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弐:とある天使がやって来た

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「ここが下界か。」

眩しい光と共に何かが降りてくる。

俺は言わずとも、こいつが天使だとわかっていた。
その羽、そのフォルム、その頭上のリング。天使としか言えないからだ。


「どうしたの?天使さん、僕に何か用?」

「そなたではない。その隣の者だ。」

「俺かよぉ。嫌な予感はしてたけどさ!」

俺はこの天使が持っている、バインダーが気になっていた。

すると、、、

「ん?何だ?このバインダーが気になるのか?」

「ん?いや、あぁ、まぁ」

俺は今、気になると言ってはいけない気がしていた。

「では、単刀直入に言う。」

やっぱりだ。
こいつが下界ここにきたのは恐らく、このバインダーに何かを書かせる為だろう。
天使はそのバインダーを俺に差し出し、

「これは『この世』と『この世ならざる者』が一緒にいるという事をサインしてもらう物。」

「ちょ、待って待て。てことはこの世で取り憑かれてる人はみんなそれを書いてるのかよ」

「あぁ。書いてもらっている。」

何で、テレビとかでそれを放送されないのは不思議だが、まぁいっか。
俺は、そんな事を思いながら適当に天使に渡されたバインダー上の紙に色々書いていた。



「何でかというと、それを言ってしまうと死ぬからだ。書いてあるだろ、そこに」

「待て待て待て、お前何で俺の考えてることがわかった?!」

「仮にも天使だぞ?それくらいのチート級な能力の1つは持ってるぞ。」

「他になんか持ってたりすんの?」

「僕を成仏させずレオと一緒に暮らせてるのも天使の能力だよ」

「おい。なら今すぐこの状況から解放しろよ」

「それは出来ない。今、それを書いたでしょう。それの所為で解放することが出来ない。」

おいおいおいマジか。俺はこれから死ぬまでずっとこいつとかよ。
そんな事はごめんだ。

「必ず、何か方法があるだろ??希望がないはずかない!」

「鋭いですね、貴方。そんな貴方には2つの選択肢があります。」

2つ、、、。なんなんだ、、、。
これはまさかお決まりの異世界転移か?

「またまた正解です。1つ目は私の世界の大天使様と会って交渉する。2つ目はこの世界でずっとこの子とずっと一緒に暮ら」

「行きます!行きます!!異世界行きます!!」


ここから俺とポムタの冒険は始まった。
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