目が覚めたら醜女の悪役令嬢だったので、とりあえず自己改造から始めますね

下菊みこと

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動物園でダブルデート

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「ミレイ」

「はい、フェリクス様」

「動物は好きだろう?良かったら今度の休み、一緒に動物園に行かないかい?」

「いいんですか?是非!」

「それなら私も行きますわ!」

「義兄上、義姉上、今回もよろしくお願いします」

「別の日に一緒に行けば?」

「嫌です。ミレイお姉様と一緒に行きます」

「まあまあ二人とも」

「仲良く行こうね」

ということで、今日はフェリクス様とマノンとサミュエル様と四人で動物園に来ている。

「さあ、まずはどこから行こうか?」

「マヌルネコ!マヌルネコの展示に行きましょう!」

「最初から目玉の動物を見に行ってどうするの…」

「ミレイお姉様ったら、少し落ち着いてくださいまし」

「でも、マヌルネコ可愛いですからね。分かりますよ」

私が猫好きなのを知っているフェリクス様は呆れ顔だ。でも、目の温度は優しい。

「だめですか?」

「ダメではないけど…イヌ科エリアか鳥類エリアから行かない?」

「イヌ科エリアは私楽しみたいので後に回していただけたら嬉しいですわ」

「マノンはイヌ科が好きなんですね、覚えておきます」

「じゃあハシビロコウ見に行きましょう、ハシビロコウ」

「うん、行こう」

「猛禽類が見たいですわね」

「楽しみだね」

早速鳥類エリアに向かうと、フェリクス様がさりげなく手を恋人繋ぎで繋いでくれる。嬉しい。ふと見てみると、マノンとサミュエル様も恋人繋ぎ。なんかダブルデートって感じで楽しい。

「あ、見てください、フェリクス様。フクロウです!可愛らしいですね」

「ミレイは猛禽類が好きだね。僕もだけど」

「可愛らしいですよね。かっこいいし。…わあ、羽がふわふわ。目もくりくりでなかなかの美人…美鳥?ですね」

「たしかにあのフォルムは愛おしいよね。まあ、猛禽類だから油断出来ないけれど」

「サミュエル様、鷹ですわ。鷹狩りとかもいいですわよね」

「今度やってみますか?」

「どうしましょうか。みんなでワイワイやったら楽しいと思うのですけれど」

「それなら、今度セッティングしておきますね」

仲良く並んで動物園を楽しむ私達。

「ハシビロコウはどこですかね…あ、ペリカン。可愛らしいです」

「ペリカンがいるということは、ハシビロコウの展示も近いはずだね」

「そうですね、仲間ですし。…え、あ、サミュエル様!ミレイお姉様!お義兄様もはやく!こっちです!」

「マノン!?」

マノンが駆け出して、私とフェリクス様、サミュエル様は何事かと後を追ってきます。

「ほら、見てください!ハシビロコウが!飛んでいます!」

「おやおや。珍しい光景ですねぇ…マノンは少し落ち着いて」

サミュエル様がマノンの背中を撫でる。

「飛んでる…飛ぶのか…短い飛行だったね」

「可愛かったぁ…ハシビロコウ飛ぶんだぁ…ね、フェリクス様、すごかったですね!」

「うん、すごかったね。なかなかレアな光景じゃない?」

キラキラと目を輝かせる私に、フェリクス様は頬をむにゅむにゅと摘む。そして頭を優しく撫でられて、幸せを感じる。

「次はイヌ科エリアに行こうか」

「私狐がみたいです!狼もいいですね!」

「マノンはイヌ科が本当に好きだね」

「では、行きましょう」

イヌ科エリアは鳥類エリアよりも大盛況でした。手を繋ぐ力が自然と強くなります。

「フェリクス様、たぬきです!まん丸くて可愛らしいですね!」

「フォルムだけみるとむしろネコ科っぽい気がするんだけどね」

「なんでイヌ科なんでしょうか?」

「あ、リカオン」

「しゅっとしたフォルムがたまらないですわね!」

「美しいですよね」

「コヨーテがいますね。…待って、美人…美犬多過ぎますね…猫派としては由々しき事態です」

「そこで狼の出番ですわ、ミレイお姉様」

「くぅっ…ここでイヌ科に屈するわけには…」

「犬派はいいですわよ…とても良い沼ですわよ…」

「犬派兼猫派を名乗ります…」

「それが一番いいね」

そんなこんなでイヌ科エリアを楽しんだ私達はネコ科エリアに向かいます。ネコ科エリアもイヌ科エリアに負けないほど大盛況でした。

「やっぱりネコ科エリアも混んでますね」

「うん。あ。トラだよ、ミレイ」

「わあ、可愛い!やっぱりネコ科もいいですね!」

「イヌ科も可愛らしいですけれどね」

「フェリクス様はイヌ科がお好きですか?」

「うん、猫も好きだけどね」

「私、やっぱりイヌ科も好きです。ネコ科が一番ですけれど」

「…ふふ。なら良かった」

なでなでと頭を撫でられます。気持ちいい。

「あ、ジャガーですね!可愛い!」

「あちらにはヒョウもいるよ、ミレイ」

「パラダイスですね…あ、ライオン!可愛い!」

はしゃぐ私。対してフェリクス様はきょろきょろと辺りを見回していた。一体なんだろう?

「フェリクス様?」

「あ。…ミレイ」

「なんですか?」

「マヌルネコの展示を見つけたよ」

「本当に?行きましょう!」

「サミュエル様、はぐれないように私達も」

「ええ、行きましょう」

リシャール様と手を繋いだまま歩き出す。

「わあ、本当にマヌルネコです!可愛い!」

「もっふもふだね。あ、ジャンプした」

「可愛いー!あ、近寄ってきた。威嚇してる?可愛い!」

「あっちにいる子は爪とぎをしてるね」

「本当だ!立ってるー、可愛いー!」

「ふふ」

はしゃぐ私に、フェリクス様は優しい表情を浮かべて私の頬を指でつつく。

「あ、ミレイお姉様、あっちはマヌルネコの子猫がいますわ」

「え、子猫!?どこ?」

「ほら、こっちですわ」

「んー?…あ、小さくて見えなかった!遠くにいる子だね!」

「はい。可愛らしいですわね、ミレイお姉様」

「本当に可愛いね!」

「しばらく見ていこうか?」

「是非!」

「義姉上、楽しそうですね」

「ええ。一緒に来た甲斐がありますわ」

しばらくの間マヌルネコの展示に釘付けになった私を見守ってくれるフェリクス様。

「はぁ、可愛かった。次の展示に行きましょうか、フェリクス様」

「ミレイが満足してくれて何よりだよ」

「次はどんな動物がいるかしら?」

「楽しみですね、マノン」

ようやく先に進む私に、フェリクス様は微笑んだ。

「あ、チーターですね!可愛らしいです」

「ピューマもいるよ、ミレイ」

「可愛いー!あ、そうだ。お土産物店でマヌルネコのぬいぐるみ買ってもいいですか?」

「もちろん構わないよ」

「わーい。…そろそろ時間も時間ですし、帰りましょうか」

「ミレイがいいなら」

こうして私達はお土産のマヌルネコのぬいぐるみを買って、学園に帰ったのでした。
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