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ワールドパンデミック編
一章 生存者達
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パンデミックから約2年後。7月4日。
まだ夏だと言うのに、世界は冷気に包まれ、厚着をしないと死んでしまうのではないか。と言うくらいの温度だった。
さらに追加攻撃で廃墟の壁の隙間から、冷たい風が入ってくる。
「さ、さみぃ……」
顔の前で手を合わせながら白い息を吐き、手を温める。マフラーやコートを羽織っているというのに、なんだこの寒さはチクショウ!
「明留、大丈夫?」
「ん?ああ、大丈夫だよ、亜瑠花」
「そかそか」
長く美しい金髪をなびかせ、黒の可愛らしいカチューシャをつけた赤眼の少女、亜瑠花。
人とのコミュニケーションを取るのがどうも苦手で、友達があまり作れていなかったのだが、明留も同じ感じだったので、意気投合したのだ。
比較的長めなダークブラッドの髪をしていて、目がまあまあな大きさの明留。
同じく友達皆無。
「あれ、他のみんなは?」
「えーと、黒奈ちゃんと喜伊くんは食べ物探しに行ったって。あと、瑠姫くんと影二くんと緑ちゃんは科学者達に動きがないか見てくるって言ってたよ?」
「そうか、すまんな居眠りしてて」
その言葉に亜瑠花は首を横に振る。
「いいんだよ、こんな世界なんだから。体力は残して置かないとね」
2年前の事件で家族、親戚、友人。何もかもを失った。あまつさえ世界までも。
だが、こんな世界でも生きていく意味を見つける事ができたから、明留達は生き残る。何としてでも。
「俺も科学者達に動きがないか、見てくるよ」
「うん、わかったよ。気をつけてね」
「ああ」
この世界の生き残りには、一般人と科学者が存在する。推測でしかないが、科学者はきっと、事件について何かを知っているはずだ。
聞き出してやる。全てを……。何をしてでもな。
廃墟の扉を両手に力を込めて開く。とりあえず、北の大地に向かってみるかな。
まだ夏だと言うのに、世界は冷気に包まれ、厚着をしないと死んでしまうのではないか。と言うくらいの温度だった。
さらに追加攻撃で廃墟の壁の隙間から、冷たい風が入ってくる。
「さ、さみぃ……」
顔の前で手を合わせながら白い息を吐き、手を温める。マフラーやコートを羽織っているというのに、なんだこの寒さはチクショウ!
「明留、大丈夫?」
「ん?ああ、大丈夫だよ、亜瑠花」
「そかそか」
長く美しい金髪をなびかせ、黒の可愛らしいカチューシャをつけた赤眼の少女、亜瑠花。
人とのコミュニケーションを取るのがどうも苦手で、友達があまり作れていなかったのだが、明留も同じ感じだったので、意気投合したのだ。
比較的長めなダークブラッドの髪をしていて、目がまあまあな大きさの明留。
同じく友達皆無。
「あれ、他のみんなは?」
「えーと、黒奈ちゃんと喜伊くんは食べ物探しに行ったって。あと、瑠姫くんと影二くんと緑ちゃんは科学者達に動きがないか見てくるって言ってたよ?」
「そうか、すまんな居眠りしてて」
その言葉に亜瑠花は首を横に振る。
「いいんだよ、こんな世界なんだから。体力は残して置かないとね」
2年前の事件で家族、親戚、友人。何もかもを失った。あまつさえ世界までも。
だが、こんな世界でも生きていく意味を見つける事ができたから、明留達は生き残る。何としてでも。
「俺も科学者達に動きがないか、見てくるよ」
「うん、わかったよ。気をつけてね」
「ああ」
この世界の生き残りには、一般人と科学者が存在する。推測でしかないが、科学者はきっと、事件について何かを知っているはずだ。
聞き出してやる。全てを……。何をしてでもな。
廃墟の扉を両手に力を込めて開く。とりあえず、北の大地に向かってみるかな。
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