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VS熊
残された時間
しおりを挟むクリス「地図を開け」
誠「おう」
2人は先程の会話を全くしない
もう決まった事に愚痴を言う暇もない、
クリスはハク、誠、照子さんの為
誠はハク、クリス、照子さんの為
目的は同じだ、ガムシャラに討論しあうも
良い作戦は出なかった……
クリス「ともかく武器だ、素手で勝てる相手
じゃ無い事は確かだ、今は出来る事をやっていこう
何とかその間にいい知恵が出れば良いが……」
誠「奥に作業場があったな木は壊れた民家なり、
そこいらにあるから槍状のもん大量に作っとくわ」
近接は出来ない事から長さのある槍状の物を選んだ
先は尖らせるだけの簡易的な物から誠の提案で
【返し】の付いた槍の2種だ。
こうして武器を生産する事となった誠は照子さんの
仲間の手助けもあり作業を急ピッチで進める。
照子「さぁ差し入れだよ、みんなで食べておくれ、
戦いの前だからね、精を出さなきゃ勝てないよ!」
誠「おばちゃんいい女だねぇ~飯は男の動力だ、
米粒一つだって無駄にはしねぇからな」
聡子「まぁまぁ照子さんだけじゃ無いよ、
私が作った魚の煮付けも食べてけろや、
ウメェからよ!」
誠「おうおう、貰うぜ!ありがとな!みんな!」
和気あいあいとする現場に一時の笑顔が作業部屋を
明るくしてゆく。
御堂達が冷ややかな目で此方を監視するも
了承した期限までは彼等も一切、
手出しをしなかった。
御堂グループ岡崎
「御堂さん……あんなに飯食わしやがって、
残りの食料の備蓄も少ないのに」
御堂「備蓄は俺ら家族の分はある、あのババァとの
条件だ、アイツらは自分の食料の分、削って奴らに
食わしてるだけだ、それに成功すれば良し、
失敗しても最後の手段はあのジジイ、ババァ達には
出て行ってもらう、これで当分先の備蓄も
確保出来る、どちらにしろ俺達は無事だ」
岡崎「まぁそうなんだが、モノ好きと言うか
お人好しと言おうか、自分らの飯差し出して
何、笑ってんだか……」
相葉「先の事が考えられない奴らだからな、
備蓄減らしてどうすんだって話だよな、俺達は
巻き添えは御免だ」
備蓄という限られた物資は現代で言う金に相当する
価値がある、命に関わる金だ。
人は平常時でも金を欲する、それは極限状態なら
尚更だ、普通の考えとも言えた。
クリス「忙しそうだな、コッチは探索の際、
目星付けといたワゴンにバイク数台の回収に整備、
燃料も入れといた、怪しいのが何台かあるが……」
誠「了解、ホラ、お前も食え、照子さん達からの
差し入れだぜ、うめぇんだコレが、悪い!肉の
ステーキもあったんだが食っちまった!」
クリス「……頂くわ、これ少し貰って行って
もいいか?照子さん」
照子「何だ何だ、食べる所見られるのが
恥ずかしいのかい?いいよ、いいよ
好きなだけ持っていきな」
握り飯を何個か、それに卵焼きに煮付けを貰って
クリスは子供の集まる場所へと赴いた。
クリス「コレ、良かったら食ってくれ」
子供達が群がる
子供「美味しそう!頂きます!」
クリス「……いい子だ」
クリスは自分の過去に苦痛しか与えなかった
大人を思い出していた、俺はあんな風にならないと
子供「さっきはヤンキーの兄ちゃんが肉持って
来てくれたよ!その後の魚におにぎり
今日はパーティーだね!」
クリス「……そうか肉か(誠の奴だな……)
良かったな、もう直ぐ外で遊ばせてやるからな、
飯だってちゃんと食える様にしてやるからな」
夜は明け作業は徹夜で行われた、2人は交代で
仮眠をとり、照子さん達も賢明にそれを支えた。
□AM10時目標の槍100本まではいかなかった……□
誠「もう時間がねぇ……明るい内に決着つけるぞ」
クリス「あぁ……」
町にあった使えそうな物は
バイク数台
ボロボロの車(ワゴン)
木材で作った槍(大量)
チェーンソー(混合燃料)
発煙筒
誠特製のボウガンをクリスに渡す
誠「矢は50本しかねぇ……飛び道具はお前に託す
ボウガンの矢で熊に対抗するには足らねぇのは
すまない」
クリス「お前はボウガン使わず行くつもりか?」
誠「お前の方が射撃得意だろ?俺には
このバットがある、後は槍だ」
誠はバットに素振り用バットウエイトリングを
幾つかセットした。
誠「確かに俺は昔ヤンキーだった……
へへ……ヤンキーは特攻で戦うってのは漫画でも
王道だろ?此処は素直にそうさせて貰う」
クリス「……了解した」
前衛中心の立ち回りがいかに危ないか……殆どが
生贄と言ってもいい、其れを自ら進んで引き受ける
誠にクリスも決意を新たにした。
敵対する熊12頭に対し此方は、中型バイク6台
ーー強行策ーー
それしか無かった。
作戦と呼べるものでは無い、ただある物で敵を
粉砕それのみである。
町を調査する段階で真ん中を中心に東西南北を
ある程度調べ上げた2人は、互いに先々で道路の
ゴミを掃除していった事が幸いした。
獲物は熊、武器はバイク数台での強行策
先ずは町の真ん中を通る大通りと大通りを結ぶ
交差点を中心に東西南北に其々バイクを配置
バイクに木で作った槍を括り付ける。
背中に背負ったリュックにも槍状に加工した
材木製の槍を数本背負い2人はバイクに跨った。
『ドルルルン……ドドドド』
誠「いいか、無茶するんじゃねーぞ」
クリス「……無茶しか無いんだがなこの作戦」
誠「……」
「その何だ、適度に……無茶しろよ」
クリス「……適度」
誠 「……」
クリス「……」
誠「ぷっ、ハハッ!笑えるな!」
クリス「あぁ笑えるぜ!腹痛い位だ!」
思わず吹き出す2人は空を見る、いい天気だ
しばし空に見惚れる目は数秒毎に
鋭く研ぎ澄まされてゆく、
後方に守るべき物、前方に地獄、だが彼等は
守るモノの為に自ら進んで地獄へとアクセルを
踏みしめた。
『ブォン!ドドドド……』
誠「行くか……」
シッカリとした目でクリスを見つめ
決意を新たにした誠
クリス「あぁ……」
2人は今の静かな時間を身に染み込ますかの様に
大きく深呼吸をし互いの頬を平手打ちし気合いを
入れる。
誠「為せば成る!てか必ず成す!」
クリス「ヤンキー!行くぞ!」
誠「おう!」
【今日のポイント】
チェーンソーは混合燃料を使う
イザとなった時、何処かでチェーンソーを
拾うかもしれない、木材伐採の場所でそれを
見つけた時、どうするか、木材を切って加工し
小屋を作るのも、食料調達の罠や、生活環境を良く
する為に便利道具ではあるが、何を使うか
知っておいて損はない。
まず思われがちなのがガソリン、車から取った
物を入れる、答えはバツ、少しは稼働するが大事な
チェーンソーはすぐに焼き付いて破損する。
答えはガソリンとオイルを混合する事だ。
オイルはメーカーにより大きく混合比率が違う
50対1もあれば40、30もある。
先ずは置いてあるチェーンソーの近くに燃料は
ないか調べる、そしてそれ本体が2サイクル
なのか4サイクルなのか調べる。
チェーンソーは大半は2サイクルだ。
記載を見る、作る、だが最初から混合してある物を
選ぶのが安全だ、ホームセンターが全ての基礎だ。
地図を開き拠点とする場所を先ずはしっかり把握
する事こそ全ての生に繋がる。
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