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本当は浮気していただろう、慰謝料を返せとの言いがかり
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広間で神官たちが大勢集まって、誰かを宥めていた。その誰かは…案の定、ノエル様だった。
「いいから聖妃様と話をさせろ!」
「落ち着いてください!」
「そんな態度をとっていいのか!?うちは教会にも多額の寄付をしているんだぞ!」
「そんなに興奮した状態では聖妃様に会わせることは出来ません!」
「うるさい!いいから早く出せ!」
普段のノエル様はあんな風じゃなかった。一体なにが彼を変えてしまったのか。
「おい、そこのガキ」
「…聖王猊下!」
「妻に話があるなら俺が聞く。言ってみろ」
ユルリッシュ様が私を背中に庇いそう言う。でもノエル様はその背に隠れた私を見つけて、怒鳴りつけてくる。
「イザベル!お前のせいで僕は散々だ!」
「えっと…」
「イザベル。相手にするな。俺が構っておいてやるから、お前は後ろにいろ」
「はい…」
ユルリッシュ様はノエル様を睨む。
「イザベルのせいで散々?なんでそう思うんだ」
「今まで付き合いがあった連中が、お前が聖妃になった途端『浮気して聖妃様を傷つけた上、聖妃様に捨てられたバカな男』と言って僕から離れていったんだ!」
「自業自得じゃないか」
ノエル様は怒りで我を失っている様子。もはや神官たちやユルリッシュ様は目に入っていない。私への怒りのみで動いている。
「両親も僕を叱りつけてきて今関係が最悪になってる!ジュリーとの結婚式も、両家の親以外誰も来てくれなかった!祝福されないどころか、今では嘲笑の的だ!全部お前のせいだ!お前が聖妃になんてなるから!」
「…」
そうはおっしゃいましても、私はなにもしていません。
「…ふ、ははははははっ!」
そこで突然、ユルリッシュ様が笑い出した。
さすがにノエル様もそれには反応する。
「…な、なにがおかしいんですか!」
「だってお前、それは逆恨みってやつだろう。恥ずかしい男だな、お前」
ケラケラと笑いながら、ノエル様を煽るユルリッシュ様。
ノエル様は怒りに任せて、言ってはいけないことを言った。
「…本当は、俺との婚約期間中浮気していただろう!婚約を破棄してほんの少しで婚約、その後一週間で結婚なんておかしい!本当は僕とジュリーのように浮気してたに決まってる!慰謝料を返せ!」
その言葉に、ユルリッシュ様はプツンときたらしい。
「…イザベルを、お前のような不誠実な人間と一緒にするな」
魔力を操作して、子供姿から大人姿への変わるユルリッシュ様。ノエル様…わざわざ虎の尾を踏んだなぁ…。
「いいから聖妃様と話をさせろ!」
「落ち着いてください!」
「そんな態度をとっていいのか!?うちは教会にも多額の寄付をしているんだぞ!」
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「おい、そこのガキ」
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「えっと…」
「イザベル。相手にするな。俺が構っておいてやるから、お前は後ろにいろ」
「はい…」
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「イザベルのせいで散々?なんでそう思うんだ」
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ノエル様は怒りで我を失っている様子。もはや神官たちやユルリッシュ様は目に入っていない。私への怒りのみで動いている。
「両親も僕を叱りつけてきて今関係が最悪になってる!ジュリーとの結婚式も、両家の親以外誰も来てくれなかった!祝福されないどころか、今では嘲笑の的だ!全部お前のせいだ!お前が聖妃になんてなるから!」
「…」
そうはおっしゃいましても、私はなにもしていません。
「…ふ、ははははははっ!」
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「…な、なにがおかしいんですか!」
「だってお前、それは逆恨みってやつだろう。恥ずかしい男だな、お前」
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「…本当は、俺との婚約期間中浮気していただろう!婚約を破棄してほんの少しで婚約、その後一週間で結婚なんておかしい!本当は僕とジュリーのように浮気してたに決まってる!慰謝料を返せ!」
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