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第三章 甘い香りとティータイム
007 聖女の力
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庭の片隅の木の下で、クロエが左腕を押さえてすすり泣き、ミリアが寄り添っていた。
「く、クロエ!?」
レオンは一目散にクロエに駆け寄り、セシルもその後に続くと、屋敷の方からメアリが走ってきた。
「ミリア、何があったの?」
「ば、婆様……クロエ様が木から落ちて……。落ちる途中で、腕に枝が当たったのです」
ミリアはクロエの背中を擦り、傷口を止血している。その姿は冷静さを感じるが、手は震え顔面蒼白状態だった。
「セシル。クロエ様を抱えて屋敷に運んでくれる? ミリアはレオン様についていてね」
「はい……」
ミリアは消え入りそうな声で返事をし、レオンの手を取った。レオンも不安な表情であるが、ミリアよりは落ち着いている。
セシルはレオンを励ますように肩にポンっと手を乗せた。
「レオン様。ミリアさんをお願いしますね。クロエ様は大丈夫ですから」
「うん。分かった」
レオンは力強く頷くと、ミリアの震える手をギュッと握りしめた。
◇◇
セシルはクロエを抱き抱えて救護室へと運ぶ。泣き叫ぶ訳でもなく、ただセシルにしがみつき痛みを我慢してすすり泣くクロエに、励ましの言葉を掛け続けた。
ベッドに寝かせ、メアリがハサミでクロエの袖を裂くと、傷があらわになった。多分……腕が折れている。
「婆や……大丈夫だよね? 腕がね。すごく……すごく痛いの……ぅぅ…………ひっく」
「お、お医者様を呼びますから、もう少し我慢してくださいね。涙で目が腫れてしまわない様に、冷たいタオルを乗せますね……」
メアリは、クロエに自分の傷が見えないように濡れタオルを瞼の上に乗せてあげた。
そして医者に連絡しようと部屋を出ようとしたところを――セシルが引き止めた。
セシルはクロエにも聞こえるように、はっきりと述べた。
「メアリさん。クロエ様の怪我は、腕に枝のトゲが刺さっているだけですよ。トゲを抜けば、きっと痛みも直ぐに治まります」
「セシル?」
不安気に首をかしげるメアリに、セシルは小声で言った。
「私に、任せて下さい……」
セシルは胸のロザリオを服の上から握りしめた。
クロエの元へ歩み寄るセシルを見て、メアリはハッとしてセシルの肩を掴み自身へと引き戻した。そして何度も首を横に振った。
「セシル。駄目よ。貴女はメイドよ。アルベリク様のメイドなの。貴女にはそんな力はないの。使っては駄目よ」
メアリはセシルに真剣な眼差しを向けていた。セシルの事を心配してくれているのだ。でも……。
「メアリさん。私の……知ってたんですね。止めてもやります。傷が無くなるのは、さすがにおかしいと思われると思うので……。痕が残らないぐらいの小さい傷になるまで治します」
「駄目よ。アル様に言われているの。セシルを守るようにって」
「アルベリク様に?」
セシルはその時、処刑場で見たアルベリクの涙を思い出した。あの涙はやはりセシルに向けられたものだったのだろうか。
「婆やっ。セシルっ。トゲってやっぱり嘘なんでしょ!? すごく痛いの……お医者様を早く呼んでっ」
クロエの悲痛な叫び声に、メアリの瞳にも迷いが生まれた。
「クロエ様。大丈夫ですよ。少しチクッとするかもしれませんが、我慢しててくださいね。――メアリさん。クロエ様の手を握っていてくれますか?」
「分かったわ……」
セシルの意思に負け、メアリはクロエの手を握りしめた。そしてセシルは、今一度ロザリオを握り、祈りを捧げると、辺りは柔らかな白い光に包まれた。
「はい。トゲは抜けましたよ!」
「……ありがとう。セシル」
クロエは自分の腕を確認するとにっこりと微笑んだ。
セシルはチクッとすると言っていたが、実際は違った。ほんのり温かい何かに包まれたと思うと、スッと痛みが引いたのである。
消毒を済ませ、メアリが包帯を腕に巻き、その間にセシルは血が付いた袖を、赤く染まった白いハンカチとともにクロエの目につかないところに隠しておいた。
「さあ。レオン様に元気な姿をお見せしましょうね」
「うん!」
◇◇
三人で庭へ出ると、そこには身なりの良い一人の女性がこちらに背を向けて立っていた。向かいに立っているのはメイドのミリアで、見知らぬ女性の後ろにはレオンがいる。
「あの女性の方は……」
「お、御姉様!」
セシルの疑問と同時に、クロエが答えを口にした。
金髪の女性はその声に反応し、こちらへと優雅に振り返った。
クロエとレオンと同じ長い金髪は緩く波打ち、その瞳はエメラルド色。
セシルはその女性を知っていた。双子が誰かに似ていると思ったが、この人だったのだ。
顔を見ただけで過去の記憶が蘇り、息が苦しくなる。この人は――リリアーヌだ。
クリスの婚約者で、聖女であった頃のセシルを死に追いやった人物の一人。
リリアーヌはこちらに目をやったと思うと、ミリアに向き直り――ミリアの頬を平手で勢いよく叩いた。小柄なミリアは地面に倒れ込み、すぐに体勢を立て直し、リリアーヌに謝罪をのべた。
「申し訳ございません。全て私の責任です」
「そんな事、分かっているわ。クロエはもっと痛かったのよ。傷でも残ったらどうしてくれるの?」
「も、申し訳ございません……」
「ね、姉様。もういいよ。ミリアが可哀想だよ」
レオンがリリアーヌのスカートを引き訴えるも、リリアーヌは首を横に振る。
「レオンは優しすぎるわ。ちゃんと身体に教えなくては駄目よ。躾は主人の大切な役割よ。本当に使えないんだから……」
呆れた様子のリリアーヌの元へ、クロエが走った。
「御姉様、見て。クロエの怪我はなんでもなかったんだよ。ちょっとトゲが刺さっただけなの。婆やが大袈裟に包帯巻いただけなんだよ!」
「あら。クロエはなんて優しいのかしら。……怪我をした時、婆やはどこにいたの?」
「ゆ、夕食の準備だよ。今日はアルベリク兄様が帰ってくるから」
「ああ、そうね。じゃあ、あそこにいるメイドは?」
リリアーヌはセシルに冷たい視線を伸ばした。
レオンはリリアーヌの視線を遮るようにして立ち、大袈裟に説明をする。
「せ、セシルは僕と向こうの温室にいたんだ。クロエの怪我とは関係ないよ!」
「そう。温室ということは、あのメイドも庭にいたのね」
「えっ、でも、とっても遠くて……」
何とか気を反らそうとするレオンを押し退け、リリアーヌはセシルに歩み寄った。
セシルは動けなかった。リリアーヌが怖い。
リリアーヌの瞳が、処刑されたあの日を想起させた。
セシルの前でリリアーヌが足を止めると、メアリはセシルを庇うように一歩前へ出ようとしたが、リリアーヌがそれを左手で制止した。
「下がりなさい。婆や。――ねぇ。このメイドはいつ入ったの? 私が目の前にいるのに挨拶もしないのよ?」
「…………ぁ……」
セシルは声を出そうにも思うように出来なかった。息を吸うことも声を出すことも出来ない。誰かに心臓をギュッと掴まれたように締め付けられ、胸が苦しい。
「リリアーヌ様。セシルはまだ来て日が浅いのです」
「それが何? 失礼なメイドね。口も聞けないの?それなら、躾が必要ね……」
リリアーヌは右手を振り上げた。
叩かれる──セシルは覚悟し瞳をきつく閉じた。
しかしいつまで経っても、セシルの頬に衝撃は来なかった。
変わりに懐かしい声が聞こえた。
「く、クロエ!?」
レオンは一目散にクロエに駆け寄り、セシルもその後に続くと、屋敷の方からメアリが走ってきた。
「ミリア、何があったの?」
「ば、婆様……クロエ様が木から落ちて……。落ちる途中で、腕に枝が当たったのです」
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「はい……」
ミリアは消え入りそうな声で返事をし、レオンの手を取った。レオンも不安な表情であるが、ミリアよりは落ち着いている。
セシルはレオンを励ますように肩にポンっと手を乗せた。
「レオン様。ミリアさんをお願いしますね。クロエ様は大丈夫ですから」
「うん。分かった」
レオンは力強く頷くと、ミリアの震える手をギュッと握りしめた。
◇◇
セシルはクロエを抱き抱えて救護室へと運ぶ。泣き叫ぶ訳でもなく、ただセシルにしがみつき痛みを我慢してすすり泣くクロエに、励ましの言葉を掛け続けた。
ベッドに寝かせ、メアリがハサミでクロエの袖を裂くと、傷があらわになった。多分……腕が折れている。
「婆や……大丈夫だよね? 腕がね。すごく……すごく痛いの……ぅぅ…………ひっく」
「お、お医者様を呼びますから、もう少し我慢してくださいね。涙で目が腫れてしまわない様に、冷たいタオルを乗せますね……」
メアリは、クロエに自分の傷が見えないように濡れタオルを瞼の上に乗せてあげた。
そして医者に連絡しようと部屋を出ようとしたところを――セシルが引き止めた。
セシルはクロエにも聞こえるように、はっきりと述べた。
「メアリさん。クロエ様の怪我は、腕に枝のトゲが刺さっているだけですよ。トゲを抜けば、きっと痛みも直ぐに治まります」
「セシル?」
不安気に首をかしげるメアリに、セシルは小声で言った。
「私に、任せて下さい……」
セシルは胸のロザリオを服の上から握りしめた。
クロエの元へ歩み寄るセシルを見て、メアリはハッとしてセシルの肩を掴み自身へと引き戻した。そして何度も首を横に振った。
「セシル。駄目よ。貴女はメイドよ。アルベリク様のメイドなの。貴女にはそんな力はないの。使っては駄目よ」
メアリはセシルに真剣な眼差しを向けていた。セシルの事を心配してくれているのだ。でも……。
「メアリさん。私の……知ってたんですね。止めてもやります。傷が無くなるのは、さすがにおかしいと思われると思うので……。痕が残らないぐらいの小さい傷になるまで治します」
「駄目よ。アル様に言われているの。セシルを守るようにって」
「アルベリク様に?」
セシルはその時、処刑場で見たアルベリクの涙を思い出した。あの涙はやはりセシルに向けられたものだったのだろうか。
「婆やっ。セシルっ。トゲってやっぱり嘘なんでしょ!? すごく痛いの……お医者様を早く呼んでっ」
クロエの悲痛な叫び声に、メアリの瞳にも迷いが生まれた。
「クロエ様。大丈夫ですよ。少しチクッとするかもしれませんが、我慢しててくださいね。――メアリさん。クロエ様の手を握っていてくれますか?」
「分かったわ……」
セシルの意思に負け、メアリはクロエの手を握りしめた。そしてセシルは、今一度ロザリオを握り、祈りを捧げると、辺りは柔らかな白い光に包まれた。
「はい。トゲは抜けましたよ!」
「……ありがとう。セシル」
クロエは自分の腕を確認するとにっこりと微笑んだ。
セシルはチクッとすると言っていたが、実際は違った。ほんのり温かい何かに包まれたと思うと、スッと痛みが引いたのである。
消毒を済ませ、メアリが包帯を腕に巻き、その間にセシルは血が付いた袖を、赤く染まった白いハンカチとともにクロエの目につかないところに隠しておいた。
「さあ。レオン様に元気な姿をお見せしましょうね」
「うん!」
◇◇
三人で庭へ出ると、そこには身なりの良い一人の女性がこちらに背を向けて立っていた。向かいに立っているのはメイドのミリアで、見知らぬ女性の後ろにはレオンがいる。
「あの女性の方は……」
「お、御姉様!」
セシルの疑問と同時に、クロエが答えを口にした。
金髪の女性はその声に反応し、こちらへと優雅に振り返った。
クロエとレオンと同じ長い金髪は緩く波打ち、その瞳はエメラルド色。
セシルはその女性を知っていた。双子が誰かに似ていると思ったが、この人だったのだ。
顔を見ただけで過去の記憶が蘇り、息が苦しくなる。この人は――リリアーヌだ。
クリスの婚約者で、聖女であった頃のセシルを死に追いやった人物の一人。
リリアーヌはこちらに目をやったと思うと、ミリアに向き直り――ミリアの頬を平手で勢いよく叩いた。小柄なミリアは地面に倒れ込み、すぐに体勢を立て直し、リリアーヌに謝罪をのべた。
「申し訳ございません。全て私の責任です」
「そんな事、分かっているわ。クロエはもっと痛かったのよ。傷でも残ったらどうしてくれるの?」
「も、申し訳ございません……」
「ね、姉様。もういいよ。ミリアが可哀想だよ」
レオンがリリアーヌのスカートを引き訴えるも、リリアーヌは首を横に振る。
「レオンは優しすぎるわ。ちゃんと身体に教えなくては駄目よ。躾は主人の大切な役割よ。本当に使えないんだから……」
呆れた様子のリリアーヌの元へ、クロエが走った。
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「あら。クロエはなんて優しいのかしら。……怪我をした時、婆やはどこにいたの?」
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リリアーヌはセシルに冷たい視線を伸ばした。
レオンはリリアーヌの視線を遮るようにして立ち、大袈裟に説明をする。
「せ、セシルは僕と向こうの温室にいたんだ。クロエの怪我とは関係ないよ!」
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セシルは動けなかった。リリアーヌが怖い。
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「リリアーヌ様。セシルはまだ来て日が浅いのです」
「それが何? 失礼なメイドね。口も聞けないの?それなら、躾が必要ね……」
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