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スケベな友人が泥酔お姉さんのせいでまともになる件
13話
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プルルル……
聞き慣れない音が響き渡り、俺は目が覚める。
眠気が身体を重くし、まるで10倍の重力がかかっているような気がした。
辺りはもう明るくなっており、朝というより昼のような明るさになっている。
…………音は鳴り止まない。
目を覚ますと笛吹さんの足が俺の顔面を突くようになっていたなっており笛吹さんは南を、俺は北の方向でひとつのベッドに寝ていた。
布団は床に落ちクシャクシャになっている。
いや、相変わらずだけど寝相悪すぎる。
どうやら、音の主はルームサービス用の電話のようだったので俺は静かに出ることにした。
「……はい、もしもし……。」
「あ!こちらフロントです!飯田様、おはようございます!」
爽やかかつ滑舌が良い明朗快活な女性の声が聞こえてきた。
どうやら、フロントからの電話だった。
「……おはようございます。」
「ああ!よかった、とっくにチェックアウトの時間が過ぎてましたので……延長かの確認のお電話だったんですけど。」
「………………。」
「飯田様?聞こえていらっしゃいますか?」
時間を見ると、10時半を過ぎており俺は少しずつ青ざめてくる。
やべえ、寝すぎた!だからあんなに鳴ってたのか!!
「すみません、寝過ごしました!今すぐチェックアウトさせていただきます!」
「ああ……かしこまりました!焦らず身支度されてからで大丈夫ですよ!」
フロントのお姉さんが優しく話してくれる。
いかん、良心が痛む……早く笛吹さんを起こさなければ。
「笛吹さん!笛吹さん、起きてください!」
何故か180°寝る時とは反対で寝てる笛吹さんを叩き起す。
すると、笛吹さんはにへらと笑っていた。
「なんだよ~夜這い?まったく……これだから思春期は、まあいいよ……好きにして。」
「チェックアウトの時間が過ぎとんじゃぼけえええ!!」
「え~今何時?」
「10時半です!出ますよ!」
「あ、ほんとだ~寝すぎちった。じゃあまずはメイクでも……。」
「いや、笛吹さん常にすっぴんじゃないですか!もう出ますよ!」
「いや~!せめて髪くらいは~。」
結局、出るのに1時間ほどかかってしまい、俺は必死にお姉さんに頭を下げることになった。
ちなみに延長料金はきっちり払いました。
☆☆
俺たちは旅館を出たあとは足湯カフェで足湯に浸かりながら「温玉ソフト」というものを食べていた。
文字通り、ソフトクリームに温泉卵が乗っているのだがろクリーミーな温泉卵はソフトクリームと絡まってちょっとしたカスタードのような味わいだった。
ちなみに笛吹さんは朝からバタバタしてたのでちょっと不機嫌だった。
なので甘いもので機嫌をとっている最中である。
「うへへ~足湯に冷たいソフトクリームは贅沢だな~最高~。」
ちなみに今は最高に機嫌が良い。
俺は朝から少しくたびれていたのだけど。
せっかくの温泉で癒された身体が少し台無しだった。
「ね!れんれん……最後千鶴ちゃんのとこ行かない?」
「ああ……そうですね、小説も書き上げたし挨拶しておきたいですね。」
「……ん?れんれん、ちょっと疲れてる?」
「いえ、お気になさらず。」
まあ、こういうことは常日頃あることだ。
いちいち感情的になっても仕方がない。
お互い、温玉ソフトはカップの底が見えていたので俺たちはまたあのお店に足を運ぶことになった。
「お!来たな~バカップル!」
「バカは余計ですよ、こんにちは……千鶴さん。」
「やほやほ~!」
笛吹さんと千鶴さんはハイタッチをする。
今日も化粧はブルーベースに仕上げられて、アイラインや涙袋がくっきりとしている。後ろの刈り上げた部分をポニーテールにしていて、これはこれで映える雰囲気だった。
「そろそろ、俺達は行きますよ。」
「ああ、そうかい!……さやちゃんは新作の小説は書けそうか?」
「もう書いたよ!さやちゃんの話は書いてて楽しかったから。」
「はや!?マジで化け物だな。」
普通小説家って数時間を毎日コツコツとやるもんだと思うけど笛吹さんは衝動で1つ書き上げてしまうのでやはり異彩を放っているスタイルだった。
一晩でほとんど書き上げてるのだから、恐ろしい才能を持っている。
「そうかそうか……私も近々東京に遊びに行くから、その時は美味い飲み屋でもおしえてくれよ!」
「ええ……また……!」
「千鶴ちゃん!色々ありがとう~!また連絡するね~!」
「おう!気をつけてな~!」
男勝りな彼女が満面の笑みで手を振る。
普段は強面だけど、こうして見ると一人の女性なのだと感じさせた。
彼女のお店を背に……下呂温泉街を後にする。
日本三大温泉の1つの下呂温泉は……グルメや美濃焼など、時代に合わせて形を変える素敵な温泉街だった。
湯けむり漂う温泉の香りが飛騨川から伝わってくるけど、離れるにつれて森林の香りとバイクから出る排気ガスの臭いへと変わっていった。
あっという間の楽しい時間だった。
新しい経験が自分をまるで育んでくれるように、
そして……ゲームの経験値でレベルアップという表現は本当によくできている。
俺も笛吹さんもこの経験でこの街に来た時と比べて1段違う顔で街を出ることが出来た。
それこそ……レベルアップと呼ぶのであろう。
バイクは再び走り出す。
山の峠道をのらりくらりと登って行きながら。
聞き慣れない音が響き渡り、俺は目が覚める。
眠気が身体を重くし、まるで10倍の重力がかかっているような気がした。
辺りはもう明るくなっており、朝というより昼のような明るさになっている。
…………音は鳴り止まない。
目を覚ますと笛吹さんの足が俺の顔面を突くようになっていたなっており笛吹さんは南を、俺は北の方向でひとつのベッドに寝ていた。
布団は床に落ちクシャクシャになっている。
いや、相変わらずだけど寝相悪すぎる。
どうやら、音の主はルームサービス用の電話のようだったので俺は静かに出ることにした。
「……はい、もしもし……。」
「あ!こちらフロントです!飯田様、おはようございます!」
爽やかかつ滑舌が良い明朗快活な女性の声が聞こえてきた。
どうやら、フロントからの電話だった。
「……おはようございます。」
「ああ!よかった、とっくにチェックアウトの時間が過ぎてましたので……延長かの確認のお電話だったんですけど。」
「………………。」
「飯田様?聞こえていらっしゃいますか?」
時間を見ると、10時半を過ぎており俺は少しずつ青ざめてくる。
やべえ、寝すぎた!だからあんなに鳴ってたのか!!
「すみません、寝過ごしました!今すぐチェックアウトさせていただきます!」
「ああ……かしこまりました!焦らず身支度されてからで大丈夫ですよ!」
フロントのお姉さんが優しく話してくれる。
いかん、良心が痛む……早く笛吹さんを起こさなければ。
「笛吹さん!笛吹さん、起きてください!」
何故か180°寝る時とは反対で寝てる笛吹さんを叩き起す。
すると、笛吹さんはにへらと笑っていた。
「なんだよ~夜這い?まったく……これだから思春期は、まあいいよ……好きにして。」
「チェックアウトの時間が過ぎとんじゃぼけえええ!!」
「え~今何時?」
「10時半です!出ますよ!」
「あ、ほんとだ~寝すぎちった。じゃあまずはメイクでも……。」
「いや、笛吹さん常にすっぴんじゃないですか!もう出ますよ!」
「いや~!せめて髪くらいは~。」
結局、出るのに1時間ほどかかってしまい、俺は必死にお姉さんに頭を下げることになった。
ちなみに延長料金はきっちり払いました。
☆☆
俺たちは旅館を出たあとは足湯カフェで足湯に浸かりながら「温玉ソフト」というものを食べていた。
文字通り、ソフトクリームに温泉卵が乗っているのだがろクリーミーな温泉卵はソフトクリームと絡まってちょっとしたカスタードのような味わいだった。
ちなみに笛吹さんは朝からバタバタしてたのでちょっと不機嫌だった。
なので甘いもので機嫌をとっている最中である。
「うへへ~足湯に冷たいソフトクリームは贅沢だな~最高~。」
ちなみに今は最高に機嫌が良い。
俺は朝から少しくたびれていたのだけど。
せっかくの温泉で癒された身体が少し台無しだった。
「ね!れんれん……最後千鶴ちゃんのとこ行かない?」
「ああ……そうですね、小説も書き上げたし挨拶しておきたいですね。」
「……ん?れんれん、ちょっと疲れてる?」
「いえ、お気になさらず。」
まあ、こういうことは常日頃あることだ。
いちいち感情的になっても仕方がない。
お互い、温玉ソフトはカップの底が見えていたので俺たちはまたあのお店に足を運ぶことになった。
「お!来たな~バカップル!」
「バカは余計ですよ、こんにちは……千鶴さん。」
「やほやほ~!」
笛吹さんと千鶴さんはハイタッチをする。
今日も化粧はブルーベースに仕上げられて、アイラインや涙袋がくっきりとしている。後ろの刈り上げた部分をポニーテールにしていて、これはこれで映える雰囲気だった。
「そろそろ、俺達は行きますよ。」
「ああ、そうかい!……さやちゃんは新作の小説は書けそうか?」
「もう書いたよ!さやちゃんの話は書いてて楽しかったから。」
「はや!?マジで化け物だな。」
普通小説家って数時間を毎日コツコツとやるもんだと思うけど笛吹さんは衝動で1つ書き上げてしまうのでやはり異彩を放っているスタイルだった。
一晩でほとんど書き上げてるのだから、恐ろしい才能を持っている。
「そうかそうか……私も近々東京に遊びに行くから、その時は美味い飲み屋でもおしえてくれよ!」
「ええ……また……!」
「千鶴ちゃん!色々ありがとう~!また連絡するね~!」
「おう!気をつけてな~!」
男勝りな彼女が満面の笑みで手を振る。
普段は強面だけど、こうして見ると一人の女性なのだと感じさせた。
彼女のお店を背に……下呂温泉街を後にする。
日本三大温泉の1つの下呂温泉は……グルメや美濃焼など、時代に合わせて形を変える素敵な温泉街だった。
湯けむり漂う温泉の香りが飛騨川から伝わってくるけど、離れるにつれて森林の香りとバイクから出る排気ガスの臭いへと変わっていった。
あっという間の楽しい時間だった。
新しい経験が自分をまるで育んでくれるように、
そして……ゲームの経験値でレベルアップという表現は本当によくできている。
俺も笛吹さんもこの経験でこの街に来た時と比べて1段違う顔で街を出ることが出来た。
それこそ……レベルアップと呼ぶのであろう。
バイクは再び走り出す。
山の峠道をのらりくらりと登って行きながら。
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