Emmy Liebe―エミー・リーベ―

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第二十五話「厄災の地」

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「ハ・・・・・・は・・・・・・のひとを・・・・・・ろしたの・・・・・・・・・ゆる・・・・・・い!!・・・・・・わた・・・・・・・・・くしゅうを・・・・・・・・・ちかっ・・・・・・・・・」
    ・・・・・・ああ・・・この人も・・・・・・大切なものを・・・・・・奪われたんだ・・・・・・



    エミーの旅はまだまだ続く。ゾーエと二人で、沢山の発見、多くの特訓を積みながら。
    二人の旅路は、常に楽しく、暖かく、幸せな時間だ。大切な思い出が、そこには詰まっている。
    今日も二人は旅をする。広大な魔女の世界を、巡って行く。大切なものを、更に紡いでいく為に。


    二人は新たな大地へと、足を運んでいた。空中の街、アンエテリア・ノヴから、遥か遠くへと、北東の方へ。
    そこは、殆ど植物の生えていない、崖や壁が多くある、岩肌の大地。
    アンエテリア・ノヴの周りに広がる草原を抜け、新たな渓流地帯へと入り、広い森林地帯の中を更に抜けた場所。背の低い草が生い茂る隆起した大地を、長く、長く先へ。
    すると、少しずつ見えてくる、その大きな岩肌。崖、壁が多くあり、遠くから見ると岩山のように見える。
    アンエテリア・ノヴを出発して既に八ヶ月。魔法の技術を更に高めたエミーと、それを見守り共に特訓を手伝いながら支えているゾーエは今、その岩肌の大地を進んでいた。
「周りに植物の生えてない景色、初めて見たかも。」
「確かに、そうかもしれないわね。今まで沢山の木や花を見て来たから、少し淋しい感じもするけど・・・。」
「でも、色んな石があるよ!壁とか見てると、たまに光ってたりする!」
「ええ、そうね!ここにも色々な発見があるわよね!・・・・・・多分たまに光ってるのは、宝石ね!」
「宝石・・・!普通にあったりもするんだね!」
「ええ!自然の中にも宝石は存在しているわよ!後で洞窟に入って行くんだけど、そこには見た事の無い宝石もいっぱいあると思うわ!」
「おお・・・!何だかわくわくするね!宝石のある洞窟!」
「ええ!とっても綺麗よ!」
    二人は岩肌を歩いて行く。今回も、目的とする場所があった。
    それは、エミーから申し出た場所だった。どうしても、一度行っておきたいと。ゾーエはエミーの事を思い不安だったが、それでもエミーは、一度行くべき場所だと、見ておかなければならないと、そう決意していた。ゾーエと一緒なら、大丈夫だと。
    二人が今向かっている場所は、この山肌を抜けた先にある、広い大地。その広い大地に存在する、ある地点。『厄災の地』だ。
    厄災の地。ある魔石が砕け、厄災が起こった、その中心点。魔石があった場所。そして、死の呪いが封印されている場所。
    エミーは、その厄災を命を懸けて封じ込めた、五人の最高位魔女達の遺したもの。その勇姿を、自分の眼でしっかりと確認するべきだと感じたのだ。
    勿論エミーも、その場所に行くのは怖い。しかし、ゾーエが傍にいる。だから、勇気を出してその場所に行く事を決意した。
    しかし先ずは、この岩肌の大地を抜けて行かなければならない。勿論箒を使えば、簡単に行く事が出来る。だが歩いて行く事によって、様々な発見が、わくわくがある。それでこそ、旅の醍醐味だ。
    二人は岩肌を歩きながら、色々な発見をする。
「おお・・・・・・!殆ど無いけど、こういう所にもちゃんと植物が生えているんだね・・・・・・!」
「ええ・・・!こういった大地でも、しっかりと根ざしている・・・・・・。力強さを感じるわね!」
「うん!」
    二人は目に映る様々なものを観察しながら、洞窟へと向かう。


「ここよ。この洞窟を抜けて行くの。」
「な、何か・・・・・・・・・暗いね・・・・・・・・・」
「そういう時にも、魔法よ!」
「そっか!『火』の元素魔法だね!」
    エミーは掌から明るく輝く炎を生み出す。それを斜め前に浮遊させ、洞窟へと入って行った。
「・・・・・・・・・・・・・・・!!わあ・・・!!」
    エミーの目に映ったのは、炎で明るく輝く宝石達だった。横にも天井にも、沢山の宝石が顔を出している。それがキラキラと輝き、幻想的な光景を魅せる。
「綺麗・・・・・・!色んな宝石がある・・・・・・!!」
「見た事の無い宝石もあるでしょ?ここは『宝石の道』とも呼ばれているのよ!長い洞窟の中で、沢山の宝石が続いているの!」
    二人はその洞窟を進みながら話す。
「これもやっぱり魔法が残った場所なの!?」
「ええ!そうよ!世界創造の時に創られた場所の一つ!」
「おお・・・!世界創造は沢山の綺麗なものを生み出したんだね!」
「ええ!世界創造は慈愛の魔法・・・その魔力は、美しい景色を沢山生み出したのよ!」
「ピュライネも、魔法の果物も、森にある綺麗な花も、この洞窟も・・・・・・素敵なものを沢山生み出したんだね!」
「ええ!そのお陰で、いっぱい旅を盛り上げてくれているのよね!」
「うん!素敵な発見が絶えないね!」
    更に二人は奥へと進んで行く。エミーも、ゾーエも、その景色を楽しみながら。
「あ!この宝石、リリーの瞳の色彩だ!」
「サファイアね!」
「サファイア・・・・・・!他にも、皆の瞳と同じ色彩の宝石、あるかな!?」
「ええ!探せば結構見つかると思うわよ!」
    二人は宝石を見ながらゆっくりと進んで行く。
「あ!エミー!クリソベリルがあったわ!アリシアさんの瞳ね!」
「おお!ほんとだ!同じ色彩!アリシアさんの瞳だ!」

「あ!見てゾーエ!上にあるの!ソフィアの瞳と同じだよ!」
「あら!あの輝きはロイヤルブルームーンストーンね!ソフィアちゃんと同じ色彩だわ!」

「あ!エミー!エメラルドよ!この宝石!」
「おお!オリヴィアさんの瞳だね!婚礼の儀でクレアさんに渡した婚礼石!」

「あ!ゾーエ!あの宝石は!ヘイリーさんと同じ色彩だ!」
「あら!ほんとね!ネオンブルーアパタイト!ヘイリーさんの瞳と一緒ね!」
「これでアリシアさんとヘイリーさん!パートナー同士の宝石が見つかったね!」
「ええ!何だか素敵ね!」
「うん!」


    二人は今まで出会ってきた人達の宝石を探しながら、まるで探索するかの様に洞窟を進んでいた。
    すると、ゾーエが足を止める。
「?・・・・・・ゾーエ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・パイロープガーネット・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・私の、瞳・・・・・・・・・?」
「ええ・・・・・・・・・貴女の、瞳・・・・・・・・・」
    ・・・・・・そう・・・貴女の・・・・・・
    ゾーエはその宝石に優しく触れる。同じ輝きを持つ、その左手で。
    するとエミーも、ある宝石を見つける。
「!!・・・・・・・・・・・・アウイナイトだ・・・・・・・・・ゾーエの瞳・・・・・・・・・・・・」
    エミーも、その宝石に触れる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
    ・・・・・・この宝石は・・・私の一番大切な宝石・・・・・・
    ゾーエがエミーの方を振り向く。すると・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・!!エミー・・・・・・・・・!!」
「え?」
「!!・・・・・・・・・いえ・・・・・・・・・髪に反射したのかしらね!・・・・・・貴女の左髪が、青く光っている様に見えたの・・・・・・!」
「!!・・・髪が青く光ってた・・・・・・?」
「ええ・・・!」
    エミーは自身の左髪を撫でながら言う。
「光ってた・・・・・・」
「ええ・・・・・・!」
    ・・・・・・エミー・・・何度も確信しているわ・・・やっぱり貴女なのね・・・もう、絶対に・・・確信している・・・・・・
「待ってるわ・・・・・・・・・」
「え?」
「い、いえ!何でも無いわ!さ、行きましょ、エミー!」
「う、うん・・・・・・!」


    二人は宝石の道を抜けた。日差しが眩しい。
「わ!・・・・・・眩し!」
「そうね・・・・・・長い洞窟だから、明るいところに出ると結構眩しいわね!」
「うん・・・・・・!」
    次第に眼が慣れてくる。すると、目の前に長い道が見えてきた。長く高い壁に挟まれた道を、二人は歩いて行く。
「両方高い壁に挟まれてるね。」
「ええ。この長い道を抜けた先に、広い大地があるの。そこが今回の目的地よ。」
「厄災の地・・・・・・・・・だね。」
「ええ。・・・・・・・・・大丈夫?エミー・・・・・・」
「行こ、ゾーエ。・・・・・・ゾーエと一緒なら、大丈夫。」
    二人はその道を進んで行った。
    長い道を抜けた先にあったのは、どこまでも続く果てしない大地だった。厄災が、起こった大地。
「凄い・・・・・・果てしない広さだね・・・・・・!」
「ええ・・・!どうするエミー?箒で行く?それとも・・・」
「・・・・・・私は・・・・・・歩いて行きたいな。何だか、そんな気分になる・・・・・・。初めて行く場所だし、何より・・・・・・・・・・・・歩いて、確かめて行きたいんだ・・・・・・この大地を・・・・・・。あ、勿論ゾーエがそれで良いならだけど・・・・・・・・・!」
「ええ、勿論良いわよ!この大地を・・・・・・厄災が起こった、その歴史を・・・・・・この足で、しっかりと、踏みしめて行きましょう・・・・・・確認して行きましょう・・・・・・彼女達の、その勇姿を・・・大切なものを護る為に戦った、この大地を。一歩ずつ。」
「うん。」
    二人は、その大地に足を踏み入れた。一歩ずつ、一歩ずつ、確認するかの様に、進んで行く。


    それから十日後。遂に見えてくる。その場所が。
    厄災の始まり。世界を滅ぼしかけた、その中心。厄災の地。
    二人は、少しずつ、近付いて行く。その場所へ。
    エミーはゾーエの手を握りしめる。ゾーエも、エミーの手を握りしめる。二人はゆっくりとその場所へ、一歩一歩を踏みしめながら。
    巨大な穴。深淵。底が見えない、闇。厄災の地。二人はその巨大な穴の目の前まで来た。
「・・・・・・・・・ここが、厄災の地。魔石が地中の奥深くで砕け、地上に厄災をもたらしたその中心点。そして、五人の最高位魔女がその厄災を封印した場所。」

バチンッ・・・バチンッ・・・・・・!!

「・・・・・・・・・っ!!」
「!!・・・エミー!?」
   エミーはよろよろと倒れ込む。頭の中に、何か恐ろしいものが浮かんでくる。恐怖が、絶望が、悲しみが、頭の中を支配していく。
「エミー!!・・・・・・やっぱり戻りましょう!!」
「いや・・・!!だめ・・・・・・!!戻っちゃ駄目・・・・・・!!」
「でも・・・・・・!!」
「お願い・・・・・・!!ゾーエ・・・・・・!!ここで戻ったら・・・・・・駄目だって・・・・・・絶対に・・・・・・!!」
    エミーはゆっくりと立ち上がる。そして、ゾーエの腕にしがみつく。
「大丈夫・・・・・・ゾーエが傍にいるから・・・・・・大丈夫・・・・・・」
「エミー・・・・・・・・・」
「大切な事だから・・・・・・・・・大丈夫・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・エミー・・・・・・・・・・・・」
「スーーーーー・・・・・・・・・ハーーーーー・・・・・・・・・」
    エミーはゆっくりと深呼吸する。そして、ゾーエに話す。
「大丈夫・・・落ち着いてる。ゾーエ・・・私は大丈夫だよ。」
「ほんと・・・・・・?」
「うん。」


「・・・・・・・・・深い・・・・・・本当に深い場所で、砕けたんだね・・・・・・・・・」
「ええ・・・・・・」
「・・・・・・ここにかけられてある封印は、もう絶対に解放されないの?」
「ええ。封印は結界魔法とは違う。幾ら攻撃しようが、決して砕けないわ。・・・・・・そんな事をする人も、いない。」
「うん・・・・・・ここには、最高位の封印が張られているんだよね。」
「ええ、五人の最高位の封印よ。五人・・・・・・エレノア、セリア、カーラ、エラ、イルゼ・・・・・・五人の命を懸けた封印が、ここにある。・・・・・・エミー、覚えてる?貴女は昔、感情を封印されていた事。」
「うん、覚えてるよ。勿論。」
「・・・・・・貴女の封印は、とても弱いものだった。だから、貴女自身で解放出来た。内側からね。本来封印は術者にしか解けない。外側から解く事は出来ないの。唯一解けるのは術者と、内側。封印されたもの。けれど、中位魔力の封印にもなれば、外側からは勿論、内側からも解けなくなる。解けるのは術者のみ。・・・・・・・・・死の呪いは膨大な量の魔力よ。そして最も恐ろしい、最凶の魔法。それを完璧に封印出来るのは、最高位魔力の封印のみ・・・・・・彼女達の封印は、決して、何があろうと、内側からも外側からも解けない。五人全員の最高位魔力の封印が、かけられているの。五人が揃って封印を解かない限り、決して死の呪いは外に出ない。無論彼女達は、絶対に封印を解かない。解く訳が無い。・・・・・・だから、世界にこの死の呪いが蔓延する事は無い。決して。」
「・・・・・・魔石でも、大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。ケーラも言っていたけど、魔石は感情により魔法を発動する瞬間に吸収する。感情と一緒に。逆に言えば、その瞬間にのみ・・・・・・その瞬間にしか吸収出来ない。だから六百年前に発動されたこの封印は、どんな魔石だろうと決して魔力には戻せないの。・・・・・・・・・だから、もう二度とここにある死の呪いは解放されない。・・・・・・・・・・・・・・・安心して。」
「うん・・・・・・良かった・・・・・・もう世界は、平和なんだね。」
「ええ。平和よ。彼女達が護り抜いた、平和。それを大切にしなくてはいけない。今生きる、全ての魔女が。」
「うん・・・・・・大切にしないとね・・・・・・この平和を。」
    二人は、その深淵を眺め続けていた。誰も、その深淵には入る事は出来ない。介入する事は出来ない。世界を護ると誓った最高位魔女達の心は、決して解かれない。


    数日後。二人は厄災の地を見た後、ゆっくりと戻っていた。広大な大地を、一歩ずつ。
「エミー、大丈夫?」
「うん。・・・・・・しっかりと、この眼で見た。彼女達の、その心を。・・・・・・私も、その気持ちを持つって、改めて思えた。再確認出来た。・・・・・・・・・これも、大切な経験になったと思う。」
「ええ。そうね・・・・・・大切な経験よ・・・・・・」
「ゾーエ・・・・・・・・・着いて来てくれて、ありがとう・・・・・・・・・」
「ええ・・・・・・・・・私こそ・・・・・・ありがとう、エミー。」
    二人はその大地を歩く。歩いているから、大地を踏みしめているから、その事に気付けたのかもしれない。
「・・・・・・・・・背の低い草が、生えてるね・・・・・・少しだけ・・・・・・」
「ええ・・・・・・この大地にも、命が少しずつ、芽吹いているわ・・・・・・・・・・・・いつかこの大地に、命が溢れる日が来る。その日を待ってるわ。」
「うん・・・・・・私も、その日を心待ちにしてる。彼女達の護った世界。彼女達の戦った大地にも、命が溢れる日を。」


    更に数日後。二人は壁に挟まれた、長い道まで戻って来ていた。洞窟、宝石の道の手前で、夜になる。
「流石に歩き疲れたでしょ?」
「うん、結構長いね。少し疲れてきたかも・・・。ゾーエは全然大丈夫そうだね!流石体力がある!」
「い、いや、私は身長高いだけだから・・・・・・まあ歩幅の違いもあるかもね。」
「でもゾーエ、私のペースに合わせてくれてるでしょ?嬉しい!」
「!!・・・あ、ありがとう・・・・・・・・・・・・さ!夜になった事だし、宝石の道もまだまだ長いし、今日はここら辺で家に入りましょう!」
「そうだね!・・・・・・ゆっくり休んで、また宝石を見たいな!」
「ええ!」
    ゾーエは道の端の方に家を出し、二人は中へと入っていった。


「エミー、休んでて良いのよ?」
「いいのいいの!私が手伝いたいんだから!」
    二人は一緒に夕食を作っていた。
「エミー、どんどん料理上手くなっていくわね!」
「うん!・・・・・・何でだろう、ゾーエの料理見てるからかな!」
「ふふっ!いつか抜かされちゃいそうね!」
「まだまだ!これからもっといっぱい上手くなっていかないと、ゾーエを追い越す事は出来ない!いつかゾーエに、とびっきりの料理を振る舞うから!」
「楽しみにしてるわ!あと五年もしたら、エミーの方が料理上手になってそうね・・・・・・!」
「そこまで!?そんなに上手くなってる!?」
「ええ!料理の上達で言うと、マヤより早いわ!・・・・・・流石貴女ね・・・・・・」
「!!・・・な、何か照れるな・・・・・・」
「ふふっ!」
    二人で料理を作るこの時間。暖かくて、幸せな時間。
    そして二人で作った料理を食べるのも、その後にソファで話をするのも、幸せな時間だ。
「五元素魔法ってほんとに応用が効くね!料理にも使えるなんて!」
「ええ!『火』も『水』も、料理をする時には凄く便利な元素魔法ね!エミーも魔法の技術がかなり上がってきてるから、料理の手際までどんどんと早くなっているわ!」
「『土』と『命』で美味しい野菜や果物も作れるし便利!・・・・・・・・・私の最適性の『空気』は・・・・・・・・・・・・料理に使うのは難しいかな・・・・・・・・・・・・料理をちょっと冷ますくらいにしか・・・・・・・・・」
「適材適所よ!」
「ま、まあそうだね!『空気』も沢山役に立ってきたし!」
「ええ!それに、最高位の最適性の『空気』は、他にも凄い事が出来るのよ!」
「凄い事?」
「ええ!最高位魔女の最適性ともなれば、天候を操る事すら出来るの!」
「て、天候を!?」
「そう!晴れにしたり、雨を降らせたりね!雲を操ると言っても良いかもしれないわ!・・・・・・まあ、自由に天候を操ろうとしたら、かなりの技術がいるけどね。でもそれで、植物達に恵みを与える事も出来るのよ!」
「おお・・・!そうか、『空気』でも料理に繋がるんだね・・・!」
「ええ!そういう事!」
「もっと色んな技術を磨いていかないと・・・・・・!無理はせず、ね!」
「ええ!無理はせず!」



「・・・ミー・・・・・・んね・・・・・・でも・・・・・・ぐに・・・・・・いほう・・・るから・・・・・・・・・・・・れは・・・・・・あなたの・・・・・・めでも・・・るの・・・・・・」
    ・・・・・・そうだね・・・・・・私の為でもある・・・大切な・・・人の為でもある・・・・・・だから・・・・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん・・・・・・あ・・・・・・」
    ・・・・・・目が覚めた・・・・・・・・・今の夢は・・・・・・何かいつもとは違ったな・・・・・・
    エミーは起き上がり、一階へと降りる。すると・・・・・・
「エミー!お誕生日おめでとう!」
「!!・・・え・・・・・・・・・・・・あ!!そうか!!今日六月二十五日だ!!」
「そうよ!貴女の誕生日!!・・・・・・十四歳ね、エミー!」
「うん!!・・・・・・もうこの世界に来て四年も経ったんだね・・・・・・・・・!!」
「まだ四年よ・・・!!これからもっと沢山の時が流れていくわ・・・・・・!!」
「!!・・・うん・・・!!」
「ねえエミー、外に出てみない?」
「外?」
    エミーはゾーエに連れられて、外に出る。
「?」
「家の横、見てご覧!」
「うん!」
    エミーは家の横に向かう。するとそこには・・・・・・
「!!・・・・・・わあ・・・・・・!!これ・・・・・・!!」
    家の横には木製の白い柵と、その中に一本、木が生えていた。柵の中には、背の低い草が一面に生えている。
「ジュドエークの木よ!実は木を生らせる準備してたの!」
「ジュドエーク・・・・・・!!魔法の果物・・・・・・!!」
「ええ!・・・・・・十四歳になったエミーへの、贈り物。」

ガバッ・・・・・・!!

「ありがとうゾーエ!!!私この果物大好きなんだ!!!」
「ええ!!・・・・・・早速食べてみて?」
「うん!!!」
    ゾーエは柵の扉を開ける。そして二人で中へ入った。
「わあ!三つ生ってる!」
「二日に一つのペースで食べられるわよ!」
「・・・・・・・・・それって私だけの場合?」
「ええ!」
    するとエミーは、ジュドエークを二つ採る。そしてゾーエに一つ渡す。
「四日に一つ!!ゾーエと一緒に食べたいから!!」
「!!・・・エミー・・・・・・!!」
「ゾーエと一緒に食べなきゃ!!その方が美味しいもん!!・・・・・・その方が幸せ・・・・・・!!」
「エミー・・・・・・!!ええ!!そうね!!ありがとうエミー!!」
「ありがとうを言うのは私の方だよ!!一緒に食べよ!!」
「ええ!!」


「ん~~!!美味しい!!」
「ええ!!美味しく生ってるわね!!」
「うん!!流石ゾーエ!!」
「え、えへへ・・・・・・!!ありがとうエミー!!」
    二人の朝食は、ジュドエークとなった。
    その後二人は宝石の道をゆっくりと辿って行き、また新たな宝石を見つけながら進んで行った。二人で、ゆっくりと。そして、宝石の道を抜けた二人は少し歩いた後、そこに家を置いた。
    誕生日という事もあって、二人は家でとびっきりの料理を作った。やはりエミーはゾーエと一緒に料理を作りたく、二人でその豪華な料理を作る事になった。
    その後はずっと、二人でソファにいた。今までの思い出を振り返り、これからの旅路の話をする。まだまだ見た事の無い景色が広がっている。まだまだ出会った事の無い人達がいる。二人は何処へ行きたいかを話し、全て行こうと決める。これからの旅路が、二人は楽しみで仕方がなかった。


    次の日。昼前辺りで二人は早速旅の準備をする。そして家から出て、ゾーエはその家をスッと消す。
「次は『大海』に向かうんだよね!」
「ええ!ここからずっとずーっと西にある場所よ!流石に遠過ぎるから歩きじゃ厳しいけど。」
「見た事ある景色までは箒に乗って、見た事無い景色から歩きで行くんだよね!」
「ええ!どこで箒に乗るか、どこで歩くか、エミーが決めて!」
「分かった!じゃあ取り敢えず、見た事無い景色までは箒に乗って行く!」
「ええ!じゃあ箒を取り出しましょうか!」
    ゾーエがそう言って、二人が箒を取り出そうとした瞬間。エミーの表情が凍りつく。ただ一点を見つめ・・・・・・・・・
「エミー?」
    ゾーエがエミーの見る方を向く。
「・・・・・・・・・・・・!!」


    灰色の髪・・・漆黒の瞳・・・黄色いピアス・・・・・・一人の女性が、こちらをじっと眺めている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・八・・・・・・・・・・・・・・・ヴァー・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
    エミーは呟く。その表情は依然凍り付いたまま。ゾーエはその名前を聞き、驚く。
    ハヴァーは、依然無言だ。

    ・・・・・・大丈夫・・・落ち着いて・・・向こうとはかなりの距離がある・・・先ずは・・・話を試みる・・・ハヴァーと・・・少しでも会話が出来たなら・・・真相が分かるかもしれない・・・エミーの怒りが沸騰する前に・・・先ずは話を試みる・・・・・・
「貴女が、ハヴァー・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「お願い・・・・・・一度話を聞かせて・・・・・・エミーもそれを望んでいる・・・・・・あの時何があったのか・・・・・・その真相を・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
    依然ハヴァーは無言のままだ。
    ・・・・・・どうする・・・もう遠声をするべきか・・・いや、まだ向こうは何もしていない・・・ピクリとも動かない・・・今直ぐ遠声をすれば、ハヴァーを刺激する可能性がある・・・下手に刺激するのは危険・・・先ずは話を試みるしかない・・・少しでもこちらに近付いたり・・・魔法を発動しようとすれば・・・直ぐに遠声を・・・・・・
    するとエミーが、口を開く。
「ハヴァー・・・・・・・・・・・・・・・聞かせて欲しい・・・・・・・・・・・・それからでも・・・・・・・・・・・・遅くはないと思ってる・・・・・・・・・あの時何があったのか・・・・・・・・・本当の事を・・・・・・・・・何故お母さんを・・・・・・・・・・・・理由を・・・・・・教えて欲しい・・・・・・・・・その理由を・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
    ハヴァーが少し口を開いた瞬間・・・・・・・・・・・・

ダァァァァァァンッ・・・・・・・・・!!!

    こちらに向かって走って来た。
「!!・・・エミー!!防御を!!緊急遠声!!マヤ!!ケーラ!!」
「クッ・・・・・・!!」
    エミーの表情が変わる。怒りと憎しみに満ちた表情に。しかし、冷静だ。ゾーエを守らなければならない。その為に、特訓してきた魔法を発動する。
    ・・・・・・暴風を!!壁を!!・・・・・・
    しかし・・・・・・・・・・・・・・・
「エミー!!遠声まで何とか!!」
「!!・・・・・・出ない!!魔法が出ない!!!何で!!!」
「えっ!?」
    ハヴァーの手から炎が湧き上がる。それは鎌の様な形となり、猛スピードで走り込んでくる。
「エミー!!!」
    ゾーエはエミーに覆い被さる様に抱きしめる。
「ゾーエ!!!ダメ!!!」
    このままだと、エミーは助かっても、ゾーエが危険だ。
    しかしその時・・・・・・・・・

バァァァァァァァァァァァン・・・・・・・・・!!!

    目の前に、一人の女性が現れる。水の壁を張り、ハヴァーを退けた。

ズザァァァァァァ・・・・・・!!

    後ろに下がったハヴァーは、怒りと憎しみに満ちた表情をしている。
「大丈夫!?」
「!!・・・あ、貴女は・・・!?」
「話は後よ!!」
    その時、マヤとケーラの声が聞こえる。ゾーエは遠声が繋がっている事に気付く。
「ゾーエ!!返事をしなさい!!」
「ゾーエ!!何処にいる!!教えろ!!」
「!!・・・マヤ!!ケーラ!!場所は・・・」
    するとその瞬間・・・・・・

バキィィィィィィィィィイン・・・!!
ブシャッ・・・・・・・・・!!

「!!・・・・・・・・・・・・」
    遠声魔法のピアスが、砕けた。耳から、血が、吹き出る。

ドサッ・・・・・・

    ゾーエは膝をつく。その耳から、血が出てくる。
「!!・・・ゾーエーーー!!!!!」
    エミーは直ぐにゾーエの耳を押さえる。しかし血が、どんどんと溢れていく。
「ゾーエ、ゾーエ、ゾーエ、ゾーエ!!!!!」
    ・・・・・・どうする・・・どうする・・・どうする・・・どうする・・・どうする・・・どうする・・・・・・
    エミーの治癒魔法はまだ弱い。かすり傷を治す程度だ。
    ・・・・・・呼ばないと・・・マヤさんとケーラさんを早く!!・・・・・・
    エミーはイヤリングを手で覆いながら遠声をする。
「緊急遠声!!マヤさん!!ケーラさん!!」
「だ・・・だめ・・・エミー・・・あ・・・危ない・・・・・・・・・」
    遠声が繋がる瞬間・・・・・・・・・

ブシャッ・・・・・・!!
バキィィィィィィィィィイン・・・!!
ブシャッ・・・・・・!!

「!!・・・ああぁぁぁぁぁ!!!」
「エ・・・ミー・・・!!!」
    何かがエミーの手を貫き、イヤリングを破壊する。手から、耳から、血が吹き出る。
「ああぁぁぁ・・・・・・ぁ・・・・・・」
「は、早く・・・・・・治さ・・・・・・ないと・・・・・・」
    ゾーエの意識は朦朧としている。目が霞んでいき、視界がぼやける。それでも、必死に手を伸ばす。エミーの耳を、押さえる。意識が遠のく中で、治癒魔法を、エミーにかけていく。

スゥゥゥゥゥ・・・・・・

    エミーの傷が、治っていく。それと同時に、ゾーエは気を失った。


    ゾーエの遠声が途切れた瞬間。二人は全力で、エミーとゾーエを探していた。
「マヤ!!!見つかったか!!!」
「だめ!!!見つからない!!!」
    二人は転移魔法を使いながら、二人を探す。
「北東で合ってるのよね!!??」
「ああ!!!その筈だ!!!」
「早く見つけないと!!!二人が!!!」
「くそっ!!!どうなっている!!!ゾーエの遠声が急に切れて!!!エミーからの遠声が発動しようと光った瞬間に!!!くそっ!!!」
「ケーラ!!!まだ見つからないの!!??」
「ああ!!!くそっ!!!何処にいる!!!」


「エミー!!!その人を運んで!!!安全な場所まで!!!」
「!!」
    治癒魔法により回復したエミーは、ハヴァーに立ち向かう一人の女性にそう言われる。
「貴女は!?どうするんですか!?」
「それは後!!!私は大丈夫だから!!!早く!!!」
「!!」
    エミーはゾーエを抱きかかえ、思いっきり走り抜ける。身体強化魔法が、発動している。
「ゾーエ・・・大丈夫だからね・・・大丈夫だから・・・・・・大丈夫・・・・・・・・・大・・・・・・丈・・・・・・夫・・・・・・」
    エミーの眼から涙が溢れる。止まらない。ずっと、流れ続ける。眼が痛くなるほど。歯が鳴る。これまでで、一番恐れている。ゾーエを失うかもしれないと、考えないようにしても、そうすればする程に、とてつもない恐怖がよぎる。怖くて、怖くて、怖くて・・・・・・ゾーエを失う事が。
「大丈夫だよ・・・・・・ずっと・・・・・・ずっと・・・・・・一緒にいるって・・・・・・約束・・・・・・したから・・・・・・」
    エミーの涙声は、今まで無い以上に震えている。こんなに辛い涙を、こんなに苦しい涙を、エミーは初めて流した。果ての無い恐怖、果ての無い苦痛、果ての無い辛さ。
「う、えぐっ・・・えぐっ、うっ・・・・・・」
    言葉にならない。言葉にならない感情が、途方も無くエミーを襲う。ゾーエとの大切な思い出・・・ゾーエがいなくなる事への恐怖。もう、言葉に出来ない感情。

「エミー!!!ゾーエ!!!」
「!!・・・マ・・・・・・・・・マヤざん・・・・・・ゾーエが・・・・・・ゾーエが・・・・・・!!!」
    エミーの表情、その涙は、今までにない苦しみを、表していた。
「ゾーエ!!!エミー!!!ゆっくり降ろして!!!」
「うっ、ぐ、えぐっ、うぐっ・・・」
    エミーはゾーエを降ろす。マヤは直ぐに治癒魔法をかける。
「ケーラ!!!二人が見つかった!!!場所は岩肌の大地!!!早く!!!」
    するとケーラも直ぐに転移してくる。
「二人共!!!」
「どうじよう・・・・・・ゾーエが・・・・・・ゾーエが・・・・・・いなぐなる・・・・・・・・・」
「大丈夫よエミー!!ゾーエはいなくならない!!」
「でも・・・・・・血が・・・・・・血が・・・・・・・・・」
「大丈夫だ!!!大丈夫!!傷は塞がっている!!ゾーエは大丈夫!!絶対だ!!約束する!!ゾーエは絶対にいなくならない!!ゾーエは死なない!!絶対に!!だから大丈夫だ!!エミー!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
    エミーは完全に、パニックに陥っていた。しかし・・・・・・
「・・・・・・エ・・・ミー・・・・・・大丈夫・・・・・・私は大丈夫よ・・・・・・」
「!!!」
    ゾーエが目を覚ます。

ガバッ・・・・・・・・・!!!!

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・ゾーエ!!!!ゾーエ!!!!ゾーエ!!!!」
「大丈夫よ・・・・・・ごめんね・・・・・・エミー・・・・・・ごめんね・・・・・・」
    ゾーエの眼からも、涙が溢れてくる。涙声で、エミーに言う。
「私が・・・・・・間違ってた・・・・・・話そうとした・・・・・・・・・そんな期待をした・・・・・・・・・・・・私が・・・・・・・・・・・・何もかも・・・・・・・・・めちゃくちゃにして・・・・・・・・・・・・エミーの為にと思ったのに・・・・・・・・・・・・結局・・・・・・・・・エミーをこんなに・・・・・・・・・傷付けて・・・・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・・・・・エミー・・・・・・ごめんね・・・・・・・・・」
    ゾーエは、ゆっくりと体を起こし、エミーを抱きしめる。
「ごめんなさい・・・・・・・・・エミー・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・・・・・・・貴女を・・・・・・・・・・・・何も・・・・・・・・・・・・護って・・・・・・・・・あげられなくて・・・・・・・・・・・・・・・何も・・・・・・・・・出来なくて・・・・・・・・・・・・・・・何も・・・・・・・・・・・・・・・」
「うぐっ、ぐす、えぐっ、うっ・・・・・・・・・ゾーエ・・・・・・ごめん・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・護るって・・・・・・・・・・・・特訓したのに・・・・・・・・・・・・・・・何も・・・・・・・・・護れなくて・・・・・・・・・・・・私は・・・・・・・・・・・・」
「二人は・・・・・・何も悪くない・・・・・・・・・何も悪くないわ・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・直ぐに駆け付けるって・・・・・・・・・言ったのに・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・直ぐに来てあげられなかった・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・」
「ああ・・・・・・・・・本当にすまない・・・・・・・・・二人に・・・・・・・・・こんな思いをさせて・・・・・・・・・・・・・・・」


    それから少し経った後。一人の女性が、四人の元に来る。
「皆、悪くないです・・・・・・・・・悪いのは・・・・・・・・・あいつ・・・・・・・・・ハヴァー・・・・・・・・・です・・・・・・・・・」
『!!』

ドサッ・・・・・・

「き、君は!?」
「あ、貴女!?大怪我してるじゃない!!!」
    その女性は、片目を深く切られ、火傷を負っていた。
    マヤが直ぐに治癒魔法をかける。
「大丈夫!?」
「・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・ありがとうございます・・・・・・・・・」
    その女性の傷が、火傷が、綺麗に治る。
    エミーとゾーエは、その女性を見て、直ぐに誰か分かる。
「貴女は・・・・・・・・・先程の・・・・・・」
「さっき・・・・・・助けてくれた人・・・・・・・・・」
    その女性はゆっくりと立ち上がり、言う。
「私は、ミア、です。高位の魔女。最適性は『水』。・・・・・・・・・・・・エミー・・・・・・・・・覚えてないよね・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
    ミア。踵まで伸びた、漆黒の髪。アメジストの様な、紫の瞳。右には、アメジストとアクアマリンの髪留めがあり、片耳を出している。とても、美しい女性。
    その時、エミーの脳裏に、甦る。孤児院での暮らしが。そこで出会った、一人の女性が。
「もしかして・・・・・・孤児院の時の・・・・・・・・・」
「ええ・・・・・・・・・貴女の専属世話係として、貴女と一緒に暮らしてた・・・・・・・・・」
    その再会は、約四年振りだった。
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