13 / 27
1.5章:魔法習得編
12話:レッツ!属性判別魔法!
しおりを挟む
クエストをクリアすると、1週間つまり7日の猶予、それに加えて部屋が与えられる。
しかし
7日以内に次のクエストを受注しなければ、それもクエスト失敗とみなされ、
死んでしまう。
ここからはその7日間の物語である。
「陽向。お前に約束していた通り、魔法を教えてやる。」
優しい表情で語りかける。
ジャージ姿の敬太は初めてだ。
これは本気の証。
「おぉ!マジ?!教えてくれぇ!!」
期待に満ちた声が部屋に響き渡る。
「ひ、陽向は魔法使えないの!?わ、私ですら使えるよ!?う、動き止めるのとか、み、水の魔法とかなら…!」
憎たらしいが、憎めない。
それが彼女の不思議なところだ。
「ミクっぽいな、髪の毛の色的に…」
「え、え?!」
いつでも挙動不審のミクである。
「いや、なんでもないよ」
「な、なにさぁ~!」
またしても、鋭い目線でこちらを見ている男がいた。
大方、検討はついている。
「いちゃついてるところ悪いが。始めるぞ。まずはお前の魔法の属性を調べるぞ。」
やはり、敬太だ。
「いちゃつい…いや、悪かったな!始めてくれ!師匠さん!」
敬太の気持ちを考えると言い返せなく、認めざるを得なかった。
「が、頑張ってね!?わ、私は見学してるね!?」
ミクの応援はなぜか陽向をやる気にされる。
「おう!そんで、師匠さんよ!どうやって属性を調べるんだ?」
素朴な疑問を問いかけてみた。
「手と手を合わせろ。そして手が光るように念じろ。そしたら手が光る。その色で属性がわかる。」
半信半疑で陽向は敬太と手を合わせあった。
互いに目を閉じ、集中した。
しかし
「あの~。し、師匠さん?全く光らないのですがぁ~。不具合ですかね?」
何も起きない。
赤色にも青色にも黄色にも光らない。
「属性判別魔法に不具合など存在しない…。ま、まさか!?」
敬太は少し考え、何かの可能性を見つけたかのように、形相を変えた。
「ミク!部屋の電気を消してくれ!」
いつにない声をあげ、ミクに指示をする。
「う、うん!?」
ミクが電気を消すと陽向と敬太の手が白色、いや透明に近い色で光っていた。
とても眩しい。
それは例えるならば、太陽の光。
「や、やっぱりか。」
予想が的中したと言わんばかりの顔で言う。
「何がだよ!先から何を言ってんだ?」
陽向には状況が読み込めていない。
戸惑う陽向に敬太は丁寧に説明をする。
「お前は数少ない、透明魔法の使い手だ。透明魔法はあらゆる魔法を打ち消すことができ、ワープができる。この魔法を極めた者は、時間を止めることも出来ると聞いたことがある。」
思わぬ、返答に陽向は焦る。
「俺はそんな希少な魔法を持っているのか!?」
希望に満ちた声だ。
「あぁ。今日から次のクエストまでの間、俺はお前を死ぬ気で鍛える。もちろん、ついてくるよな?」
微笑みながら、陽向に問う。
「あたりめぇーだ!強くしなけりゃ、宝の持ち腐れだ!」
自信満々に陽向は答える。
「そう言うと思ってたよ。」
みんなが自然と笑顔になった。
こうして陽向の魔法習得1日目が始まったのである。
しかし
7日以内に次のクエストを受注しなければ、それもクエスト失敗とみなされ、
死んでしまう。
ここからはその7日間の物語である。
「陽向。お前に約束していた通り、魔法を教えてやる。」
優しい表情で語りかける。
ジャージ姿の敬太は初めてだ。
これは本気の証。
「おぉ!マジ?!教えてくれぇ!!」
期待に満ちた声が部屋に響き渡る。
「ひ、陽向は魔法使えないの!?わ、私ですら使えるよ!?う、動き止めるのとか、み、水の魔法とかなら…!」
憎たらしいが、憎めない。
それが彼女の不思議なところだ。
「ミクっぽいな、髪の毛の色的に…」
「え、え?!」
いつでも挙動不審のミクである。
「いや、なんでもないよ」
「な、なにさぁ~!」
またしても、鋭い目線でこちらを見ている男がいた。
大方、検討はついている。
「いちゃついてるところ悪いが。始めるぞ。まずはお前の魔法の属性を調べるぞ。」
やはり、敬太だ。
「いちゃつい…いや、悪かったな!始めてくれ!師匠さん!」
敬太の気持ちを考えると言い返せなく、認めざるを得なかった。
「が、頑張ってね!?わ、私は見学してるね!?」
ミクの応援はなぜか陽向をやる気にされる。
「おう!そんで、師匠さんよ!どうやって属性を調べるんだ?」
素朴な疑問を問いかけてみた。
「手と手を合わせろ。そして手が光るように念じろ。そしたら手が光る。その色で属性がわかる。」
半信半疑で陽向は敬太と手を合わせあった。
互いに目を閉じ、集中した。
しかし
「あの~。し、師匠さん?全く光らないのですがぁ~。不具合ですかね?」
何も起きない。
赤色にも青色にも黄色にも光らない。
「属性判別魔法に不具合など存在しない…。ま、まさか!?」
敬太は少し考え、何かの可能性を見つけたかのように、形相を変えた。
「ミク!部屋の電気を消してくれ!」
いつにない声をあげ、ミクに指示をする。
「う、うん!?」
ミクが電気を消すと陽向と敬太の手が白色、いや透明に近い色で光っていた。
とても眩しい。
それは例えるならば、太陽の光。
「や、やっぱりか。」
予想が的中したと言わんばかりの顔で言う。
「何がだよ!先から何を言ってんだ?」
陽向には状況が読み込めていない。
戸惑う陽向に敬太は丁寧に説明をする。
「お前は数少ない、透明魔法の使い手だ。透明魔法はあらゆる魔法を打ち消すことができ、ワープができる。この魔法を極めた者は、時間を止めることも出来ると聞いたことがある。」
思わぬ、返答に陽向は焦る。
「俺はそんな希少な魔法を持っているのか!?」
希望に満ちた声だ。
「あぁ。今日から次のクエストまでの間、俺はお前を死ぬ気で鍛える。もちろん、ついてくるよな?」
微笑みながら、陽向に問う。
「あたりめぇーだ!強くしなけりゃ、宝の持ち腐れだ!」
自信満々に陽向は答える。
「そう言うと思ってたよ。」
みんなが自然と笑顔になった。
こうして陽向の魔法習得1日目が始まったのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる