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第4章 クラスの不良は優等生
1話
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ゴールデンウィークが終わり、夏休み前の期末試験も迫ってくる今日この頃。
僕には舞衣という彼女が出来たのだが、それ以外はあんまり変化がないように思える。
「おはよー!直輝!」
「おはよう、母ちゃん。」
母ちゃんは今日も綺麗な母ちゃんだった。
年齢は今年で33歳になるのだろうか、高校生の息子がいるというのに随分と若い。
それと、僕の母ちゃんは何度も話してるように元AV女優だったりする。
「今日から学校ね~!張り切っていきなさいよ!」
「えー。」
「えー言うなよ~。」
なんだろう、ゴールデンウィーク明けに自殺者が増えたり、仕事を退職する人がいたりとするのはこうした自由を感じた後に、やりたくない事をやらされている現実に耐えられなくなるだろうと少しと共感を感じながらコーヒーを飲む。
とにかくやる気が出ない。
「ほら~、飯田くんも来るわよ~。」
「へいへい。」
こうして、朝も何事もなく終わって……学校も飯田と他愛もない話をしたのだが、何を話したのかは覚えていない。
こうして、初夏の暑さに苦しみながら俺は憂鬱の午前を迎えることになった。
☆☆
キーンコーンカーンコーン……
チャイムが鳴る。
お昼の時間だ。いつもなら飯田と飯か舞衣と勉強をするのだが、どちらにしようと悩んでいた時だった。
1つ……1つだけ違和感を感じた。
「えっと……虎ノ門君、何?」
「あ?なんか悪いか?」
「あ、いや悪くないんだけど……隣でニコニコしながら居られるとちょっと緊張するというかなんというか……。」
「んだよ、友達じゃねえか。」
「いや!?前回の対面の時はボコボコにされたんですけど!」
隣りの金髪の男は虎ノ門龍君。
覚えているだろうか、以前舞衣のいじめの件でトラブルになり突如登場して僕と飯田をボコボコにした暴君である。
最後には気が変わって味方の5人をボコボコにしたので僕から見たら未知の生き物そのものだった。
「お前お昼は何すんのー?」
「うん……飯田と飯か舞衣と勉強のどちらかにしようかと思ってる。」
「勉強?お前勉強なんかしてるのか?いやいや~この青春をもっと楽しめよ!」
虎ノ門君っていつも授業をサボるかトラブル起こすかだから関わらないのが1番だ。
とにかく……上手くいって逃げよう。
「てか、勉強ってさ……お前この前の五教科で難点だよ。」
「302点。」
「いや、何やってるんだよ!光合成でもしてるのかよ!」
「うるさいなぁ……とにかく大学に行って母ちゃんに恩返ししたいんだよ。話は終わり?」
「あー待て待て……したらよ、勉強見てやるよ。」
「え?」
☆☆
俺たちは図書室に行き何故か虎ノ門君に勉強を教わっていた。
「あー、ちげえちげえ……この数式はな……式の基本をこうしてだな。」
「マジかよ……結構難問なのにサッと理解してる。」
結論から言うと、虎ノ門君は恐ろしいほど頭が良かった。特に理数系がほぼ満点どころかまだ習ってない単元までスラスラと解いていたのだ。
俺は唖然としてしまう、暴力なだけでこの男には知能がないとばかり思っていたのだから。
「ねえ、虎ノ門君?」
「あ?なんだよ……集中しないと証明問題は解けんぜ。」
「なんでそんなに頭いいの?点数はどれくらいだった?」
「500点だな。」
すごい、舞衣を通り越して学年トップである。
なんでこんなに勉強ができるのだろうか?
才能?努力をしてるようには思えないけど……なんか目標とかあるのかな?
「志望校はあるの?」
「んー、東大医学部は無理ぽだから、千葉大の医学部だな。」
「医学部?医者になりたいの?」
「なりたい……というか、ならなきゃ行けないと思ってるんだ。」
意外である……暴力とふざけてるイメージがある虎ノ門君からは想像もつかない。
一体彼は……何がしたいのだろうか。
「ねえ、なんで?まだ腑に落ちてない自分がいるのだけれど。」
「もういいよ、勉強に集中しろや!」
「ひいい!ご……ごめんよ。」
虎ノ門君は突如顔つきが鬼の形相へと変貌する。
体型は若干小柄だけどオーラだけで僕を殺せそうな勢いである。
「あんまり……そこは触れられたくない感じ?」
「まあな。」
怖かったのは一瞬で話すと結構冷静に話が出来るのはこの時初めてわかった。
なにか理由はありそうだけど……そこは無理に触れない方が良い。
触らぬ神に祟りなしだ。
「まあいいや、お前面白いから……期末試験まで勉強見てやるよ。これからも仲良くしよーな!なおっち!」
「へ?」
聞きなれない単語に間抜けな返答をしてしまう。
なおっち?今俺なおっちって呼ばれた?
「なおっちって……。」
「ああ、あだ名!これからそう呼ばしてもらうわ!じゃーなー。」
学校一のヤンキーの虎ノ門龍……。
彼の去り際は、どこか勇ましくも……どこか哀愁に近いような雰囲気だった。
ゴールデンウィークが終わり、夏休み前の期末試験も迫ってくる今日この頃。
僕には舞衣という彼女が出来たのだが、それ以外はあんまり変化がないように思える。
「おはよー!直輝!」
「おはよう、母ちゃん。」
母ちゃんは今日も綺麗な母ちゃんだった。
年齢は今年で33歳になるのだろうか、高校生の息子がいるというのに随分と若い。
それと、僕の母ちゃんは何度も話してるように元AV女優だったりする。
「今日から学校ね~!張り切っていきなさいよ!」
「えー。」
「えー言うなよ~。」
なんだろう、ゴールデンウィーク明けに自殺者が増えたり、仕事を退職する人がいたりとするのはこうした自由を感じた後に、やりたくない事をやらされている現実に耐えられなくなるだろうと少しと共感を感じながらコーヒーを飲む。
とにかくやる気が出ない。
「ほら~、飯田くんも来るわよ~。」
「へいへい。」
こうして、朝も何事もなく終わって……学校も飯田と他愛もない話をしたのだが、何を話したのかは覚えていない。
こうして、初夏の暑さに苦しみながら俺は憂鬱の午前を迎えることになった。
☆☆
キーンコーンカーンコーン……
チャイムが鳴る。
お昼の時間だ。いつもなら飯田と飯か舞衣と勉強をするのだが、どちらにしようと悩んでいた時だった。
1つ……1つだけ違和感を感じた。
「えっと……虎ノ門君、何?」
「あ?なんか悪いか?」
「あ、いや悪くないんだけど……隣でニコニコしながら居られるとちょっと緊張するというかなんというか……。」
「んだよ、友達じゃねえか。」
「いや!?前回の対面の時はボコボコにされたんですけど!」
隣りの金髪の男は虎ノ門龍君。
覚えているだろうか、以前舞衣のいじめの件でトラブルになり突如登場して僕と飯田をボコボコにした暴君である。
最後には気が変わって味方の5人をボコボコにしたので僕から見たら未知の生き物そのものだった。
「お前お昼は何すんのー?」
「うん……飯田と飯か舞衣と勉強のどちらかにしようかと思ってる。」
「勉強?お前勉強なんかしてるのか?いやいや~この青春をもっと楽しめよ!」
虎ノ門君っていつも授業をサボるかトラブル起こすかだから関わらないのが1番だ。
とにかく……上手くいって逃げよう。
「てか、勉強ってさ……お前この前の五教科で難点だよ。」
「302点。」
「いや、何やってるんだよ!光合成でもしてるのかよ!」
「うるさいなぁ……とにかく大学に行って母ちゃんに恩返ししたいんだよ。話は終わり?」
「あー待て待て……したらよ、勉強見てやるよ。」
「え?」
☆☆
俺たちは図書室に行き何故か虎ノ門君に勉強を教わっていた。
「あー、ちげえちげえ……この数式はな……式の基本をこうしてだな。」
「マジかよ……結構難問なのにサッと理解してる。」
結論から言うと、虎ノ門君は恐ろしいほど頭が良かった。特に理数系がほぼ満点どころかまだ習ってない単元までスラスラと解いていたのだ。
俺は唖然としてしまう、暴力なだけでこの男には知能がないとばかり思っていたのだから。
「ねえ、虎ノ門君?」
「あ?なんだよ……集中しないと証明問題は解けんぜ。」
「なんでそんなに頭いいの?点数はどれくらいだった?」
「500点だな。」
すごい、舞衣を通り越して学年トップである。
なんでこんなに勉強ができるのだろうか?
才能?努力をしてるようには思えないけど……なんか目標とかあるのかな?
「志望校はあるの?」
「んー、東大医学部は無理ぽだから、千葉大の医学部だな。」
「医学部?医者になりたいの?」
「なりたい……というか、ならなきゃ行けないと思ってるんだ。」
意外である……暴力とふざけてるイメージがある虎ノ門君からは想像もつかない。
一体彼は……何がしたいのだろうか。
「ねえ、なんで?まだ腑に落ちてない自分がいるのだけれど。」
「もういいよ、勉強に集中しろや!」
「ひいい!ご……ごめんよ。」
虎ノ門君は突如顔つきが鬼の形相へと変貌する。
体型は若干小柄だけどオーラだけで僕を殺せそうな勢いである。
「あんまり……そこは触れられたくない感じ?」
「まあな。」
怖かったのは一瞬で話すと結構冷静に話が出来るのはこの時初めてわかった。
なにか理由はありそうだけど……そこは無理に触れない方が良い。
触らぬ神に祟りなしだ。
「まあいいや、お前面白いから……期末試験まで勉強見てやるよ。これからも仲良くしよーな!なおっち!」
「へ?」
聞きなれない単語に間抜けな返答をしてしまう。
なおっち?今俺なおっちって呼ばれた?
「なおっちって……。」
「ああ、あだ名!これからそう呼ばしてもらうわ!じゃーなー。」
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