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第一章

No.3 苦悩

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午前を過ぎた頃。
早朝の指導を終え、朝食後の指導を終え、今志願者達は昼食の為食堂へ向かっている時間。

時折向けられる会釈に応えながら、ブロウィは通路を足早に進み、奥の喫煙所へと入って行った。


煙草に火を付ける。深く吸い込み、そしてゆっくりと吐いた。
悩みや負担、積もり積もった疲労が白い煙となって身体から吐き出され、ブロウィは目を細めた。

志願者達から鬼と呼ばれるその鋭い眼光も今は弱く、キッチリと斜めに分けられた黒髪も少しはみ出し気味だ。


(こんなに疲れるものとは思ってもみなかったな...)

吐き出した白い煙をぼんやりと見つめながら、ブロウィは目を瞑った。




「や、ブロウィお疲れだね。」


扉が開けられた音と共に名前を呼ばれ、ブロウィは閉じていた目を開けた。

入って来たのは、青紫色の癖っ毛にタレ目の男。ブロウィと似た形の服を着ているが、色は黒。丈は膝下まであるロングコートだ。

煙草を咥え、右手をヒラヒラさせながら、男はブロウィの向かい側に座り込んだ。


「クラド。久しぶりだな。」

「一ヶ月振りくらいかな。何だか痩せたね、ブロウィ。」

「お前もな。」

ブロウィが口元に微かな笑みを浮かべて言うと、クラドと呼ばれた男はニンマリと意地悪く笑った。

それが何だかゾーイの笑顔と重なり、ブロウィは心の中で苦笑いした。



「ニーナちゃんから聞いたよ。ボスの養子様に振り回されてるみたいじゃないの。あの完全無欠のブロウィが四苦八苦してる様なんて、同期の俺達には想像つかないね。」

「おい、お前までからかうな。」


ブロウィがムッとして言うと、クラドはまた(ゾーイを連想させる様な)意地の悪い笑みを浮かべた。



「それで?ゾーイだっけ、一体どんな子なんだい?」

「お前みたいな奴だよ」


「それはそれは!大変だな。」



今度は声を上げて笑うクラドに、ブロウィは深いため息を吐いた。


クラドは本当にゾーイと似ている。目に掛かる癖っ毛(ゾーイはただの寝癖だろうが)に、何も考えていないようなぼーっとした目、飄々とした態度。

クラドはブロウィ、ニーナと同期だ。ブロウィより四つ下、ニーナより二つ下と年が若い為、昔から皆の弟分の様な存在だった。

それも今や26の年。ブロウィは30の年になった。こうして喫煙所でたまに遭遇する度に、お互い年をとった事を実感した。



「今回はどう?骨のありそうな子はいるのかい?」

「うーん、まあ、数人はな。だが最終テストが終わるまでわからんよ。それまでは最低限の事を身に付けさせるまでだからな。」


「まあね。でも、ごく稀に志願者の子達とすれ違う時があるけどさ、なんていうか、夢心地だね。」

「夢心地とは?」


ブロウィが聞き返すと、クラドはかわいた笑みを浮かべた。
その時ブロウィは初めて、クラドが己の倍以上は疲れていることに気が付いた。


「戦争は去った、この平和を守るんだ!みたいな感じなんだろうけどね、これから戦争は無くならないよ。二年前の戦争以前の平和っぷりは本当に奇跡だったんだ。」

「あの戦争のせいで、セルビナの豊かさ、予言者、ナーチャーに関与する力、全てが全世界に知れ渡った。狙ってる国や組織はいっぱいいるよ。それに、同盟なんて口約束さ。だから、ガーディアンが常に見張り、脅してるんだ。」


言葉を繋げながら、段々とクラドの目に光が無くなって行く様を、ブロウィは黙って見続ける。

クラドはそれを知ってか知らずか、不意にブロウィに顔を向け、微笑んだ。


「仮初めの平和を作るのが俺の役目。それを国民に見させるのがブロウィの役目さ。」



「戦争前の平和が恋しいよ。」

「そうだな...。」


二人はまた煙草に火を付けた。




「昔は本当に平和だったなぁ。元々俺は適当に国の警備なんかして、お偉い様のお付きで他国に行ったりして、国を守る仕事をしてるんだぜって口説き文句で女の子をナンパして過ごしたかったんだよ。」


「ふん、そんな問題児の不真面目なお前が今や一番の大出世だからな。ガーディアンに入ったのは、同期の中ではお前だけだクラド。」

「戦争前まではブロウィやニーナに叱られっぱなしだったのになあ。ナーチャーの素質があったなんて考えてもみなかったよ。まあ、ガーディアンってチームを作るキッカケが、あの戦争だったわけだけどね...あーあ。」


最後は欠伸混じりにそう言って、クラドは煙草を少量の水が入った灰皿に放り、立ち上がって思いっきり“のび”をした。



「それじゃ、お先に失礼。リーダーに召集かけられてるもんで。」

「ガーディアンの?噂の最強“よそ者”君か。」

「あはは、そんな風に言われてるんだね彼!でも本当に凄く強いよ、セルビリアには必要不可欠だ。でも、凄く凄く怖いんだよ。まるでブロウィみたいに。」

「それは心強いな。私ももう出るよ。予定がある。」



凝り切った肩をぐるぐる回すクラドを横目に、ブロウィも煙草の火を消した。
水分を含み湿気た嫌な臭いが鼻をつく。

二人は出口へと足を向けた。

その時、クラドは初めてブロウィが持っている資料の束に気が付いた。



「それ、もしかして志願者用の最終テスト案?君が考えたの?」


「ああ、そうだ。君も少し目を通してみてくれ。もしこれが採用されたら、他の者に協力を煽る必要があるんだ。」


ブロウィはそう言って、一番上の資料をクラドに渡した。
字を追って素早く上下に動くクラドの瞳に、驚嘆と嬉々とした色が入り混じって行く。

全てに目を通し資料を閉じたクラドの表情は、まるで新しい遊び道具を与えられた子供の様にキラキラと輝いていた。


「凄くいい!この二枚目の案、最高だ。もし採用されたら絶対俺が助っ人に行くから、心配しなくていいよ。」

「一種の賭けだがな。手を貸してくれるのは本当に助かる。いいのか?」

「こういうの大好きなんだよ、知ってるだろう?今からリーダーに聞いて来るよ。で、ブロウィはボスの所に行くんだね?」

「そうだ。この事と、後はまあ...息子様の事でね。」


「わあ、君は本当に怖いもの知らずだね。頑張れ、それじゃまた。」

「ああ、そっちもな。」


軽く手を振り、二人は反対方向へと進んで行った。











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー















重苦しい扉の前。

ブロウィは深呼吸をした。
資料を軽く見直し、コートを少し整え、額に散らばった前髪を横に流し、三回ノックした。



「ボス、ブロウィです。頼まれていた最終テスト案の事で、お伺いに...」


言い切る前に、扉が開いた。
顔をのぞかせたのは、グランスではなく、黒いおさげの眼鏡の女性。

キキだ。


ブロウィは少し驚いたが、背筋を伸ばし直して、軽く頭を下げた。
キキはその様子をじっと見つめた後、業務的な笑みを作った。


「お疲れ様です、ブロウィさん。グランス様は別件で出ておりますが、もう暫くしたら戻られると思いますので、中でお待ち下さい。」

「わかりました。」



「失礼致します。」


キキに続き、一礼して中に入る。
ここに座るようにとキキは手をソファへ向けたが、ブロウィはやんわりと断り、ソファの後ろに立った。

後ろで、扉が重低音を立てて閉じて行く。

ブロウィは端っこのデスクに歩いて行くキキの後ろ姿を目で追った。
椅子に座り、自分がノックをするまで進めていたのであろう仕事の続きを黙々としている。



ブロウィは正直言って、キキが苦手だった。苦手というよりも、あまり信用出来ない人物であった。


キキはグランスの側近、世話係だが、“よそ者”である。
そして、“よそ者”という事以外の情報が無い。


(それに、ガーディアンのリーダーもだ。ボスが任命したのだから、大丈夫だとは思うが...戦争後の事もあるし...)


戦争が終わった後、グランスはセルビナへ難民を受け入れたが、他国のスパイやグランスの首を狙う闇の人間が、その中に混じっていた。
それらは調べ、見つけ、処分されたのだが、それを行なった人物が、キキと、ガーディアンのリーダーである男だとされている。

要するに、その二人を調べた者はいないのだ。

だが、戦争後にあらゆる手段を使って大きな争いを生まない様に出来ているのは、この二人の存在が大きい。なので、疑問を浮かべる者はいても、不安を浮かべる者は一人もいないのだ。

このブロウィを除いて。




「なにか?」

キキが何の前触れも無く、ブロウィへ顔を向けた。
いきなりだったので、心底動揺したブロウィは、目線を泳がせて吃った。


「あ、いや...」


その時、扉がまた重低音を響かせながら、ゆっくりと開いた。





「ああ、ブロウィか。すまないね待たせてしまったか。」


扉から姿を現したのは、グランスだった。疲れた顔をしていたが、ブロウィを見るなり人の良い笑顔を浮かべ、足早に部屋に入った。

ブロウィは横を通り過ぎたグランスに向かって、深く頭を下げた。


「お邪魔しております、ボス。」

「志願者の最終テストの件だね、ああソファにかけなさい。おかまいなく。それにしてもあの扉はどうにかならんかね、キキ。開く度に重々しい音が響いて気が滅入るよ。ブロウィ君もそう思わんかね?」

「は、はあ...」

「もっと軽い扉に代えるよう、手配しておきます。では私は飲み物を用意して来ますので。」

「ああ、頼むよ。」


グランスと、次にブロウィに礼をして、キキは奥の部屋へと消えた。

ブロウィはグランスに資料を渡した。

テーブルに置かれた花瓶に鮮やかな色の花が咲いているが、一つだけ茎だけになっているものがあった。
ブロウィがその一本に気を取られている間に、キキがいつの間にか戻っていた。
そして、飲み物の入ったグラスを二人の前に音も無く置いた後、また端っこのデスクに向かい、黙々と仕事の続きをし始めた。




「なるほど...なるほどな。」


グランスが資料を読み終わった。
口をへの字にし、考える様に何度も頷きながら、資料をテーブルに置く。

ブロウィはもう正す所の無い完璧な姿勢を、もう一度正した。


「如何でしょうか。助っ人に関しては、何人か...あとガーディアンのクラドと話をしています。彼で申し分無いかと。」

「とても良い。だが、少々危険ではないかね?」

「それでいいのです、ボス。危険を感じさせない限り、能力は開化しません。いざ駆り出された時に初めて危険と向き合うのでは遅過ぎると私は考えます。」

「確かにそう...そうだな...君の言うとおりだ。うん、いいだろう。この案を正式のものとする。」

「ありがとうございます。」


立ち上がり、ブロウィは深く頭を下げた。(グランスに頭を上げなさいと言われるまでずっと頭を下げ続けた。)

満足そうに微笑むグランス。
その表情に、ブロウィはもう一つの話を切り出すことに若干戸惑いを感じたが、やがて口を開いた。


「それと、もう一つお話が。」





「息子さんのことで。」



一言も喋らず、仕事をこなしていたキキがピタリと手を止めた。




「ああ...ゾーイの事で?」

「はい。そうです。」


やはり来るか。という様な表情のグランスに、ブロウィは心底申し訳無く感じた。
グランスが好き勝手させているのではない、ゾーイが好き勝手しているのだ。

ゾーイに手こずらされまくったブロウィには、今の表情でそれが手に取るようにわかった。


そしてもう一つ。
部屋の角から冷や汗が出る程の冷たい視線も感じていた。グランスと自分の他にこの部屋に、そしてこの方角にいる人物はただ一人、キキだ。

ブロウィは何も感じていない風を装いながら、言葉を繋いだ。


「ゾーイは少々...いえ結構、いえ、かなり好き勝手しております。何度かその事でお話させて頂きましたが。ボスの息子という肩書きもあり、彼はセルビリアを本当に甘くお考えだ。私は差別したくありません。全ての志願者を対等に指導させて頂きたい。」


ブロウィの数倍、グランスは申し訳無さそうな顔をしている。
そして、話し始めた時の数倍、キキの視線は冷たくなっている。ブロウィはそれでもめげずに続けた。


「これまでのテストは殆ど全て逃げられています。ですが、私にはあの子の潜在能力の高さが分かります。心底勿体無い。
この最終テストは、何が何でもきっちり受けさせたい。勿論私から重々言い聞かせるつもりではありますが、是非、ボスからもお願いしたいのです。」

「うん、うん、君の言いたい事はよくわかる。本当に奴はどうしようもなくワガママな...」

そこまで言って、グランスはビクリと肩を上げた。キキの殺気じみた視線が、ブロウィを外れ、グランスへと向けられたのだ。

グランスはもごもごと口を動かし、大きく咳払いした。


「わかった。すまないね迷惑ばかりかけてしまって。私からも口酸っぱく言っておくよ。」

「本当に御無礼な事を。申し訳ございません。ありがとうございます。」


キキの殺気はまたブロウィへと向けられていた。向けられる理由がよくわからなかったが、とりあえず全ての話は済んだ。
ブロウィはソファから立ち上がり、グランスへ一礼した。



「では私はこれで失礼致します。午後からの指導が始まりますので。」

「ああ。頑張りなさい。」


グランスに手を振られながら、ブロウィは首領室を後にした。








「キキ...殺気をしまってくれ。君の悪い癖だぞ。全く。」

「これは失礼しました。」


キキは(絶対に失礼とは微塵も思っていない表情で)テーブルに近付きながら、困り果てたグランスに軽く頭を下げた。


「私にも見せてください。」


答えを待たずに、テーブルの上に置かれた資料を手に取る。
眼鏡を光らせて次々とページをめくって行くキキを、グランスは心配そうに見つめた。


「お気付きかもしれませんが、私はあの男が嫌いです。」


読み終わり、また資料を一から見直しながら、キキが唐突に言った。


「まあ、誰でもわかるだろうな」


煙草に火をつけながら、(キキは直様少し遠くにあった灰皿をグランスの目の前へ持って行った。)グランスは困ったように言った。


「頭がいいしカンが冴えてます。ああいう人間をゾーイ様の近くに置かれるのは少々心配ですね。まあ、でも...」


資料を閉じ、テーブルに置きながら、キキは淡々と続けた。


「この案でしたらゾーイ様も納得なさるでしょう。ムカつきますが、素晴らしい案です。ムカつきますが。」

「これこれ。」


キキはそれだけ言い切ると、グランスに背を向け、自分のデスクへと足早に向かった。

グランスは少し迷ったが、やがて口を開いた。


「キキからも言ってくれんか。君の言うとおりブロウィはカンが良い。ゾーイの能力も気付き始めている。好き勝手するにも、もっとうまく隠すように...」


そこまで言ったところで、キキが勢い良く振り返った。

凄まじい殺気と共に。
グランスは思わず身震いした。


「ゾーイ様に指図をするな。あの方のお考えに口出しする権利はお前には無いのだ。お優しいゾーイ様のおかげでお前はこの世に存在する。別にお前はいなくても良かったのだぞ。」


人形のような無表情に、凄まじい怒り。幻か現実か、キキの髪は逆立ち、青黒いオーラが体を取り込んで見えた。
グランスはたじろいたが、飲み込まれそうな精神をぐっと堪え、向き合った。


「そうは言っても、私は今ここに存在する。存在する限りは、口出しさせてもらうぞ。君がいらぬ存在と幾ら言っても、ゾーイはそうは思わなかったから私と取引をしたのだ。そうだろう?」


「強情。たかだか人間風情が。」


「たかだか人間風情か。だが君の溺愛する主も人間だ。」



その言葉に、少し眉をつりあげ、やがてキキはため息を吐いて後ろを向いた。
あの青黒いオーラも殺気も無くなっていた。


「疲れました。私はこれで失礼致します。この資料の内容はゾーイ様にお伝えしますので、最終テスト日までにまたいらっしゃるかと。では。」


いつもの口調でそう言い、キキはその場から姿を消した。

グランスはキキの消えた場所をじっと見つめた。




「そう...ゾーイは私たちと同じ、人間なのだ。」



















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