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バズった。そして遊園地へ。
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家に着くと、真っ先に自室へ行き昨日の動画を投稿してから夕食とお風呂を済ませた。
今日は早めに納品できたので、今日撮った動画も編集した。
動画は昨日と同じくらいの長さになったので、作業が終わった時間はまた十二時を超えていた。
編集を終えるとすぐにベッドに飛び込んだ。
二日連続で彼女と出かけたからだろうか。
どっと疲れがきてそのまま寝落ちしそうなタイミングでスマホの着信音が鳴った。
まさかとは思ったが、そのまさかだった。
『今日もありがとう! もう今日の編集は終わったのかな? あ、ユーチューブに載せたなら言ってよ! 何の連絡もないから自分で調べたら出てきたし! でも、良くできてた。ありがとう! 本物のカップルみたいだった……なんてね』
あ、知らせるの忘れてた。てか、僕も今彼女からラインが来るまで投稿したことすらも忘れていたとこだ。
ユーチューブで僕たちのチャンネルに飛ぶと、その再生回数に震えた。
「は? 三万回再生?」
すると彼女からまたメッセージが届いた。
『再生回数見て! 三万回も再生されてる! これって、もしかして私たちバズってるんじゃない?』
彼女は動画を投稿した直後に視たらしく、その時はさほど再生回数も伸びていなかったのだろう。それが投稿して四時間後に三万回も再生されてたなんて。
『うん。これはバズったね。登録者数も千人超えてるし……』
バズるはずがないと思っていた僕は、まさかの出来事にすっかり目が覚めてしまった。
『この調子で明日も頑張ろう!』
『あ、明日は無理だ。バイトもあるけど他に用事がある』
明日は妹の命日だ。妹は小児がんを患っており一昨年、六歳で亡くなった。
その時、妹の主治医を務めていたのは母だった。母は妹の命がもう長くないことを誰よりも先に知って、妹が亡くなるまで今以上に家に帰って来なかった。
医者である前に母なのだから、短い命に出来るだけ長く寄り添ってあげたかったのだろう。
しかし母は妹の命日だからといって仕事を途中で抜けては来れない。なので母が帰って来れなくても僕が家にいて料理を作り、仏壇にお供えする。だから明日は無理だ。
『予定あるのかー。残念。じゃあ数日は会えないね』
会えない?学校では話さないけど会えるじゃないか。
『どうして?』
『家族で少し出かけるの!』
旅行? いやでももうすぐ夏休み始まるし、わざわざ今行かなくても。
『どこか行くの? 旅行とか?』
『んー、そんなとこ。まあまた帰ってきたらまた連絡するから。私に会えないからって寂しがったりしちゃだめだぞー?』
誰が。自意識過剰すぎだ。
『うるさいな。まあ僕は僕でやれることやっとく。今日の動画出したりコメント来たら返したり』
もうすでに大量のコメントが来ているんだが。
『了解! じゃ、おやすみ!』
『おやすみ』
それから四日後、彼女からメッセージが届いた。
メッセージには場所と時間が書かれていた。あと、買った服も着て来いとも。
日曜の昼過ぎ、僕は指定された場所へ向かうと彼女が僕がこの間選んだを着て待っていた。
「お、久しぶり!」
「久しくはない。四日ぶりだね」
呼び出された場所は遊園地だった。
水族館、遊園地、次は動物園にでも連れていかれそうだな。
僕は遊園地に来たことはないが、高所恐怖症なせいか今まで一度も来たいと思わなかった。
そう、まさに今乗り込もうとしているジェットコースターなんて特に苦手だ。
「うわー! たかーい!」
「よく下を見れるね。ああ、死にたくない」
「死なないよ、映画みたいにレールが壊れるわけでもないし」
「おいそんなフラグみたいなこと言う――なあああああああ!」
彼女のせいで恐怖が倍増した。こんな乗り物二度と乗るもんか。
「君、ビビりすぎてレバーを握りつぶすかと思ったよ」
「君がフラグの立つようなこと言うからだろ」
「言わなくてもビビってたくせに。あーあ、撮影オッケーだったら君のビビり顔映せたのになー」
彼女の言うように、カメラはジェットコースターに乗る前に没収されていた。
スタッフからカメラを受け取り、他のアトラクションも、回ったが撮影オッケーの乗り物は一つもなかった。スタッフさん曰く、テレビでよく見るヘルメットに小さいカメラが付いている感じなら撮影は出来るらしい。あいにく僕たちはカメラしか持っていなためリアクションは撮影できなかった。
その代わりに園内の出店の食べ物を食べまくて、なんとかそれで尺を稼いだ。
結局僕は彼女に三回もジェットコースターに乗せられた。
今日は早めに納品できたので、今日撮った動画も編集した。
動画は昨日と同じくらいの長さになったので、作業が終わった時間はまた十二時を超えていた。
編集を終えるとすぐにベッドに飛び込んだ。
二日連続で彼女と出かけたからだろうか。
どっと疲れがきてそのまま寝落ちしそうなタイミングでスマホの着信音が鳴った。
まさかとは思ったが、そのまさかだった。
『今日もありがとう! もう今日の編集は終わったのかな? あ、ユーチューブに載せたなら言ってよ! 何の連絡もないから自分で調べたら出てきたし! でも、良くできてた。ありがとう! 本物のカップルみたいだった……なんてね』
あ、知らせるの忘れてた。てか、僕も今彼女からラインが来るまで投稿したことすらも忘れていたとこだ。
ユーチューブで僕たちのチャンネルに飛ぶと、その再生回数に震えた。
「は? 三万回再生?」
すると彼女からまたメッセージが届いた。
『再生回数見て! 三万回も再生されてる! これって、もしかして私たちバズってるんじゃない?』
彼女は動画を投稿した直後に視たらしく、その時はさほど再生回数も伸びていなかったのだろう。それが投稿して四時間後に三万回も再生されてたなんて。
『うん。これはバズったね。登録者数も千人超えてるし……』
バズるはずがないと思っていた僕は、まさかの出来事にすっかり目が覚めてしまった。
『この調子で明日も頑張ろう!』
『あ、明日は無理だ。バイトもあるけど他に用事がある』
明日は妹の命日だ。妹は小児がんを患っており一昨年、六歳で亡くなった。
その時、妹の主治医を務めていたのは母だった。母は妹の命がもう長くないことを誰よりも先に知って、妹が亡くなるまで今以上に家に帰って来なかった。
医者である前に母なのだから、短い命に出来るだけ長く寄り添ってあげたかったのだろう。
しかし母は妹の命日だからといって仕事を途中で抜けては来れない。なので母が帰って来れなくても僕が家にいて料理を作り、仏壇にお供えする。だから明日は無理だ。
『予定あるのかー。残念。じゃあ数日は会えないね』
会えない?学校では話さないけど会えるじゃないか。
『どうして?』
『家族で少し出かけるの!』
旅行? いやでももうすぐ夏休み始まるし、わざわざ今行かなくても。
『どこか行くの? 旅行とか?』
『んー、そんなとこ。まあまた帰ってきたらまた連絡するから。私に会えないからって寂しがったりしちゃだめだぞー?』
誰が。自意識過剰すぎだ。
『うるさいな。まあ僕は僕でやれることやっとく。今日の動画出したりコメント来たら返したり』
もうすでに大量のコメントが来ているんだが。
『了解! じゃ、おやすみ!』
『おやすみ』
それから四日後、彼女からメッセージが届いた。
メッセージには場所と時間が書かれていた。あと、買った服も着て来いとも。
日曜の昼過ぎ、僕は指定された場所へ向かうと彼女が僕がこの間選んだを着て待っていた。
「お、久しぶり!」
「久しくはない。四日ぶりだね」
呼び出された場所は遊園地だった。
水族館、遊園地、次は動物園にでも連れていかれそうだな。
僕は遊園地に来たことはないが、高所恐怖症なせいか今まで一度も来たいと思わなかった。
そう、まさに今乗り込もうとしているジェットコースターなんて特に苦手だ。
「うわー! たかーい!」
「よく下を見れるね。ああ、死にたくない」
「死なないよ、映画みたいにレールが壊れるわけでもないし」
「おいそんなフラグみたいなこと言う――なあああああああ!」
彼女のせいで恐怖が倍増した。こんな乗り物二度と乗るもんか。
「君、ビビりすぎてレバーを握りつぶすかと思ったよ」
「君がフラグの立つようなこと言うからだろ」
「言わなくてもビビってたくせに。あーあ、撮影オッケーだったら君のビビり顔映せたのになー」
彼女の言うように、カメラはジェットコースターに乗る前に没収されていた。
スタッフからカメラを受け取り、他のアトラクションも、回ったが撮影オッケーの乗り物は一つもなかった。スタッフさん曰く、テレビでよく見るヘルメットに小さいカメラが付いている感じなら撮影は出来るらしい。あいにく僕たちはカメラしか持っていなためリアクションは撮影できなかった。
その代わりに園内の出店の食べ物を食べまくて、なんとかそれで尺を稼いだ。
結局僕は彼女に三回もジェットコースターに乗せられた。
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