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第7章 瑞希と彩奈のオタ活サマー
10話
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※この作品は「小説家になろう」「note」にも掲載中です
楽しい一日は終わり、歩き疲れたのか私はぐっすりと眠ってしまいました。
お母さんはいませんでした。
恐らく撮影かメーカーへの挨拶回りにでも行ってるのでしょう。
AV女優というお仕事は華やかに見えてかなり多忙なお仕事が多いみたいです。
私はやりたいとは思わないのですが、これも立派な仕事のひとつでしょう。
疲れてるのか、私は12時に起きました。
昨日のメイクという魔法から解けた私は12時をすぎたシンデレラのようでした。
メイクは自分でやったことはありません。
昨日どうしてたんだっけな…と、少しネットで調べたり動画を見たりするのですがこのメイクがどんな見せ方をしてるのかなんてちんぷんかんぷんです。
すると、鼻の中に少し美味しそうな香りがしたので下に駆け寄ってみます。
すると、珍しく母さんの姿がありました。
母さんはちゃんと顔を見ると、昔見た顔よりも少しやつれているようでした。
ですが、遥香さんに負けず劣らずの美人には変わりありません。
そんな母さんは、見慣れた魚を切り身にしてから、衣に付けてフライにしようとしてました。
「おはよ~。」
「遅いのね…、そういえば髪の毛切ってサラサラになったのね。」
「うん、ちょっとね。」
やはり、まだまだ私たち親子の会話はぎこちなく…素っ気ないです。
しかし、今重要なのは目の前の魚についてです。
「この魚…。」
「ああ、これアメ横から送られた二べね。びっくりしたわよ、調理したけど使ってよかった?」
「うん!大丈夫だよ。」
母さんは思ったより料理ができるんだなと思いました。
ニベを3枚におろしては、それにきちんと下味をしてフライもしっかりと焼き色がついてました。
もうひとつ、不思議なことをしてました。
切り身とは違う肉塊のようなものがありました。
「これは…?」
「これはニベの卵ね。一先ずオーブンで焼いてみたわ。」
母さんはスプーンを差し出すと、それを頬張ってみます。
食感はポロポロしたタラコのようで、ほんのりとした塩気が美味しさを引き立てます。
「おいしい。」
「悪くないわよね。これ、ポテトサラダと混ぜてくれる?粉チーズもかけて欲しいわ。」
「チーズ!」
私はポテトサラダにニベの卵を混ぜて、パルメザンチーズをたっぷりとかける。
私は普段パルメザンチーズをそのままスプーンで食べるくらい好きなのでかなり入れてしまった。
「あんた…ほんとチーズ好きね。」
「多かった?」
「少しね…。でも大丈夫よ。」
私がサラダを作ってる間に母さんはニベの卵とクリーム、アンチョビとニンニクをつかった明太クリームパスタのようなものを作っていた。
そこに飾りとして粉チーズ、そして粗挽き胡椒をかけていた。
母さんはこんなに料理できるんだと関心してしまう。
「じゃあ、冷める前に食べましょ。」
「うん!」
私たちは食卓に料理を並べて食べることにします。
ニベのフライは衣がサクサクして、ケチャップやバルサミコ酢の入ったリンペリンソースの酸味とタルタルの濃厚さが混ざって絶妙な味わいです。
ニベの身は白身ながらもしっかりと風味があって絶品でした。
「おいしい!めっちゃ美味しいよ!」
「あはは、あんたって結構ガツガツ食べるのね。」
久しぶりに母さんの笑顔を見ることが出来ました。
パスタもクリームと卵が絡んで、麺に旨みも入っていて1口食べる事に幸せを感じます。
ポテトサラダも芋と卵が絶妙なマッチをして美味しいです。
こんなものを目の前にして笑顔以外の表情なんて出来るでしょうか?
「あんた…昔よりも楽しそうね。いい事でもあったの?」
「うん、友達ができたの。」
「どんな友達?」
「隣の学校の子で、ギャルなんだけどジョジョが好きでめっちゃオタクなの!」
「あら…だからイメチェンしたのね!母さんは仕事ばかりで歳をとったら友達ってなかなか作る機会ないから羨ましいわ。」
「そうなんだよ、今はその子ともう1人の男の子を中心にバーベキューしたりしてるんだ。」
「あら…しばらく見ないうちにそんな事になってたのね。」
母さんが頬杖をつきながら身を乗り出して私の話を聞いてくれます。
やはり、私は母さんを色眼鏡で見過ぎてたのかも知れません。知れば知るほど素敵な母さんです。
「うん!それでさ…これはもう少し後に話そうと思ってたんだけど…。」
「どうしたの?」
つい…話を切り出してしまいました。
ここまで来たら、アクセルを踏んだ方が良いと深く深呼吸します。
「私…その子たちの学校で勉強したい。」
母さんは、目をぱちくりとしてました。
そりゃあそんな反応をします。
私は直輝くんと出会うまでは万年最下位くらいの学力です。
そんな娘が勉強をしたいと言っても信用の情報が不足しています。
しかし、以外にも母さんは笑顔のままでした。
「もう少し理由を教えてくれる?」
やはり、母さんも大人なので冷静に話を聞きます。
私は言葉を続けます。
「私…その人たちに出会って、勉強も精神も大きく成長できて、私っていう人生を初めて見い出せた気がするの。私は自分が自分らしく成長出来るところに身を置きたい。勉強頑張るから…だから…!」
「もういいわ。」
母さんは言葉を遮ります。
やはりダメかと臆してしまいました。
当たり前です、編入するにはたくさん協力してもらわなきゃだし、お金は母さんが払うのです。
やはり、分かり合うのは難しいかと考えてしまいました。
「早速、手続きしてくるわ。編入の。」
「へ?」
私は間抜けな返事をしてしまいます。
完全にダメな流れだとおもったら逆でした。
「へ?って…編入したいんでしょ?いいわよ、そのために働いてるようなもんなのだから。その代わり…やると決めたからには腹括りなさいよ。」
母さんはドライだけど…そこには無償の愛を感じました。
無条件に背中を押してくれるみたいです。
理解した瞬間、景色がぼやけてしまいます。
「ありがとう…ありがとう!」
「あんた…泣き虫なところは赤ん坊から変わらないのね。」
咽び泣く私を母さんは抱きしめます。
十数年ぶりの母親の体温でした。
暖かく、妙に懐かしくて安心する感覚でした。
それから5分は泣いたかもしれません。
それは一瞬のようで…永遠のようでした。
「…落ち着いた?」
「うん。」
この日、新たな一歩を踏みました。
これも全て直輝くんや彩奈ちゃんのおかげです。
私は変わる…変われるのです。
明日は私はどんな私になってるのでしょうか?
夏の蝉と常夏の暑さとクーラーの心地良さが私の高揚感を上げているようでした。
楽しい一日は終わり、歩き疲れたのか私はぐっすりと眠ってしまいました。
お母さんはいませんでした。
恐らく撮影かメーカーへの挨拶回りにでも行ってるのでしょう。
AV女優というお仕事は華やかに見えてかなり多忙なお仕事が多いみたいです。
私はやりたいとは思わないのですが、これも立派な仕事のひとつでしょう。
疲れてるのか、私は12時に起きました。
昨日のメイクという魔法から解けた私は12時をすぎたシンデレラのようでした。
メイクは自分でやったことはありません。
昨日どうしてたんだっけな…と、少しネットで調べたり動画を見たりするのですがこのメイクがどんな見せ方をしてるのかなんてちんぷんかんぷんです。
すると、鼻の中に少し美味しそうな香りがしたので下に駆け寄ってみます。
すると、珍しく母さんの姿がありました。
母さんはちゃんと顔を見ると、昔見た顔よりも少しやつれているようでした。
ですが、遥香さんに負けず劣らずの美人には変わりありません。
そんな母さんは、見慣れた魚を切り身にしてから、衣に付けてフライにしようとしてました。
「おはよ~。」
「遅いのね…、そういえば髪の毛切ってサラサラになったのね。」
「うん、ちょっとね。」
やはり、まだまだ私たち親子の会話はぎこちなく…素っ気ないです。
しかし、今重要なのは目の前の魚についてです。
「この魚…。」
「ああ、これアメ横から送られた二べね。びっくりしたわよ、調理したけど使ってよかった?」
「うん!大丈夫だよ。」
母さんは思ったより料理ができるんだなと思いました。
ニベを3枚におろしては、それにきちんと下味をしてフライもしっかりと焼き色がついてました。
もうひとつ、不思議なことをしてました。
切り身とは違う肉塊のようなものがありました。
「これは…?」
「これはニベの卵ね。一先ずオーブンで焼いてみたわ。」
母さんはスプーンを差し出すと、それを頬張ってみます。
食感はポロポロしたタラコのようで、ほんのりとした塩気が美味しさを引き立てます。
「おいしい。」
「悪くないわよね。これ、ポテトサラダと混ぜてくれる?粉チーズもかけて欲しいわ。」
「チーズ!」
私はポテトサラダにニベの卵を混ぜて、パルメザンチーズをたっぷりとかける。
私は普段パルメザンチーズをそのままスプーンで食べるくらい好きなのでかなり入れてしまった。
「あんた…ほんとチーズ好きね。」
「多かった?」
「少しね…。でも大丈夫よ。」
私がサラダを作ってる間に母さんはニベの卵とクリーム、アンチョビとニンニクをつかった明太クリームパスタのようなものを作っていた。
そこに飾りとして粉チーズ、そして粗挽き胡椒をかけていた。
母さんはこんなに料理できるんだと関心してしまう。
「じゃあ、冷める前に食べましょ。」
「うん!」
私たちは食卓に料理を並べて食べることにします。
ニベのフライは衣がサクサクして、ケチャップやバルサミコ酢の入ったリンペリンソースの酸味とタルタルの濃厚さが混ざって絶妙な味わいです。
ニベの身は白身ながらもしっかりと風味があって絶品でした。
「おいしい!めっちゃ美味しいよ!」
「あはは、あんたって結構ガツガツ食べるのね。」
久しぶりに母さんの笑顔を見ることが出来ました。
パスタもクリームと卵が絡んで、麺に旨みも入っていて1口食べる事に幸せを感じます。
ポテトサラダも芋と卵が絶妙なマッチをして美味しいです。
こんなものを目の前にして笑顔以外の表情なんて出来るでしょうか?
「あんた…昔よりも楽しそうね。いい事でもあったの?」
「うん、友達ができたの。」
「どんな友達?」
「隣の学校の子で、ギャルなんだけどジョジョが好きでめっちゃオタクなの!」
「あら…だからイメチェンしたのね!母さんは仕事ばかりで歳をとったら友達ってなかなか作る機会ないから羨ましいわ。」
「そうなんだよ、今はその子ともう1人の男の子を中心にバーベキューしたりしてるんだ。」
「あら…しばらく見ないうちにそんな事になってたのね。」
母さんが頬杖をつきながら身を乗り出して私の話を聞いてくれます。
やはり、私は母さんを色眼鏡で見過ぎてたのかも知れません。知れば知るほど素敵な母さんです。
「うん!それでさ…これはもう少し後に話そうと思ってたんだけど…。」
「どうしたの?」
つい…話を切り出してしまいました。
ここまで来たら、アクセルを踏んだ方が良いと深く深呼吸します。
「私…その子たちの学校で勉強したい。」
母さんは、目をぱちくりとしてました。
そりゃあそんな反応をします。
私は直輝くんと出会うまでは万年最下位くらいの学力です。
そんな娘が勉強をしたいと言っても信用の情報が不足しています。
しかし、以外にも母さんは笑顔のままでした。
「もう少し理由を教えてくれる?」
やはり、母さんも大人なので冷静に話を聞きます。
私は言葉を続けます。
「私…その人たちに出会って、勉強も精神も大きく成長できて、私っていう人生を初めて見い出せた気がするの。私は自分が自分らしく成長出来るところに身を置きたい。勉強頑張るから…だから…!」
「もういいわ。」
母さんは言葉を遮ります。
やはりダメかと臆してしまいました。
当たり前です、編入するにはたくさん協力してもらわなきゃだし、お金は母さんが払うのです。
やはり、分かり合うのは難しいかと考えてしまいました。
「早速、手続きしてくるわ。編入の。」
「へ?」
私は間抜けな返事をしてしまいます。
完全にダメな流れだとおもったら逆でした。
「へ?って…編入したいんでしょ?いいわよ、そのために働いてるようなもんなのだから。その代わり…やると決めたからには腹括りなさいよ。」
母さんはドライだけど…そこには無償の愛を感じました。
無条件に背中を押してくれるみたいです。
理解した瞬間、景色がぼやけてしまいます。
「ありがとう…ありがとう!」
「あんた…泣き虫なところは赤ん坊から変わらないのね。」
咽び泣く私を母さんは抱きしめます。
十数年ぶりの母親の体温でした。
暖かく、妙に懐かしくて安心する感覚でした。
それから5分は泣いたかもしれません。
それは一瞬のようで…永遠のようでした。
「…落ち着いた?」
「うん。」
この日、新たな一歩を踏みました。
これも全て直輝くんや彩奈ちゃんのおかげです。
私は変わる…変われるのです。
明日は私はどんな私になってるのでしょうか?
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