勇者パーティーに追放されたけど、僕は女神様と魔王を倒しに行きます。

クラットス

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一章 ジッパンの長い一週間

12 女神様の真髄

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 僕は右腕振り上げながらルースに殴り掛かる、

「先程の人魚の男より遅いよハック君」

 ルースは軽い身のこなしで攻撃を避ける、

「ファイアランス!!」

 避けた先を狙いすますように女神様が放つ、

「そのような魔法、片手で消してあげますよ」

 ルースは右腕を上げ女神様のファイアランスを受け止めようとするが。

 ジリグサッ!!

 ルースの右手は炎に焼かれながらファイアランスが突き刺さる、

「ほ、炎を消せない!?」

 受け止めようとしたルースは驚き女神様の方を見た、

「何だこの魔法は!!」

「ファイアランスです!!」

「これが下級魔法のファイアランスなわけ無いだろ!!」

 ルースの言う通り刺さったファイアランスは今もなお燃え続けていた、

「な、なぜ消えない!?」

「私がずっと魔力を送り続けてるからよ!!」

 ……そうだったんですね女神様、 やっぱり普通の魔法では無かったんですね。

「くくく……そうか少し侮っていたましたよハック君達を」

「どういうことだ?」

 その瞬間、ルースは左腕から水魔法を発動させた、

「そのままみすみすやらせると思うか?」

 僕は身動きの取れないルースの懐に入る、

「はぁぁぁぁぁぁぁ」

 ダダダダダダダンッ!! 

 右と左を交互にルースの懐を乱打し吹き飛ばした。

 後退するルース 。

「まさかこのルースが後ろに下げられるとは」

「はぁはぁはぁ……」

 あんなに殴ったのに未だ生きている……、

「しかし、今度は俺の番だ!!」

 ジュッ!

「えっ嘘っ!?」

 ルースに刺さったファイアランスが一瞬で消火された、

「先に厄介な魔法使いの女から殺る!!」

 ダッ!!

 瞬きをする間に目の前にいたルースは後ろに居る女神様に殴り掛かっていた、

「女神様!!」

「死ね女ぁぁぁ」

 女神様はルースの勢いに気圧されず、落ち着いてルースの振りかぶってきた右腕を左手で掴む、

「何っ!?」

「私は魔法使いじゃない!!」

 そのまま女神様は右手をルースの襟を掴みむと同時に体を反転させる、

「め、女神様?」

「うおりゃゃゃゃゃ」

 女神様の背中にルースの体は乗せられると思った瞬間地面に叩きつけられた、

「な、何が起きた!?」

 ルースは目を回しながら仰向け状態で女神様を見つめていた、

「死になさいっ!!」

 女神様は人差し指を立てるとそこから小さな火が渦を巻きながら発射された、

「ぐっ!?」

 床を転がりながらルースは避けて立った、

「良い反応してる……」

 女神様は不貞腐れた少女のように頬を膨らませる。

「こ、この女、魔法も体術も扱えるのか……」

 ルースの頭から冷や汗を流す。

「女神様大丈夫ですか!!」

「ハック大丈夫///♡」

 女神様戦闘中ですよ、

「私のために心配してくれるから嬉しいの♡」

「女神様……」

 僕は分け目もふらず女神様の目を見る。

「惚けるな戦闘中だぞ!!」

 ルースの怒号が鳴り響いた、

「そ、そうでした女神様!!」

 その一瞬、女神様の視線を切りもう一度もどす、

「むぅ……」

 ちょっと怒ったような顔をする女神様をみると何処か守って上げたいような感情が沸き上がる……いや僕は女神様の事愛しているので普通に助けますけどね。

「私とハックの邪魔をしないで!!」

 女神様が修羅のような顔をルースに向けると同時に、

「ファイアブラスト!!」

 魔法を唱えた瞬間凄い突風が吹いたが何も起きなかった、

「どうした魔力切れか?」

 そう思ったルースは一歩こちらに近づこうとした、

「女神様僕の後ろに」

「大丈夫よハック///♡ もう終わるの///♡」

「えっ?」

 そう思った瞬間、

「何が終わっ」

 ボンッ!! べちゃべちゃ!!

 ルースの体が爆発した。

 その後に領主だった物の肉片がその辺に散らばった、

「終わったねハック///♡」

「そ、そうですね女神様」 
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