僕とシークレットボーイ

プロローグ

7話:始まる冒険

「おい！おい、敬太！先行くなよ！」
陽向はそう言いながら走った。
「お前なら追いかけてくるかなと思ってさ」
爽やかな回答に陽向はホッとした。
「ここはどこなの？」
陽向はこのホテルのフロントのようなところがある建物に疑問を持っていた。
「ここは『クエスト受付所』君の願いもここで受けてクリアすることで達成されるよ」
「なるほど…。」
陽向はゲームのような世界に困惑していた反面、ワクワクしていた自分に気づいていた。
「陽向！ここからは大事な話だ！よく聞けよ。お前の願いを叶えるには難易度★6のクエストをクリアしなければならない。しかし、★1～5をクリアしなければ、挑戦はできない。そして1クエスト3回までのコンテニューだ。3回目もクリアできなければ、待っているのは『死』だ。」
敬太の言葉は陽向を正気へと戻した。
「そ、そんなの無理だ…！俺は帰る。今すぐ希望の丘に帰る…！」
すると、爽やかな顔だったはずの敬太が険しい顔つきになった。
「それは無理だ。現実リアルに帰れる有効期限は15分だ。」
陽向はこれまでにないくらい絶望した。これまでにないくらい死について考えた。これまでにないくらい自分を憎んだ。
「俺に残された選択は一択ってわけだ。死ぬ気でやってやるよ…！」
陽光はやけくそで言い放った。
「安心しろ。お前を死なせない為に俺がいるんだ。ならさっそく難易度★1クエストやってみようか！」