サミュエル様と来られてとても嬉しいですわ」
「それはこちらのセリスです。今日という日を素敵な一日にしてくださって、ありがとうございます、マノン」
「まあ、サミュエル様ったら。私も同じ気持ちですわ」
「それなら良かったです」
メリーゴーラウンドが終わりました。
「まあ!お姉様、あちらで野外のコンサートが行われていますわ!見に行きませんか?」
「もちろんいいよ!フェリクス様、構いませんか?」
「ミレイが見たいのなら、構わないよ。行こうか」
フェリクス様は私の手をさりげなくとって、エスコートしてくださいます。
「マノン、お手をどうぞ」
「ありがとうございます、サミュエル様」
マノンもサミュエル様にエスコートされ、野外のコンサート会場まで来た。コンサートでは様々な楽曲が披露されるらしく、とても穏やかな時間が流れる。
「素敵な曲ですね…」
「心が落ち着くよねぇ」
「遊園地は楽しいですね、サミュエル様」
「そうですね。マノンと一緒にいるから余計に楽しいですね」
「まあ、サミュエル様ったら。私もサミュエル様がいてくださるから、とても楽しいですわ」
「あっちのバカップルは今日も変わらないね、ミレイ」
「サミュエル様とマノンが仲良しで何よりです」
私がそういうと、フェリクス様の私の手を握る力が強くなった。
「フェリクス様?」
「僕達も、負けずにいちゃいちゃしよう」
そういって、私の手を引き、手の甲にキスを落としたフェリクス様。思わず顔が赤くなる私。幸い、サミュエル様とマノンは二人の世界に入っていて気付いてはいないようです。よかったです。
「コンサートも素敵だけど、そろそろ別の場所に行来ましょうか」
「次は何をしようか?」
「あ、コーヒーカップがありますね!あれに乗りましょう!」
「うん。じゃあ早速乗ろうか」
「私達も行きましょう?」
「もちろんです、マノン」
二人で一緒にコーヒーカップに乗ります。私はたくさんくるくるとコーヒーカップを回します。速い方が楽しいからね!マノンとサミュエル様はゆったりと楽しんでいるようです
「きゃー!うふふ!楽しー!」
「うん。楽しいね、ミレイ」
微笑むフェリクス様の表情があまりにも優しくて甘くて、私は一瞬停止した。
「サミュエル様、楽しんでいただけてるかしら?」
「ええ、他ならぬマノンと一緒ですから」
「まあ、嬉しい」
そんなこんながありつつも、コーヒーカップも終わった。
「さあ、次は観覧車に乗って、お土産を買ったら帰ろうか」
「そうですね。じゃあ乗りましょう」
「サミュエル様」
「ええ、私達も行きましょう」
二人で一緒に観覧車に乗った。次のゴンドラでマノンとサミュエル様も一緒に乗った様子。
「わあ…良い景色ですね」
「こんな綺麗な景色、なかなか見られないね。ミレイと二人で見られて嬉しいな」
「えへへ。私も嬉しいです」
二人で観覧車からの景色を楽しむ。頂上まで来た時、フェリクス様から頬にキスをされた。
「フェリクス様!?」
「この遊園地のね、頂上でキスするとずっと一緒に居られるらしいよ。良かったね、ミレイ」
「せめて先に言ってください!」
「ごめんごめん!でも、嫌じゃないだろう?」
「それはもちろんですけれど…」
そんな私の頬をむにゅむにゅと摘むフェリクス様。そんなこんなで地上に戻ります。マノンとサミュエル様を待つと、マノンが真っ赤になっていたので同じことが起こっていた模様。サミュエル様は幸せそうに微笑んでいる。
「観覧車も楽しかったですね」
「じゃあ、最後にお土産を買っていこうか」
お土産物店に四人で向かう。
「さあ、何を買う?」
「とりあえず先輩方と先生にこのお菓子のアソートを買おうかな」
「じゃあ私はこっちの紅茶の詰め合わせに致しますわ」
「僕は、生徒会のみんなに大型のポップコーンでも買って行こうかな」
「私もフェンシング部のみんなに限定チョコレートケーキを買って行きますね」
お土産も買って、あとは帰るだけ。ずっとこのまま楽しい時間を過ごしていたいけど、仕方がない。
「じゃあ行こうか」
「はい、フェリクス様」
「マノン、お手をどうぞ」
「ありがとうございます、サミュエル様」
こうして遊園地デートが終わったのでした。
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