優しい君を抱きたい

ツナコ

文字の大きさ
上 下
20 / 32

20

しおりを挟む
寝室の入り口に、朝陽が顔面蒼白な顔で立っていた。
蒼と晴翔が全裸で重なっているところを見て、ゆっくりと近づいてくる。
朝陽さんに見られてしまった・・・!こんな姿・・・もう・・・ダメだ・・・。
晴翔が蒼を隠すようにしながら立ちはだかる。

「叔父さん、蒼さん薬を飲まされてどうしようもなかったんだ」

「薬・・・?
何でさっき言ってくれなかったんだ!蒼!・・・もう晴翔は向こうに行ってろ」

「蒼さんは悪くない。俺が無理に・・・」

そこまで言ったところで、朝陽が晴翔の頬を思いきり殴りつける。

「ぐっ・・・!」

ベッドの上に倒れ込んだ晴翔に、

「お前は・・・蒼は俺の恋人と知ってて無理やりヤリやがったのか!
・・・もういい。部屋に戻れ。」

まだ怒りを拳に握りしめて朝陽が言った。

「・・・ごめん、叔父さん。
でも、俺、俺も蒼さんのこと・・・」

「聞こえなかったか?部屋に戻れ。それと、もうお前はなる早でアメリカ行きだ。・・・もう行け」

朝陽は晴翔を引っ張り上げむりやり廊下へと出し、ドアに鍵をかけた。
そして蒼のほうへ向き直る。
蒼は申し訳なさと、まだ疼きが収まらない自分が浅ましく、涙に濡れながら朝陽を見た。
頬を染め涙を滲ませる蒼に、朝陽は激しい嫉妬と欲情を掻き立てられる。

「朝陽さん・・・すみません。俺・・・」

立ちあがろうとする蒼を朝陽が止めて、

「・・・謝らなくていいよ。
ドラッグを投与されたら誰だってこうなる。対応できなかった晴翔が悪い。
だけど、あの時飲まされたって言ってくれてれば・・・!」

朝陽が悔しそうに俯く。

「ごめん・・ごめんなさい」

蒼は蹲って謝ることしかできない。
朝陽はそんな蒼をそっと抱き寄せて、

「いや・・・俺こそごめんね。
蒼は悪くないのに責めるようなことを・・・。
でも、今俺は上書きしたくて仕方ない。
蒼の、体に」

言いながら蒼を押し倒し、蒼の体に自身を押し付ける。
そこは硬く張り詰めていた。
蒼は朝陽の背中に両手を伸ばし、

「うん・・・俺も、朝陽さんに上書き、して欲しい・・・。
早く、早く、挿れて・・・!」

せがむように言うと、朝陽は早急にカチャカチャとベルトを下げ、陰茎を取り出し軽く扱いてから、蒼の蕾に馴染ませ少しずつ挿れていく。

「あ・・・、あ・・・!凄い・・・」

「くっ・・・熱い・・・」

ゆっくりと根本まで挿れて中を搔き回しながら、

「晴翔とは何回やったの?」

と問われるも蒼は快感に身悶え、ろくに答えることができない。

「あっああっ...分からな・・・っんっ・・・.気持ちいい・・・!」

「俺も・・・気持ちいいよ。
くそっ。晴翔のやつ外に出しやがって・・・。
蒼の体、全部俺で上書きしなきゃ・・・」

ゆっくりと抽送を続けながら、朝陽は蒼の体に付いた晴翔の精液をティッシュで拭き取り、蒼の顔、口内、首筋、乳首と全てにマーキングするように舌を這わせた。
朝陽に全てを許され、また朝陽の恋人であるということを確認できたようで、蒼は喜びと快感にうち震える。

「あっ、う・・・んっ、朝陽さん・・・好きだ・・・」

蒼の言葉にますます興奮した朝陽は

「俺も愛してる。蒼だけだ。・・・今日は蒼のいいところたくさん突いてあげる。ドライでいってみて」

「う...んっ?ドラ・・・?」

蒼はドライの意味も分からず問い返そうとするが、朝陽の陰茎が蒼の内襞のある部分を擦ると、突然の感覚にビクッと震えた。

「あっ!ああっ!」

そこを続けて突かれると、あまりの気持ちよさに声が止まらない。
朝陽は的確にそこを容赦なく突き上げていく。
感電するように快感が全身を駆け巡る。
朝陽は、自分で自分のものを扱こうとする蒼の手をぐっと押さえた。

「朝陽さん!ダメっ!」

イク感じがあるのに、いつまでも上り詰めて終わることがない。

「あーっ!いやっ!
朝陽さん、怖い、怖いっ!あっ、あっ・・・


「蒼・・・大丈夫、怖くないよ。自分のを見てごらん」

そう言って蒼の頭を少し持ち上げる。
蒼が息も絶え絶えに自分の屹立に目を向けると、先端から蜜が次から次へと溢れ出て、体の痙攣も止まらない。

「な、なに・・・?あっああっ・・・もう・・・ダメっ・・・」

「蒼は前を弄らなくてもドライでいっちゃったんだよ。女の子みたいに。
あぁ・・・綺麗だ・・・蒼・・・」

汗と涙と体液にまみれ喘ぐ蒼を、朝陽はうっとりと眺めながら、緩急をつけて攻め続ける。
その動きが細かく、早くなってきて、

「あぁ、俺もいくよ・・・中で・・・中で出してもいい?蒼・・・」

「うんっ・・・出してっ中に・・・出して・・・っああっ...」

ずっと絶頂感の続くまま、朝陽にしがみつきながら蒼が叫ぶ。

「くっ...」
2度、3度と深く陰茎を穿ち、深く蒼の中に白濁を放つ。
熱い朝陽の放ったものに蒼も昂り、激しく痙攣しながら吐精した。

「はぁっ・・・」

蒼は、体全体に染み渡る幸福感を噛みしめながら朝陽を抱き締め頬に軽くキスをする。

「朝陽さん・・・大好き・・・」

「・・・!」

朝陽がピクリと身じろぎすると、繋がれたままのものがまた大きくなってきたのを感じ、思わずぎゅっと更に抱き締める。

「蒼・・・そんな嬉しいことを言われて締めつけられたら、またしたくなるだろ」

朝陽が再びゆっくりと動き出す。
蒼もまだ繋がっていたかった。

「あ・・・朝陽・・・さん・・・」 

「俺も大好きだよ・・・蒼・・・」
そのまま夜が明けるまで、夜通し2人は愛し合った。
 
しおりを挟む

処理中です...