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第二十九話「創造の地」
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「リルちゃん・・・!私はエレノア・・・・・・!!」
「リルちゃん・・・・・・ゾーエよ・・・・・・!!宜しくね・・・・・・!!」
「えれのあ・・・・・・ぞーえ・・・・・・」
「うん!そう!!エレノア!!ゾーエ!!覚えてないかな・・・・・・リルちゃんがもっと小さい頃に、一回会ってるんだよ・・・・・・!!」
「?」
「流石に覚えてないわよね・・・・・・!今でも三歳だもの・・・・・・!物心も着く前よね・・・・・・!」
「うん・・・・・・さんさい・・・・・・!」
二人が向かう場所。それは遥か西の地。そこは、ゾーエとエミーにとって、思い出深い場所でもある。
アンエテリア・ノヴの周りに広がる大地を抜け、長い長い草原を二人は飛んで行く。すると前に、何か巨大なものが見えてきた。
「ゾーエ・・・何か凄いのがある・・・・・・」
「この世界で最も高い山脈よ!」
「・・・・・・・・・・・・高過ぎる・・・・・・・・・!!あの一番高いの、雲を突き抜けてるよ・・・・・・・・・!!」
「凄い光景でしょ!!」
「あ、あれ登る・・・!?」
「い、いや~・・・・・・あれは流石に登れないわ・・・・・・」
「登れないの?」
「いや、まあ、登る事自体は出来るわよ・・・・・・けど、ずっと身体強化魔法をかけ続けないといけないわ。あまりに高過ぎるから、体調を崩しかねないもの。」
「高い場所でも体調崩すんだね・・・・・・水は深い場所だと体調を崩して・・・・・・・・・・・・・・・・・・何で?」
「まあ水圧とか、気圧とか、そういう変化なんだけど・・・・・・・・・魔女の体なら割と平気よ。酸素が薄くなっても、水中呼吸と同じ原理で呼吸出来るし・・・・・・どちらかというと、あの山は体力的に厳しいわ。だから身体強化魔法を、ずっとかけないといけないの。」
「じゃあゾーエだときついね・・・・・・」
「ええ・・・・・・あの山の半分も行かずに、身体強化魔法が切れるでしょうね・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あの山、記憶に無いな・・・・・・・・・行った事無いよね?」
「そうね・・・・・・私も見たのは旅を始めてからだから、エミーは見た事無いわね。あのずっと先の方なら・・・・・・二人で一時過ごしてたけどね!」
「うん!懐かしいな!『創造の地』の近くに家置いて過ごしてたね!」
「ええ!・・・・・・あの時は二人共まだ若かったわね・・・・・・」
「確か二十から四十位まで居たよね・・・・・・まあ私は十四だけど・・・・・・」
「ええ・・・・・・エミーだけ若くなって・・・・・・」
「魔女に歳なんか関係無いよ!結局身体の変化も二十代頃から無くなるし、それから寿命までの間、細胞の変化も無いし!あくまでどれだけ生きてるかの、目安みたいなものだから!年数はあっても歳は取らない、が正しいかな!」
「まあそうね!魔女は不老だから!」
「うん!心も体力も衰えないし、私とゾーエが百四十年目の時も、元気だったよね!」
「ええ!私達にとっては当たり前だから、あまり感じなかったけど・・・・・・よく考えてみると、不老って凄く良いものね!」
「うん!夜もずっと元気だし・・・・・・・・・あ。」
カァァァァァァァァァ・・・・・・!!!
「ちょ、ちょっと何言ってるのよエミー!!」
「い、いや・・・まあ二人きりだからいいじゃん!!」
「そ、そうだけど・・・・・・」
「ゾーエは昔から恥ずかしがり屋だよね!初めてした時とか、凄い真っ赤になってたし!」
「あ、貴女もなってたけどね!!」
「!!・・・なってた・・・・・・!?」
「なってたわよ!!」
「ゾーエばっかり見てたから、気付かなかったよ・・・・・・」
「!!・・・わ、私も・・・・・・エミーばっか見てた・・・・・・」
エミーは箒を近付けて、ゾーエに引っ付く。
「!!」
「・・・・・・二人きりだから、幾らでも引っ付いて良いでしょ・・・・・・?」
「ええ・・・・・・勿論・・・・・・!」
「こうやって飛ぶの・・・・・・懐かしいね・・・・・・」
「ええ・・・・・・よく寄り添って飛んでたわね・・・・・・」
「・・・・・・・・・ほんとに・・・・・・久し振りに行くね・・・・・・」
「ええ・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・もうリルちゃんは・・・・・・いないよね・・・・・・・・・」
「・・・・・・ええ・・・・・・・・・」
「でも、リルちゃんの子孫がいる・・・・・・・・・初めて会うな・・・・・・・・・」
「そうね・・・エミーは初めて会うわね・・・・・・」
「ゾーエは旅の間に会ってるんだね・・・・・・どんな子?」
「すっごく真面目でとっても可愛い子よ!いや・・・どちらかと言うとカッコいい・・・・・・かな?」
「カッコいい・・・・・・クールな感じ?」
「熱くて元気な感じかな!返事が元気!」
「会うの楽しみだな・・・・・・私の事分かんないか・・・・・・。」
「エリーの方なら名前知ってるはずよ!」
「じゃあエレノアで名乗ろうかな・・・・・・でも混乱しそう・・・・・・じゃあエミーの方が良いのかな・・・・・・うーーん・・・・・・・・・・・・どっちで名乗ろう・・・・・・」
「両方名乗れば?」
「もっと混乱しないかな?」
「運命転生しました!って言うの!」
「それは混乱しちゃうよ!!」
「「あっはは!!」」
二人は新しい旅の中でも、その楽しさを忘れていない。旅というものは、楽しまなくては。
二人は山脈の傍を飛んで行く。その山は、白く冷たい結晶で包まれていた。
「わあ!雪だ!久し振りに見た!」
「そうね!魔女の世界では、雪が振る場所は限られているから!」
「私達が小さい頃に住んでた場所は、雪が降ってたよね!」
「ええ!月に二度は積もっていたわね!」
「ゾーエと雪遊び、またしたいな・・・・・・!」
「そうね・・・・・・!それで遊び終わった後は、暖炉で暖かいココアを飲むの・・・・・・!幸せな一時・・・・・・」
「うん・・・・・・!雪が振る度にそうしてたね・・・・・・!幸せな一時だった・・・・・・・・・・・・けど、ゾーエと一緒にいるだけで、私はずっと幸せな時間が過ごせたよ・・・・・・今もそう・・・・・・ゾーエとこうして一緒にいる事が、すっごく幸せ・・・・・・」
「!!・・・勿論私もよ・・・!!こんなにずっと幸せを感じ続けられるのは、エミーと一緒にいるから・・・・・・!!」
「!!・・・ゾーエ・・・・・・!!」
「今、最高に幸せ・・・・・・!!貴女とまたこうしていられるのが、最高に・・・・・・!!」
「私も・・・!!最高に幸せ・・・・・・!!」
二人の思い出話は尽きない。ずっと長い間、一緒に暮らしていたのだから。そして今も、一緒にいる。
二人は思い出話に花を咲かせながら、箒で山脈を越えて行った。
山脈を越え、広い草原に出る。次第に草々が伸びていき、段々木々が増えてくる。空は次第に紅く染まっていき、段々沈んでいく。
「そろそろ家出しましょうか。」
「そうだね。日も暮れてきた事だし。」
二人は下の方へと向かい、地面にゆっくりと足をつけた。
ゾーエは家を取り出す。そしていつもの様に、二人は家のドアに続く緩やかな段差を登る。その時・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・あ!」
エミーはドアの隣りにある彫刻を見て、声を上げる。
「い、いつの間に・・・・・・!?」
「ふふっ!・・・・・・気付いた?」
その名前の彫刻は、いつの間にか二つに増えていた。ゾーエの名前の隣には、エミーの名前が、彫られていた。
「・・・・・・・・・折角だから、貴女の名前も彫ったの。私達の家だもの・・・・・・私の名前だけだと、淋しいでしょ?」
「!!・・・ゾーエ!!」
ギューーッ・・・!!
「やっと気付いたわね!」
「うん!全然気付かなかった!・・・・・・嬉しい・・・・・・!!」
「良かったわ・・・・・・!!実はね、エミーの十四の誕生日の時に彫ったの・・・・・・!!」
「!!・・・もう一つのプレゼントだね・・・!!」
二人はそのままゆっくりと、家の中へ入って行った。
サァーーーーーーー・・・・・・!!
トントントントントン・・・・・・!!
ジューーーーーーー・・・・・・!!
二人はキッチンで料理をする。ぴったりと息が合っており、どんどんと料理が完成していく。
「流石エミーね!」
「ゾーエの料理の師匠だからね!」
「今は私の方が上手いわよ!」
「直ぐ追い抜くよ!・・・・・・でも、いつの間にか色々作れる様になったんだね、ゾーエ・・・・・・!」
「ええ、沢山料理作ってきたから・・・・・・!でも、一人で料理作るのは、やっぱり寂しかったわ・・・・・・」
「待たせちゃったね・・・・・・でもこれからは、ずっと一緒だから・・・・・・!」
「ええ!ずっと一緒にいて!・・・・・・またどっか行ったら、絶対許さないから!」
「どこにも行かないよ!ゾーエの傍にいる・・・!」
夕食を食べ終わった後、いつもの様にソファでゆっくりしていた。二人で寄り添い合いながら。
「箒とか造るのも、凄く上手になったよね・・・・・・」
「貴女がいない間、ずっと造ってたの・・・・・・気が付いたら、超一級品なんて呼ばれる様になっちゃって・・・・・・」
「私の言った通り、名前通りの箒になったね・・・・・・」
「そりゃ、百年以上箒造ってたんだもの・・・・・・勝手に技術も上がっていったわ・・・・・・」
「ゾーエから二つも箒を貰ったんだよね・・・・・・」
「あの頃より乗り心地も良いでしょ・・・・・・?」
「うん・・・・・・けど、私はどっちも大好きだよ・・・・・・初めて貰った箒も、今乗ってる箒も・・・・・・たからもの・・・・・・」
「最初にプレゼントした箒が使えなくなっちゃった時、凄い泣いてたわよね・・・・・・!」
「!!・・・だ、だって・・・・・・!そりゃ・・・・・・泣くよ・・・・・・たからものだったんだもん・・・・・・でも、ちゃんとゾーエの部屋に置いてあった・・・・・・乗れなくなっても、残しててくれてたんだね・・・・・・!」
「勿論・・・・・・!貴女がずっと大切に飾ってたから・・・・・・帰って来た時に無かったら、悲しむと思って・・・・・・」
「無かったら怒るよ・・・!大切なたからものなんだから・・・!」
「ふふっ・・・!そうね、怒っちゃうわね・・・・・・!」
「うん・・・!でも、ゾーエの部屋にちゃんとあった・・・・・・!箒だけじゃなくて、他のものも沢山・・・・・・!私達の思い出が、沢山・・・・・・!」
「ええ・・・!ずっと置いてあるわ・・・!」
「・・・・・・・・・ねえゾーエ・・・・・・」
「ん・・・?」
「部屋、一緒にしようよ・・・・・・ダブルベッドにしてさ・・・・・・」
「!!・・・あの時みたいに・・・・・・?」
「うん・・・・・・良い・・・・・・?」
「勿論・・・!あ、でも・・・・・・・・・」
「でも・・・・・・?」
「あの時はずっと同じ部屋だったから・・・・・・・・・その・・・・・・・・・ふ、二人共・・・・・・・・・あの・・・・・・・・・」
「うん・・・・・・!いっつも我慢効かなかったよね・・・・・・!」
「!!・・・・・・・・・え、ええ・・・・・・・・・大丈夫かしら・・・・・・・・・」
「別に我慢しなくて良いよ・・・・・・・・・あの時みたいに・・・・・・・・・!」
「!!・・・エミー・・・・・・・・・・・・」
「ん・・・?」
「あの時みたいにはいかないわよ・・・!何百年待ったと思ってるの・・・・・・?もうずっと毎日、私は求めるわよ・・・・・・?」
「!!・・・うん・・・・・・!良いよ、ゾーエ・・・・・・!毎日求めて・・・・・・!沢山待たせちゃったから・・・・・・!」
「毎日沢山求めるわ・・・・・・満足するまで離さないわよ・・・・・・・・・それでも良い・・・・・・?」
「大丈夫だよ・・・・・・!私も離してほしくない・・・・・・!」
「!!・・・じゃあ今日から・・・・・・!今日から直ぐにでも、部屋を同じにしましょ・・・・・・!」
「明日から出発は昼からかな・・・・・・!」
「ええ・・・!もしかしたら・・・・・・一日中出発出来ない日もあるかもよ・・・・・・?」
「良いよ・・・!全然良い・・・!たまには、一日中家に居るのも悪くないし・・・・・・!」
「そういう日は、何とか週一に抑えるわ・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、ちょっと待って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しゅ、週二・・・・・・週二で・・・・・・・・・・・・良い・・・・・・?」
「うん・・・!じゃあ週二で一日中だね・・・・・・!ゾーエは体力大丈夫・・・て、聞くまでもないか・・・・・・」
「どういう意味よ・・・・・・」
「ゾーエの体力は、夜になると増えるもんね・・・・・・!」
「!!・・・も、もう・・・・・・・・・」
「愛情がそうさせるんだよ・・・・・・私も、増えるし・・・・・・・・・・・・・・・この前再会して初めてした時も、何日経ったか分かんないし・・・・・・」
「何度か日が昇ったわね・・・・・・旅を始めたんだから、そうならないように気を付けるわ・・・・・・」
「わ、私も気を付けなくちゃ・・・・・・」
「部屋・・・早速移動しましょ・・・・・・!」
「うん・・・!」
次の日の昼。朝食か昼食か、とにかくどちらか食べ終わった後、二人は歩き始める。
「山脈を越えた事だし、ここからは歩きね!」
「うん!やっぱり歩くのも良いよね!旅をしているって感じがするし!」
「ええ!・・・・・・・・・それに・・・・・・」
「勿論、歩いた方が向こうも見付けやすいもんね・・・・・・・・・・・・まあ、それはそれ、これはこれだよ!マヤさんも言ってたし!楽しい事もいっぱい考えなくちゃ!」
「ええ、そうね!楽しまないと、旅じゃないものね!・・・・・・ほんとに、マヤにはいつも助けてもらってるわ・・・・・・!感謝しないとね・・・・・・!」
「うん・・・!」
二人は歩いて先へ向かう。旅を実感する為。そして、ハヴァーに見つかりやすくする為・・・・・・。
ハヴァーをこちらから見つけるのは、不可能に近い。ならば、向こうから姿を現してもらわなければいけない。ハヴァーの真相を暴く為には、ハヴァーともう一度出会うしかない。
遥か西。そこには『大海』と呼ばれる、広大な海がある。魔女の世界は一つの大地で形成されている。その周りを、大海が囲んでいるのだ。
では何故、二人は西から大海へ向かうのか。それには、理由があった。
西の大海の近くには、聖地がある。神位の魔女達が命を落とし、その場に一輪の花が咲いたと云われている場所、『創造の地』。そこは、エミーとゾーエが一時期過ごしていた場所だ。
長い間、歩いた。ずっと、ずっと先まで、歩き続けた。それでも、大海は見えてこない。広大、あまりに広大な地。それでも、二人は歩き続ける。ハヴァーが何処にいるのか、誰も分からない。ミアが追いかけているというが、その後特に連絡は無い。ミアも見つけられていない。唯一ハヴァーが姿を現すのは、エミーの前。何故かは分からない。アンの娘だからか。何かがあるのか。・・・・・・それを知る為、そして、危険を止める為、二人は敢えて歩く。見つかりやすい様に。
長い間旅を続け、遂に見えてくる。遥か彼方まで広がる、大海が。空の色を写し、青い大地の様に広がっている。
「!!・・・わあ・・・・・・懐かしい・・・・・・・・・!!」
「遂に着いたわね!・・・・・・大海・・・・・・!」
「明後日辺りには、創造の地に着けそうだね!」
「ええ!」
二人は、遠くに見えるその青い大海へと、歩を進めていく。
小さな祠が、崖の上にある。下を見ればそこには、大海が広がっている。祠から少し離れた場所に、家が置かれてある。
「ああ・・・・・・懐かしい・・・・・・!」
「ええ・・・・・・!」
「流石に結界張ってるよね?」
「勿論張ってあるでしょうね。・・・・・・多分、ここから先に張ってあるんじゃないかしら。」
「取り敢えず呼ぼうよ!会ってみたい!」
「そうね!」
結界の傍には柱があり、そこにランプがぶら下がっている。ゾーエはそれを優しく指で弾いた。
カランッカランッ・・・・・・!
すると、ランプから声が聞こえてくる。
「誰だ!?」
「私よ、ブレンダちゃん。」
ガタンッ・・・!!ガタガタガタンッ・・・!!
「わ!何か凄い音したよゾーエ!?」
「直ぐ来るわよ!」
ゾーエの言う通り、直ぐに家のドアが開き、こちらに向かって一人の女性が走って来る。
「ゾーエ様!!すいません!!直ぐに!!」
「え、ええ・・・・・・そんな焦らなくても良いわよ?」
「いえ!!ゾーエ様をここに立たせる訳にはいかないので!!」
「あの・・・・・・別に様を付けなくて良いわよ?普通に呼んでもらって・・・・・・」
「いえ!!そんな御無礼な事!!」
「いや、様なんて付けないで・・・・・・普通に呼んで?」
「ええ!?で、では・・・・・・ゾーエさ・・・・・・ん・・・・・・」
「ええ!それで良いの!畏まらなくても良いのよ!そんなのいらないから!」
「!!・・・ゾーエ様!!なんという心の広いお方!!」
「・・・・・・あれ?」
ブレンダ。ショートの赤い髪の毛に、ブラウンキャシテライトの様な、輝く宝石の瞳。凛々しい見た目をした、とても美しい女性だ。
「あの、ゾーエ様、其方の方は?」
「いや、だから様はいらないって・・・・・・まあ今はいっか・・・・・・えーっと・・・・・・どっちで名乗る?」
「あっ!考えてなかった!ど、どっちで名乗ろう・・・・・・えーっとえーっと・・・・・・」
「どっちで名乗るとは?」
「えっと・・・・・・まあ詳しい事は後で・・・・・・」
「はい!!分かりました!!」
「えーっと、じゃあ今は取り敢えず・・・・・・エ、エレノアです・・・・・・宜しくお願いします・・・!」
「エレノアさん!!素晴らしい名前です!!厄災後に、ゾーエ様と共にここを守護して頂いた方の名前と同じとは!!」
「ブレンダちゃん・・・・・・同じ名前っていうか・・・・・・本人っていうか・・・・・・」
「?・・・・・・本人・・・・・・?」
「えっと、私はエレノアで、四百五十年以上前に運命転生を発動して、戻って来たんです。だから名前も二つあって・・・・・・エレノアとエミーの二つあるんです。あの・・・・・・どちらでも構わないので・・・・・・お好きな方で呼んで下さい・・・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ブ、ブレンダちゃん・・・・・・?」
「・・・・・・・・・はっ!!すいません!!あまりの出来事に思考が停止していました!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「えーっと、つまり・・・・・・・・・この子は私と一緒に守護していた子よ。エレノアその人。私のお嫁さん。」
「!!・・・そ、その言い方は照れるな・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な、何ですと!!??」
バッ・・・・・・!!
ブレンダは物凄い勢いでお辞儀をする。
「そうとは知らず御無礼を!!同名であって別人だと思っていた自分が情けないです!!そんな無礼な事を言ってしまい、本当に申し訳ございません!!まさかエレノア様御本人であらせられたとは!!この度はお会い出来て誠に光栄であります!!」
「ええぇ!?あ、あの、ブレンダさん、普通に呼んでもらって・・・・・・様はいらないです・・・・・・」
「さ、様を付けずに!?そ、そんな恐れ多い事!!」
「いやお願いブレンダちゃん!様を付けないで!普通に対等に話して!」
「た、対等に!?」
「あの、普通にリラックスして話してもらった方が・・・・・・・・・様はちょっと・・・・・・」
「!!申し訳ございません!!御二方に嫌な思いをさせてしまうとは!!このブレンダ、一生の不覚です!!」
「いやいやいや!!そんな思いしてないですって!!全然普通に話して下さい!!」
「そうよブレンダちゃん!!普通で良いの!!というか、私達は対等に接して欲しいの!!それだけなのよ!!嫌な思いなんてしてないから、ね!?」
「!!!なんと、なんと慈悲深き方々・・・!!おふたか・・・・・・」
「御二方じゃなくて、普通に二人で!二人で良いの!様も無し!畏まるのも無し!ほら、リラックスして、ブレンダちゃん・・・・・・私達魔女は、皆対等よ・・・・・・立場とか、そういうのは無い・・・・・・好きな様に、リラックスして会話するのが、魔女の風習よ・・・・・・」
「!!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・あの・・・・・・・・・・・・で・・・・・・では・・・・・・ゾ・・・ゾーエさ・・・ん・・・・・・エ・・・エレノアさ・・・ん・・・お二人・・・共・・・こ、こんにち・・・は・・・・・・・・・」
「リラックスして大丈夫ですよ!!」
「は、はい!!ありがとうございます!!エレノアさ・・・ん!!」
「ほらブレンダちゃん・・・深呼吸して・・・・・・リラックス・・・リラックス・・・・・・私達は対等・・・・・・それが魔女の風習・・・・・・リラックスして・・・・・・・・・」
「スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・ハーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・」
「ふ、深くし過ぎても危ないわよ・・・・・・?」
「な、何かピュライネ祭の予選思い出す・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・はい!もう大丈夫です!お二人の言う通り、魔女は対等にあるべきです!そんな上下関係は存在しない事を、思い出しました!」
「「良かったぁ」」
「それでは立ち話もあれですので、お二人共、私の家へどうぞ!恐縮ですが・・・・・・・・・あ!も、申し訳ございません!!恐縮などという畏まった言葉を使ってしまい!!」
「戻っちゃった・・・・・・」
「完全に癖づいてるわね・・・・・・」
「あ!!こ、この話し方は畏まってますね!そうでした!えーっとえーっとえーっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ど、どうぞ私の家へ!」
取り敢えず、二人はブレンダのお家へお邪魔した。
三人は家の中にあるソファに座り、話をする。
「まあ取り敢えず、ブレンダちゃんがリラックスしてるなら、それが一番良いわ!」
「はい。今はリラックスしています。・・・・・・しかし、流石ゾーエさんです!私が失ってしまっていたものを、思い出させてくれました!」
「そ、そんな大層なものじゃないわよ・・・!」
「何でブレンダさんは、私とゾーエにそんな畏まってたんですか?」
「それは・・・・・・お二人がこの地を守護してくれていたからです。・・・・・・・・・本来この地を守護するべきは、我々、エデナとカトリナの家系。それなのに、代わりに守護して頂いたのは・・・・・・本当に感謝しています。それに・・・・・・厄災により亡くなった、フローラとエトーレ・・・・・・彼女達の娘であるリルを、大人になるまで育てて頂いた・・・・・・私達の家系が続いているのも、お二人のお陰なんです。」
「けど・・・・・・この地を護ったのは他ならぬ、フローラさんとエトーレさん、貴女のご先祖さまよ。」
「はい・・・・・・もし彼女達が目の前に現れたら、私は畏まってしまうでしょう・・・・・・」
「えっと、つまり、私達が目の前にいるから、畏まってしまったって事ですか?」
「そうですね・・・・・・そうなります。・・・・・・かつての方々を目の前にすると、どうしても緊張して・・・・・・それで、畏まってしまうんです・・・・・・。血縁の者ならば、様は付けないかもしれません。ですがお二人は、わざわざこの地へと赴き、私の先祖であるリルを育てて頂きました。そんな恩人が目の前に現れたら・・・・・・・・・緊張が・・・!!」
「なるほど・・・・・・ブレンダさんは緊張しやすい方なんですね!」
「!!・・・はい・・・・・・そうなんです・・・・・・・・・同じ神位の子孫であるマヤさんに会わせて頂いた時も、緊張してしまって・・・・・・」
「マヤさんにも様って呼んだんですか?」
「い、いえ・・・・・・マヤさんはマヤさんと・・・・・・・・・けどやはり、畏まってしまいました・・・・・・恐縮ですとか、恐れ多いとか・・・・・・マヤさんは、リラックスして、と仰ってくれたのですが・・・・・・中々・・・・・・」
「まあ緊張しやすいのは、貴女の個性の一つと捉えても、全然良いと思う。・・・・・・・・・けど何で私達だけ、様?」
「それは勿論、生ける伝説だからです!」
「「・・・・・・・・・え?」」
「この地を守護して頂き、リルを育て我が家系を護って頂き、更にその方が今も生きてらっしゃる!!これこそが、生ける伝説でしょう!!」
「あの・・・・・・エミーは分かるわ・・・・・・偉大なる魔女達の一人だもの・・・・・・まあ生ける伝説って言っても良いかもしれない。」
「え!?ゾーエ!?」
「でも私は何も・・・・・・出来てないし・・・・・・・・・ただリルを育てただけで・・・・・・私達もその役を望んだだけよ?」
「いえ、何も出来ていないなんて事はありません!それは絶対です!・・・・・・・・・・・・リルは、この家に多くのものを遺していきました。あの箒も・・・・・・」
エミーとゾーエはブレンダの見る方向に振り向く。そこには、箒が一本、飾られてあった。
「あ・・・・・・!」
「あれ・・・・・・!ゾーエがリルちゃんにプレゼントした箒だよ!」
「はい!その通りです!ゾーエさんの造られる箒、ヴァンツ・ズァロ・フィオン・・・・・・まだ当時はその名を轟かせてはいませんでしたが、リルはその箒を大切にしていました。それは、彼女の本にも書かれています。・・・・・・・・・お二人の事が・・・・・・・・・お二人への、感謝の言葉が・・・・・・・・・」
ブレンダは立ち上がり、引き出しから本を取り出す。そしてソファに戻り、それを二人に渡す。
「彼女の感謝。彼女の気持ちが、その本に書かれています。・・・・・・私は小さい頃からよく読んでいました。その本を・・・・・・・・・お二人への尊敬の念が、どんどんと高まっていったんです!それは、私にとって人生の導きとなりました!そんな方々が、目の前に現れるんです!どうしても緊張してしまい、畏まってしまいました!」
「な、なるほど・・・・・・それで・・・・・・・・・・・・」
「ブレンダちゃん・・・・・・読んでみても、良い?」
「はい!」
二人はリルの遺した本を、読み始めた。
「リルちゃん・・・・・・ゾーエよ・・・・・・!!宜しくね・・・・・・!!」
「えれのあ・・・・・・ぞーえ・・・・・・」
「うん!そう!!エレノア!!ゾーエ!!覚えてないかな・・・・・・リルちゃんがもっと小さい頃に、一回会ってるんだよ・・・・・・!!」
「?」
「流石に覚えてないわよね・・・・・・!今でも三歳だもの・・・・・・!物心も着く前よね・・・・・・!」
「うん・・・・・・さんさい・・・・・・!」
二人が向かう場所。それは遥か西の地。そこは、ゾーエとエミーにとって、思い出深い場所でもある。
アンエテリア・ノヴの周りに広がる大地を抜け、長い長い草原を二人は飛んで行く。すると前に、何か巨大なものが見えてきた。
「ゾーエ・・・何か凄いのがある・・・・・・」
「この世界で最も高い山脈よ!」
「・・・・・・・・・・・・高過ぎる・・・・・・・・・!!あの一番高いの、雲を突き抜けてるよ・・・・・・・・・!!」
「凄い光景でしょ!!」
「あ、あれ登る・・・!?」
「い、いや~・・・・・・あれは流石に登れないわ・・・・・・」
「登れないの?」
「いや、まあ、登る事自体は出来るわよ・・・・・・けど、ずっと身体強化魔法をかけ続けないといけないわ。あまりに高過ぎるから、体調を崩しかねないもの。」
「高い場所でも体調崩すんだね・・・・・・水は深い場所だと体調を崩して・・・・・・・・・・・・・・・・・・何で?」
「まあ水圧とか、気圧とか、そういう変化なんだけど・・・・・・・・・魔女の体なら割と平気よ。酸素が薄くなっても、水中呼吸と同じ原理で呼吸出来るし・・・・・・どちらかというと、あの山は体力的に厳しいわ。だから身体強化魔法を、ずっとかけないといけないの。」
「じゃあゾーエだときついね・・・・・・」
「ええ・・・・・・あの山の半分も行かずに、身体強化魔法が切れるでしょうね・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あの山、記憶に無いな・・・・・・・・・行った事無いよね?」
「そうね・・・・・・私も見たのは旅を始めてからだから、エミーは見た事無いわね。あのずっと先の方なら・・・・・・二人で一時過ごしてたけどね!」
「うん!懐かしいな!『創造の地』の近くに家置いて過ごしてたね!」
「ええ!・・・・・・あの時は二人共まだ若かったわね・・・・・・」
「確か二十から四十位まで居たよね・・・・・・まあ私は十四だけど・・・・・・」
「ええ・・・・・・エミーだけ若くなって・・・・・・」
「魔女に歳なんか関係無いよ!結局身体の変化も二十代頃から無くなるし、それから寿命までの間、細胞の変化も無いし!あくまでどれだけ生きてるかの、目安みたいなものだから!年数はあっても歳は取らない、が正しいかな!」
「まあそうね!魔女は不老だから!」
「うん!心も体力も衰えないし、私とゾーエが百四十年目の時も、元気だったよね!」
「ええ!私達にとっては当たり前だから、あまり感じなかったけど・・・・・・よく考えてみると、不老って凄く良いものね!」
「うん!夜もずっと元気だし・・・・・・・・・あ。」
カァァァァァァァァァ・・・・・・!!!
「ちょ、ちょっと何言ってるのよエミー!!」
「い、いや・・・まあ二人きりだからいいじゃん!!」
「そ、そうだけど・・・・・・」
「ゾーエは昔から恥ずかしがり屋だよね!初めてした時とか、凄い真っ赤になってたし!」
「あ、貴女もなってたけどね!!」
「!!・・・なってた・・・・・・!?」
「なってたわよ!!」
「ゾーエばっかり見てたから、気付かなかったよ・・・・・・」
「!!・・・わ、私も・・・・・・エミーばっか見てた・・・・・・」
エミーは箒を近付けて、ゾーエに引っ付く。
「!!」
「・・・・・・二人きりだから、幾らでも引っ付いて良いでしょ・・・・・・?」
「ええ・・・・・・勿論・・・・・・!」
「こうやって飛ぶの・・・・・・懐かしいね・・・・・・」
「ええ・・・・・・よく寄り添って飛んでたわね・・・・・・」
「・・・・・・・・・ほんとに・・・・・・久し振りに行くね・・・・・・」
「ええ・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・もうリルちゃんは・・・・・・いないよね・・・・・・・・・」
「・・・・・・ええ・・・・・・・・・」
「でも、リルちゃんの子孫がいる・・・・・・・・・初めて会うな・・・・・・・・・」
「そうね・・・エミーは初めて会うわね・・・・・・」
「ゾーエは旅の間に会ってるんだね・・・・・・どんな子?」
「すっごく真面目でとっても可愛い子よ!いや・・・どちらかと言うとカッコいい・・・・・・かな?」
「カッコいい・・・・・・クールな感じ?」
「熱くて元気な感じかな!返事が元気!」
「会うの楽しみだな・・・・・・私の事分かんないか・・・・・・。」
「エリーの方なら名前知ってるはずよ!」
「じゃあエレノアで名乗ろうかな・・・・・・でも混乱しそう・・・・・・じゃあエミーの方が良いのかな・・・・・・うーーん・・・・・・・・・・・・どっちで名乗ろう・・・・・・」
「両方名乗れば?」
「もっと混乱しないかな?」
「運命転生しました!って言うの!」
「それは混乱しちゃうよ!!」
「「あっはは!!」」
二人は新しい旅の中でも、その楽しさを忘れていない。旅というものは、楽しまなくては。
二人は山脈の傍を飛んで行く。その山は、白く冷たい結晶で包まれていた。
「わあ!雪だ!久し振りに見た!」
「そうね!魔女の世界では、雪が振る場所は限られているから!」
「私達が小さい頃に住んでた場所は、雪が降ってたよね!」
「ええ!月に二度は積もっていたわね!」
「ゾーエと雪遊び、またしたいな・・・・・・!」
「そうね・・・・・・!それで遊び終わった後は、暖炉で暖かいココアを飲むの・・・・・・!幸せな一時・・・・・・」
「うん・・・・・・!雪が振る度にそうしてたね・・・・・・!幸せな一時だった・・・・・・・・・・・・けど、ゾーエと一緒にいるだけで、私はずっと幸せな時間が過ごせたよ・・・・・・今もそう・・・・・・ゾーエとこうして一緒にいる事が、すっごく幸せ・・・・・・」
「!!・・・勿論私もよ・・・!!こんなにずっと幸せを感じ続けられるのは、エミーと一緒にいるから・・・・・・!!」
「!!・・・ゾーエ・・・・・・!!」
「今、最高に幸せ・・・・・・!!貴女とまたこうしていられるのが、最高に・・・・・・!!」
「私も・・・!!最高に幸せ・・・・・・!!」
二人の思い出話は尽きない。ずっと長い間、一緒に暮らしていたのだから。そして今も、一緒にいる。
二人は思い出話に花を咲かせながら、箒で山脈を越えて行った。
山脈を越え、広い草原に出る。次第に草々が伸びていき、段々木々が増えてくる。空は次第に紅く染まっていき、段々沈んでいく。
「そろそろ家出しましょうか。」
「そうだね。日も暮れてきた事だし。」
二人は下の方へと向かい、地面にゆっくりと足をつけた。
ゾーエは家を取り出す。そしていつもの様に、二人は家のドアに続く緩やかな段差を登る。その時・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・あ!」
エミーはドアの隣りにある彫刻を見て、声を上げる。
「い、いつの間に・・・・・・!?」
「ふふっ!・・・・・・気付いた?」
その名前の彫刻は、いつの間にか二つに増えていた。ゾーエの名前の隣には、エミーの名前が、彫られていた。
「・・・・・・・・・折角だから、貴女の名前も彫ったの。私達の家だもの・・・・・・私の名前だけだと、淋しいでしょ?」
「!!・・・ゾーエ!!」
ギューーッ・・・!!
「やっと気付いたわね!」
「うん!全然気付かなかった!・・・・・・嬉しい・・・・・・!!」
「良かったわ・・・・・・!!実はね、エミーの十四の誕生日の時に彫ったの・・・・・・!!」
「!!・・・もう一つのプレゼントだね・・・!!」
二人はそのままゆっくりと、家の中へ入って行った。
サァーーーーーーー・・・・・・!!
トントントントントン・・・・・・!!
ジューーーーーーー・・・・・・!!
二人はキッチンで料理をする。ぴったりと息が合っており、どんどんと料理が完成していく。
「流石エミーね!」
「ゾーエの料理の師匠だからね!」
「今は私の方が上手いわよ!」
「直ぐ追い抜くよ!・・・・・・でも、いつの間にか色々作れる様になったんだね、ゾーエ・・・・・・!」
「ええ、沢山料理作ってきたから・・・・・・!でも、一人で料理作るのは、やっぱり寂しかったわ・・・・・・」
「待たせちゃったね・・・・・・でもこれからは、ずっと一緒だから・・・・・・!」
「ええ!ずっと一緒にいて!・・・・・・またどっか行ったら、絶対許さないから!」
「どこにも行かないよ!ゾーエの傍にいる・・・!」
夕食を食べ終わった後、いつもの様にソファでゆっくりしていた。二人で寄り添い合いながら。
「箒とか造るのも、凄く上手になったよね・・・・・・」
「貴女がいない間、ずっと造ってたの・・・・・・気が付いたら、超一級品なんて呼ばれる様になっちゃって・・・・・・」
「私の言った通り、名前通りの箒になったね・・・・・・」
「そりゃ、百年以上箒造ってたんだもの・・・・・・勝手に技術も上がっていったわ・・・・・・」
「ゾーエから二つも箒を貰ったんだよね・・・・・・」
「あの頃より乗り心地も良いでしょ・・・・・・?」
「うん・・・・・・けど、私はどっちも大好きだよ・・・・・・初めて貰った箒も、今乗ってる箒も・・・・・・たからもの・・・・・・」
「最初にプレゼントした箒が使えなくなっちゃった時、凄い泣いてたわよね・・・・・・!」
「!!・・・だ、だって・・・・・・!そりゃ・・・・・・泣くよ・・・・・・たからものだったんだもん・・・・・・でも、ちゃんとゾーエの部屋に置いてあった・・・・・・乗れなくなっても、残しててくれてたんだね・・・・・・!」
「勿論・・・・・・!貴女がずっと大切に飾ってたから・・・・・・帰って来た時に無かったら、悲しむと思って・・・・・・」
「無かったら怒るよ・・・!大切なたからものなんだから・・・!」
「ふふっ・・・!そうね、怒っちゃうわね・・・・・・!」
「うん・・・!でも、ゾーエの部屋にちゃんとあった・・・・・・!箒だけじゃなくて、他のものも沢山・・・・・・!私達の思い出が、沢山・・・・・・!」
「ええ・・・!ずっと置いてあるわ・・・!」
「・・・・・・・・・ねえゾーエ・・・・・・」
「ん・・・?」
「部屋、一緒にしようよ・・・・・・ダブルベッドにしてさ・・・・・・」
「!!・・・あの時みたいに・・・・・・?」
「うん・・・・・・良い・・・・・・?」
「勿論・・・!あ、でも・・・・・・・・・」
「でも・・・・・・?」
「あの時はずっと同じ部屋だったから・・・・・・・・・その・・・・・・・・・ふ、二人共・・・・・・・・・あの・・・・・・・・・」
「うん・・・・・・!いっつも我慢効かなかったよね・・・・・・!」
「!!・・・・・・・・・え、ええ・・・・・・・・・大丈夫かしら・・・・・・・・・」
「別に我慢しなくて良いよ・・・・・・・・・あの時みたいに・・・・・・・・・!」
「!!・・・エミー・・・・・・・・・・・・」
「ん・・・?」
「あの時みたいにはいかないわよ・・・!何百年待ったと思ってるの・・・・・・?もうずっと毎日、私は求めるわよ・・・・・・?」
「!!・・・うん・・・・・・!良いよ、ゾーエ・・・・・・!毎日求めて・・・・・・!沢山待たせちゃったから・・・・・・!」
「毎日沢山求めるわ・・・・・・満足するまで離さないわよ・・・・・・・・・それでも良い・・・・・・?」
「大丈夫だよ・・・・・・!私も離してほしくない・・・・・・!」
「!!・・・じゃあ今日から・・・・・・!今日から直ぐにでも、部屋を同じにしましょ・・・・・・!」
「明日から出発は昼からかな・・・・・・!」
「ええ・・・!もしかしたら・・・・・・一日中出発出来ない日もあるかもよ・・・・・・?」
「良いよ・・・!全然良い・・・!たまには、一日中家に居るのも悪くないし・・・・・・!」
「そういう日は、何とか週一に抑えるわ・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、ちょっと待って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しゅ、週二・・・・・・週二で・・・・・・・・・・・・良い・・・・・・?」
「うん・・・!じゃあ週二で一日中だね・・・・・・!ゾーエは体力大丈夫・・・て、聞くまでもないか・・・・・・」
「どういう意味よ・・・・・・」
「ゾーエの体力は、夜になると増えるもんね・・・・・・!」
「!!・・・も、もう・・・・・・・・・」
「愛情がそうさせるんだよ・・・・・・私も、増えるし・・・・・・・・・・・・・・・この前再会して初めてした時も、何日経ったか分かんないし・・・・・・」
「何度か日が昇ったわね・・・・・・旅を始めたんだから、そうならないように気を付けるわ・・・・・・」
「わ、私も気を付けなくちゃ・・・・・・」
「部屋・・・早速移動しましょ・・・・・・!」
「うん・・・!」
次の日の昼。朝食か昼食か、とにかくどちらか食べ終わった後、二人は歩き始める。
「山脈を越えた事だし、ここからは歩きね!」
「うん!やっぱり歩くのも良いよね!旅をしているって感じがするし!」
「ええ!・・・・・・・・・それに・・・・・・」
「勿論、歩いた方が向こうも見付けやすいもんね・・・・・・・・・・・・まあ、それはそれ、これはこれだよ!マヤさんも言ってたし!楽しい事もいっぱい考えなくちゃ!」
「ええ、そうね!楽しまないと、旅じゃないものね!・・・・・・ほんとに、マヤにはいつも助けてもらってるわ・・・・・・!感謝しないとね・・・・・・!」
「うん・・・!」
二人は歩いて先へ向かう。旅を実感する為。そして、ハヴァーに見つかりやすくする為・・・・・・。
ハヴァーをこちらから見つけるのは、不可能に近い。ならば、向こうから姿を現してもらわなければいけない。ハヴァーの真相を暴く為には、ハヴァーともう一度出会うしかない。
遥か西。そこには『大海』と呼ばれる、広大な海がある。魔女の世界は一つの大地で形成されている。その周りを、大海が囲んでいるのだ。
では何故、二人は西から大海へ向かうのか。それには、理由があった。
西の大海の近くには、聖地がある。神位の魔女達が命を落とし、その場に一輪の花が咲いたと云われている場所、『創造の地』。そこは、エミーとゾーエが一時期過ごしていた場所だ。
長い間、歩いた。ずっと、ずっと先まで、歩き続けた。それでも、大海は見えてこない。広大、あまりに広大な地。それでも、二人は歩き続ける。ハヴァーが何処にいるのか、誰も分からない。ミアが追いかけているというが、その後特に連絡は無い。ミアも見つけられていない。唯一ハヴァーが姿を現すのは、エミーの前。何故かは分からない。アンの娘だからか。何かがあるのか。・・・・・・それを知る為、そして、危険を止める為、二人は敢えて歩く。見つかりやすい様に。
長い間旅を続け、遂に見えてくる。遥か彼方まで広がる、大海が。空の色を写し、青い大地の様に広がっている。
「!!・・・わあ・・・・・・懐かしい・・・・・・・・・!!」
「遂に着いたわね!・・・・・・大海・・・・・・!」
「明後日辺りには、創造の地に着けそうだね!」
「ええ!」
二人は、遠くに見えるその青い大海へと、歩を進めていく。
小さな祠が、崖の上にある。下を見ればそこには、大海が広がっている。祠から少し離れた場所に、家が置かれてある。
「ああ・・・・・・懐かしい・・・・・・!」
「ええ・・・・・・!」
「流石に結界張ってるよね?」
「勿論張ってあるでしょうね。・・・・・・多分、ここから先に張ってあるんじゃないかしら。」
「取り敢えず呼ぼうよ!会ってみたい!」
「そうね!」
結界の傍には柱があり、そこにランプがぶら下がっている。ゾーエはそれを優しく指で弾いた。
カランッカランッ・・・・・・!
すると、ランプから声が聞こえてくる。
「誰だ!?」
「私よ、ブレンダちゃん。」
ガタンッ・・・!!ガタガタガタンッ・・・!!
「わ!何か凄い音したよゾーエ!?」
「直ぐ来るわよ!」
ゾーエの言う通り、直ぐに家のドアが開き、こちらに向かって一人の女性が走って来る。
「ゾーエ様!!すいません!!直ぐに!!」
「え、ええ・・・・・・そんな焦らなくても良いわよ?」
「いえ!!ゾーエ様をここに立たせる訳にはいかないので!!」
「あの・・・・・・別に様を付けなくて良いわよ?普通に呼んでもらって・・・・・・」
「いえ!!そんな御無礼な事!!」
「いや、様なんて付けないで・・・・・・普通に呼んで?」
「ええ!?で、では・・・・・・ゾーエさ・・・・・・ん・・・・・・」
「ええ!それで良いの!畏まらなくても良いのよ!そんなのいらないから!」
「!!・・・ゾーエ様!!なんという心の広いお方!!」
「・・・・・・あれ?」
ブレンダ。ショートの赤い髪の毛に、ブラウンキャシテライトの様な、輝く宝石の瞳。凛々しい見た目をした、とても美しい女性だ。
「あの、ゾーエ様、其方の方は?」
「いや、だから様はいらないって・・・・・・まあ今はいっか・・・・・・えーっと・・・・・・どっちで名乗る?」
「あっ!考えてなかった!ど、どっちで名乗ろう・・・・・・えーっとえーっと・・・・・・」
「どっちで名乗るとは?」
「えっと・・・・・・まあ詳しい事は後で・・・・・・」
「はい!!分かりました!!」
「えーっと、じゃあ今は取り敢えず・・・・・・エ、エレノアです・・・・・・宜しくお願いします・・・!」
「エレノアさん!!素晴らしい名前です!!厄災後に、ゾーエ様と共にここを守護して頂いた方の名前と同じとは!!」
「ブレンダちゃん・・・・・・同じ名前っていうか・・・・・・本人っていうか・・・・・・」
「?・・・・・・本人・・・・・・?」
「えっと、私はエレノアで、四百五十年以上前に運命転生を発動して、戻って来たんです。だから名前も二つあって・・・・・・エレノアとエミーの二つあるんです。あの・・・・・・どちらでも構わないので・・・・・・お好きな方で呼んで下さい・・・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ブ、ブレンダちゃん・・・・・・?」
「・・・・・・・・・はっ!!すいません!!あまりの出来事に思考が停止していました!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「えーっと、つまり・・・・・・・・・この子は私と一緒に守護していた子よ。エレノアその人。私のお嫁さん。」
「!!・・・そ、その言い方は照れるな・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な、何ですと!!??」
バッ・・・・・・!!
ブレンダは物凄い勢いでお辞儀をする。
「そうとは知らず御無礼を!!同名であって別人だと思っていた自分が情けないです!!そんな無礼な事を言ってしまい、本当に申し訳ございません!!まさかエレノア様御本人であらせられたとは!!この度はお会い出来て誠に光栄であります!!」
「ええぇ!?あ、あの、ブレンダさん、普通に呼んでもらって・・・・・・様はいらないです・・・・・・」
「さ、様を付けずに!?そ、そんな恐れ多い事!!」
「いやお願いブレンダちゃん!様を付けないで!普通に対等に話して!」
「た、対等に!?」
「あの、普通にリラックスして話してもらった方が・・・・・・・・・様はちょっと・・・・・・」
「!!申し訳ございません!!御二方に嫌な思いをさせてしまうとは!!このブレンダ、一生の不覚です!!」
「いやいやいや!!そんな思いしてないですって!!全然普通に話して下さい!!」
「そうよブレンダちゃん!!普通で良いの!!というか、私達は対等に接して欲しいの!!それだけなのよ!!嫌な思いなんてしてないから、ね!?」
「!!!なんと、なんと慈悲深き方々・・・!!おふたか・・・・・・」
「御二方じゃなくて、普通に二人で!二人で良いの!様も無し!畏まるのも無し!ほら、リラックスして、ブレンダちゃん・・・・・・私達魔女は、皆対等よ・・・・・・立場とか、そういうのは無い・・・・・・好きな様に、リラックスして会話するのが、魔女の風習よ・・・・・・」
「!!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・あの・・・・・・・・・・・・で・・・・・・では・・・・・・ゾ・・・ゾーエさ・・・ん・・・・・・エ・・・エレノアさ・・・ん・・・お二人・・・共・・・こ、こんにち・・・は・・・・・・・・・」
「リラックスして大丈夫ですよ!!」
「は、はい!!ありがとうございます!!エレノアさ・・・ん!!」
「ほらブレンダちゃん・・・深呼吸して・・・・・・リラックス・・・リラックス・・・・・・私達は対等・・・・・・それが魔女の風習・・・・・・リラックスして・・・・・・・・・」
「スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・ハーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・」
「ふ、深くし過ぎても危ないわよ・・・・・・?」
「な、何かピュライネ祭の予選思い出す・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・はい!もう大丈夫です!お二人の言う通り、魔女は対等にあるべきです!そんな上下関係は存在しない事を、思い出しました!」
「「良かったぁ」」
「それでは立ち話もあれですので、お二人共、私の家へどうぞ!恐縮ですが・・・・・・・・・あ!も、申し訳ございません!!恐縮などという畏まった言葉を使ってしまい!!」
「戻っちゃった・・・・・・」
「完全に癖づいてるわね・・・・・・」
「あ!!こ、この話し方は畏まってますね!そうでした!えーっとえーっとえーっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ど、どうぞ私の家へ!」
取り敢えず、二人はブレンダのお家へお邪魔した。
三人は家の中にあるソファに座り、話をする。
「まあ取り敢えず、ブレンダちゃんがリラックスしてるなら、それが一番良いわ!」
「はい。今はリラックスしています。・・・・・・しかし、流石ゾーエさんです!私が失ってしまっていたものを、思い出させてくれました!」
「そ、そんな大層なものじゃないわよ・・・!」
「何でブレンダさんは、私とゾーエにそんな畏まってたんですか?」
「それは・・・・・・お二人がこの地を守護してくれていたからです。・・・・・・・・・本来この地を守護するべきは、我々、エデナとカトリナの家系。それなのに、代わりに守護して頂いたのは・・・・・・本当に感謝しています。それに・・・・・・厄災により亡くなった、フローラとエトーレ・・・・・・彼女達の娘であるリルを、大人になるまで育てて頂いた・・・・・・私達の家系が続いているのも、お二人のお陰なんです。」
「けど・・・・・・この地を護ったのは他ならぬ、フローラさんとエトーレさん、貴女のご先祖さまよ。」
「はい・・・・・・もし彼女達が目の前に現れたら、私は畏まってしまうでしょう・・・・・・」
「えっと、つまり、私達が目の前にいるから、畏まってしまったって事ですか?」
「そうですね・・・・・・そうなります。・・・・・・かつての方々を目の前にすると、どうしても緊張して・・・・・・それで、畏まってしまうんです・・・・・・。血縁の者ならば、様は付けないかもしれません。ですがお二人は、わざわざこの地へと赴き、私の先祖であるリルを育てて頂きました。そんな恩人が目の前に現れたら・・・・・・・・・緊張が・・・!!」
「なるほど・・・・・・ブレンダさんは緊張しやすい方なんですね!」
「!!・・・はい・・・・・・そうなんです・・・・・・・・・同じ神位の子孫であるマヤさんに会わせて頂いた時も、緊張してしまって・・・・・・」
「マヤさんにも様って呼んだんですか?」
「い、いえ・・・・・・マヤさんはマヤさんと・・・・・・・・・けどやはり、畏まってしまいました・・・・・・恐縮ですとか、恐れ多いとか・・・・・・マヤさんは、リラックスして、と仰ってくれたのですが・・・・・・中々・・・・・・」
「まあ緊張しやすいのは、貴女の個性の一つと捉えても、全然良いと思う。・・・・・・・・・けど何で私達だけ、様?」
「それは勿論、生ける伝説だからです!」
「「・・・・・・・・・え?」」
「この地を守護して頂き、リルを育て我が家系を護って頂き、更にその方が今も生きてらっしゃる!!これこそが、生ける伝説でしょう!!」
「あの・・・・・・エミーは分かるわ・・・・・・偉大なる魔女達の一人だもの・・・・・・まあ生ける伝説って言っても良いかもしれない。」
「え!?ゾーエ!?」
「でも私は何も・・・・・・出来てないし・・・・・・・・・ただリルを育てただけで・・・・・・私達もその役を望んだだけよ?」
「いえ、何も出来ていないなんて事はありません!それは絶対です!・・・・・・・・・・・・リルは、この家に多くのものを遺していきました。あの箒も・・・・・・」
エミーとゾーエはブレンダの見る方向に振り向く。そこには、箒が一本、飾られてあった。
「あ・・・・・・!」
「あれ・・・・・・!ゾーエがリルちゃんにプレゼントした箒だよ!」
「はい!その通りです!ゾーエさんの造られる箒、ヴァンツ・ズァロ・フィオン・・・・・・まだ当時はその名を轟かせてはいませんでしたが、リルはその箒を大切にしていました。それは、彼女の本にも書かれています。・・・・・・・・・お二人の事が・・・・・・・・・お二人への、感謝の言葉が・・・・・・・・・」
ブレンダは立ち上がり、引き出しから本を取り出す。そしてソファに戻り、それを二人に渡す。
「彼女の感謝。彼女の気持ちが、その本に書かれています。・・・・・・私は小さい頃からよく読んでいました。その本を・・・・・・・・・お二人への尊敬の念が、どんどんと高まっていったんです!それは、私にとって人生の導きとなりました!そんな方々が、目の前に現れるんです!どうしても緊張してしまい、畏まってしまいました!」
「な、なるほど・・・・・・それで・・・・・・・・・・・・」
「ブレンダちゃん・・・・・・読んでみても、良い?」
「はい!」
二人はリルの遺した本を、読み始めた。
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