ヒロイン願望のあるニート女子が、家ごと異世界転移した結果

下菊みこと

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魔除けのネックレスの力

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今日も慈善事業に精を出して、やっと終わったと思ったらお客様が来た。

「隣町から来たものです!どうかお願いします!」

「どうか町の近くの山にできたダンジョンを攻略してください、お願いします!」

「何卒、お願いいたします!」

「えぇー…」

疲れてるんだけどなぁ?

でも困っている人がいるなら仕方ない。

誰かが攻略しないと魔物がダンジョンの外まで這い出てくるらしいし。

助けてあげないと。

「みんな、依頼受けていい?」

「もちろんいいよー」

「け、結界はお任せください!」

「俺も大丈夫です」

「俺は見てるだけでいいならいいぞ」

ということで行くこと決定。

「…はい、じゃあそういうことなんでダンジョンに行きます」

「引き受けてくださるのですね!?」

「ありがとうございます、感謝いたします!」

「それで報酬なのですが…」

「ダンジョン内で拾ったアイテム全部もらえるならいいですよ」

そう言うとみんな驚いた。

「依頼料はいいのですか?」

「ダンジョン内で拾ったアイテム全部が、丸っと報酬です」

「本当にありがとうございます!」

というわけで、山のダンジョンに挑むことになった。














「防御魔法発動ー!」

フェルくんの結界魔法が私達を守る鉄壁となった。

「いえーい!」

ミカくんの攻撃魔法はダンジョン内の敵すべてを蹴散らす炎となり、チリ一つ残さない。

「せいっ!はっ!」

それでもミカくんの撃ち漏らした敵は、イオくんが体術で蹴散らした。

「相変わらずすごいな…」

「だよね…」

「いや、ジョウコもこの間すごかったぞ」

「あー、まあ」

そしてあっという間に地下深く、ボス部屋まで来てしまった。

ボスはエルダーリッチとかいう強強魔物らしいが、フェルくんの防御とミカくんとイオくんの攻撃で即終了。

ただ、最後の最後に無防備だった私に向けて呪いを付与してきた。

防御魔法に呪いを防ぐ効果はない。

「主人様!?」

「あ、主人様っ…!」

「きゃっ…?」

しかし呪いはかからない。

見ると、セラフィムさんからもらった魔除けのネックレスが光っていた。

「た、助かった…」

「よかったぁ…」

ということでダンジョンは無事に攻略済みとなり、姿を消した。

「ダンジョンから聖女様御一行が出てきたぞ!」

聖女様御一行とか恥ずかしいからやめてほしい。

「ダンジョンが消えたぞー!」

「おおー!聖女様ー!」

「ありがとうございます、ありがとうございます!」

「聖女様万歳ー!聖女様万歳ー!」

恥ずかしいってば!

まあとりあえず、今回も無事帰ってこられた。

ダンジョンで敵が落とした宝石やマジックアイテム、武具などは全部フェルくんが拾ってアイテムボックスにいれてくれている。

あとでセラフィムさんに買取をお願いしようと思っている。

とにかく今日は、もう帰ってさっさとお夕飯にして、お風呂に入って寝よう。

この日は疲れで爆睡した。

そして次の日の慈善事業の後の夕飯までの一時間の間に、セラフィムさんのお店に行った。

セラフィムさんに事情を話す。

「…というわけで、拾ったアイテムの換金をしたいんですが」

「もちろんですとも!そういうことでしたらさっそく、拾ったアイテムの売買のお話をしましょうか」

「はい。よろしくお願いします」

ということで、セラフィムさんのお店でアイテムを全部売った。

中には珍しいものもあったようで、神聖金貨二十枚…二千万になった。

特にエルダーリッチの落とした魔法の杖が高価だったらしい。

「今回もありがとうございます、ジョウコ様。やはり貴女と出会えて良かったです、うふふふふ。このアイテムは魔法使いには喉から手が出るほど欲しい商品だから…うふふふふふ」

また気味の悪い笑い方をしていらっしゃる…まあいいけどさ。

というか魔法使いには喉から手が出るほど欲しい商品って…!

「フェルくん、ミカくん、もしかしてあの杖欲しかった?」

「い、いえ、僕たちは元々魔力が高いので」

「僕もいらなーい」

良かった…ほっとした。

「じゃあ、私はこれで」

「ジョウコ様。この度は本当にありがとうございました。このように素晴らしい商品を売っていただき、感謝に絶えません…」

「いえいえ、お気になさらず。こちらこそ買い取ってくださってありがとうございました」

二千万も入ったのは嬉しいけど、なにに使おう。

迷った挙句、教会に寄付することにした。

教会は身寄りのない棄民への炊き出しなどもやっているので、それに使ってもらおう。

「こんばんわー」

「ジョウコ様?こんな時間にどうされました?」

「教会に寄付をしたくて」

「それはありがとうございます…神聖金貨を二十枚も!?」

「それで人々への炊き出しとか、よろしくお願いしますね」

受付の神官さまはコクコク頷く。

「もちろんです!お任せください!」

「ありがとうございます、失礼しますね」

ということで、今回も良いことができて気分がいい。

ちょっと疲れは溜まってしまったけれど、良かった良かった。
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