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一章:22時10分更新
〈1話リメイク作品〉日常の終わり
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清々しい朝、各家から通勤・通学する人達が出てくる時間帯。
しかし
この日、今野家からは通学するはずの陽向の姿は目視されなかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ひなたぁ~!ひなたぁー!陽向ー!」
家中に母親【今野美恵】の声が響き渡る。
ーーもう少し寝かせてよ。そう思いつつも体を起こし目覚ましに手をかけ目にしたのは、母の有り難みだったのかもしれない。
「やべ!遅刻する!!飯抜きでいいよー!」
時計が示していた時間は【8時5分】陽向が学校に着いていなければいけない時間は【8時20分】なのだ。
「健康に悪いからしっかり食べてから行きなさ~い!」
「それどころじゃないから!!」
陽向はそう言い残し、勢いよくドアを閉めた。
家を出るとそこにはいつもの日常が広がっている。
はずだった。
眼前、腹部に刺さったナイフを中心に服が赤く染まっている女と、血で染まった革の手袋を履き、深く帽子を被った男の姿。
瞬間、陽向は現実逃避に走る。
ーーいくら自分が直前まで寝ていてもここまでグロティスクな夢を見るのかと。
しかし、それもその場しのぎに他ならない。
男は、不気味な笑みをこぼしつつ血で染まった革手袋でこちらを指差し
「お前が犯人だ!じゃ、あとはお前がなんとかしろや」
と、言い残しこの場を足早に去っていった。
陽向は、ふと我に帰り倒れている女の人へ駆け寄る。
「大丈夫ですか!?意識ありますか!?」
陽向は、体を揺さぶり、刺さっていたナイフを抜いた。
ーーそれから1分もしないうちにパトカーが続々と来た。
すると
野次馬の中から
「あの人が犯人です!!」と、言う声が聞こえてきた。
陽向は凶器の包丁にも体にも触っている。
つまり指紋はついているのだ。それに比べて犯人は革の手袋をつけているため指紋はついていない。
このまま捕まれば逮捕される可能性が高い。そして、無罪を訴えるには証拠が足りなすぎるというのが現状だ。
ーーくそ!不覚にも触ってしまった…!そう呟いていると、1人の警官が近寄り
「君には少し話を聞かせてもらうよ」
と、言い陽向をパトカーに乗せようとした。
その時だった。
あたりが無音に包まれた。周りで騒いでいた野次馬、そして陽向をパトカーに乗せようとした警官までもが動きが止まった。
つまり時が止まったのである。
動けるのは自分だけそんな不思議で存在するはずのない体験。
そして、陽向が突然の出来事で理解に苦しんでいる時だった。
黒色のコート。黒色の革靴。そして深く黒い帽子を被った男が陽向の前に現れた。
男は【空間の歪み】のような物から出てきて、何故かこの空間でも動けていた。
そして、そのまま陽向の方へ近づき男は、何も言わずに、陽向を【空間の歪み】へと押し入れた。
「これは…」
空間の歪みの先、それは見たことのない光景だった。
そこに広がっていたのは素晴らしく綺麗な丘、そして雲一つない綺麗な青空だった。
目の前の丘には家が一軒立っていた。
そしてその場にいたのは【陽向】ただ1人だった。
しかし
この日、今野家からは通学するはずの陽向の姿は目視されなかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ひなたぁ~!ひなたぁー!陽向ー!」
家中に母親【今野美恵】の声が響き渡る。
ーーもう少し寝かせてよ。そう思いつつも体を起こし目覚ましに手をかけ目にしたのは、母の有り難みだったのかもしれない。
「やべ!遅刻する!!飯抜きでいいよー!」
時計が示していた時間は【8時5分】陽向が学校に着いていなければいけない時間は【8時20分】なのだ。
「健康に悪いからしっかり食べてから行きなさ~い!」
「それどころじゃないから!!」
陽向はそう言い残し、勢いよくドアを閉めた。
家を出るとそこにはいつもの日常が広がっている。
はずだった。
眼前、腹部に刺さったナイフを中心に服が赤く染まっている女と、血で染まった革の手袋を履き、深く帽子を被った男の姿。
瞬間、陽向は現実逃避に走る。
ーーいくら自分が直前まで寝ていてもここまでグロティスクな夢を見るのかと。
しかし、それもその場しのぎに他ならない。
男は、不気味な笑みをこぼしつつ血で染まった革手袋でこちらを指差し
「お前が犯人だ!じゃ、あとはお前がなんとかしろや」
と、言い残しこの場を足早に去っていった。
陽向は、ふと我に帰り倒れている女の人へ駆け寄る。
「大丈夫ですか!?意識ありますか!?」
陽向は、体を揺さぶり、刺さっていたナイフを抜いた。
ーーそれから1分もしないうちにパトカーが続々と来た。
すると
野次馬の中から
「あの人が犯人です!!」と、言う声が聞こえてきた。
陽向は凶器の包丁にも体にも触っている。
つまり指紋はついているのだ。それに比べて犯人は革の手袋をつけているため指紋はついていない。
このまま捕まれば逮捕される可能性が高い。そして、無罪を訴えるには証拠が足りなすぎるというのが現状だ。
ーーくそ!不覚にも触ってしまった…!そう呟いていると、1人の警官が近寄り
「君には少し話を聞かせてもらうよ」
と、言い陽向をパトカーに乗せようとした。
その時だった。
あたりが無音に包まれた。周りで騒いでいた野次馬、そして陽向をパトカーに乗せようとした警官までもが動きが止まった。
つまり時が止まったのである。
動けるのは自分だけそんな不思議で存在するはずのない体験。
そして、陽向が突然の出来事で理解に苦しんでいる時だった。
黒色のコート。黒色の革靴。そして深く黒い帽子を被った男が陽向の前に現れた。
男は【空間の歪み】のような物から出てきて、何故かこの空間でも動けていた。
そして、そのまま陽向の方へ近づき男は、何も言わずに、陽向を【空間の歪み】へと押し入れた。
「これは…」
空間の歪みの先、それは見たことのない光景だった。
そこに広がっていたのは素晴らしく綺麗な丘、そして雲一つない綺麗な青空だった。
目の前の丘には家が一軒立っていた。
そしてその場にいたのは【陽向】ただ1人だった。
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