魔王討伐のために何度も勇者を召喚した世界ついにその付けを払うときが来ました 【戦女神の救世】

クラットス

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異世界観光編

2 行くぞ温泉地へ!

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 バルターに許可を貰った三人とハイネ達はホケナ行きの馬車乗り場に向かっていた。 

「最初はどうなるか分からなかったけどこうして温泉地に行ける事が出来て良かった」

 悟が温泉地に行けることを安心していると美希が

「それにしても、バルター先生とハイネさんの言い争いは見てて面白かったね」

 バルターとハイネの言い争いとは、ハイネがバルターに対して「行くんだ私は!」とその返しに「お前だと保護者に見られねぇだろ!」という言い争いをしていたその喧嘩の様は我儘な娘と強情な親の喧嘩、見てて微笑ましい場面であった。

「それは言わないで欲しいな」

「いいじゃないですか、ああいうの愛されているっていうかなんて言うか」

 微笑ましい話をしていると悟が、

「それはそうと俺達はどこにむかってるんだ?」

悟が自分達の居場所とどこに向かっているのかをハイネに尋ねた、

「私達は今、北門に向かってる」

ハイネがそう返したら悟が

「北門、この城下町が円状に広がっているのは知っているけど北なんてよく分かるんですね」

「それは、この城が北を向いて作られているからだよ」

「なるほど」

悟はこの世界に来て初めて方向を感じれるようになった、

「じゃあ、西門や東門それに南門もあるんですか?」

 そういうのは一彩だった。

 その疑問に対してハイネはこの城下町がどうなっているのかを説明した。

「この城下町には北門、西門、東門になっている、南の方には海と城があるのでそこには門は無いその代わりに漁場があって船が往来してる。」

「船ですか?」

 船と聞いた悟達は上空に浮かんでいる船を見上げた。

「その船では無い、海から魚を取ってくる普通の船だあと来るのは海を旅したい人達の観光用の船ですね。」

 答えたハイネに一行は納得した、そして新たな疑問を悟がじゃあ空を飛んでいる船はなんのためにと思った。

「空を飛んでいる船は何をしてるんですか?」

素直に聞いた悟に対して答えるハイネ、

「空に飛んでいるのは主に貿易用の船です、もちろん空を飛んで旅をしたいという人達為の船もあります」

 ハイネが話を終えるも悟達は北門の馬車乗り場の所についた。

 悟達はホケナ行きの馬車を探した。

「あっ、あれじゃない悟! 」

 発見した馬車の横に大きくホケナ行きという看板を掲げる人を見つけた。

 そして、一行はその馬車に乗ろうとした。

「おっ、お嬢ちゃんお兄ちゃん達と温泉地に行くのかい楽しみだね!」

と言われたのはハイネだった。

「ちっ、違います私が保護者です!」

 言い返したハイネだったが、御者に笑われていた。

 そういう一幕もあり馬車に乗り込んだ一行。
一彩が馬車の中を見回していた、それに気づいた悟が声を掛けた。

「どうしたんだ一彩」

「いや、剣を携えていたりいなかったりしているがそれなりの防具をしているから冒険者なのかと思ったんだがどう思う悟。」

「多分そうだろう、身なりからしてそれっぽいし」 

 悟はそれに答えを返した後、一彩はどことなく遠い目をしていた。 

「そういえば悟、こんな便利な世界なのに陸路は馬車なんだね」

 美希がそう話を振ってきた

「そうだな、陸路には車を作ればいいのにな」

 と話しているとハイネが

「そういう話は出たことがあったようですよ」
「あったんですか!」

 悟がビックリするように返した

「ただ、それをするためには魔物の往来に対して舗装した道は直ぐに傷んでしまうという理由で陸路移動用の自動四輪の話は消えましたらしい」

「魔物・・・」
 
 馬車での話をしていてかれこれ時間が経った馬車の旅、一行は沢山の疑問をハイネに聞いていたら、温泉の匂い、硫黄の匂いがしてきた、

「悟、硫黄の匂いだよ、もうすぐ着きそうだね!」

「硫黄の匂い?」

 そう返したのはハイネだった、

「この腐敗臭にはそういう名前があるんですか?」

「はい、硫黄っていう元素が温泉の水に溶かされてこういう匂いがするようです」

 そう話していたら、町が見え始めた、

「あれがホケナですね」

 ハイネが応えるているとあと少しで着くという所で一匹の猪のような影が森の中からでてきた。

 その、出てきた猪に馬が驚いてしまい馬車は止まってしまった。

 そして馬車から冒険者達が降り馬車を猪から守ろう出ていった。

「なんだ、こりゃデカすぎるぞ」 

 と、1人の冒険者が呟いた、その声を聞いた一行もその様子を見て馬車から降りた。

「これはデカイな、私も応戦しに行く」

 ハイネが冒険者達の中に入っていった。

 冒険者達は前衛後衛になって猪と対峙し戦闘が始まった。

 冒険者達は猪の側面に移動し剣で攻撃していた。

ハイネがその中から飛び出し猪の足を切った、
ハイネの攻撃は猪の足を傷をつけただけだった、ハイネは切ったはずなのに手応えがなかったので振り返り猪の足を見たらその傷が回復する瞬間を見た。

(この回復力、まさか魔王の因子か?)

 と思ったハイネはすぐに、悟の方に移動した

「君達の力が必要になりそうだ手を貸してくれ」

 と頼んだハイネだったが悟達は初めての魔物を見て震えていた、その姿を見たハイネは笑ってしまった、

「王国の魔王の因子を倒したというのに魔物に震えているのか、大丈夫だ私達がフォローする」

 自身の満ちたその言葉で悟達は落ち着きはじめた。

「でも、あの魔物を今の僕達だけではどうすることも出来ない」

「そこは、心配するな」

 とハイネが殊勝なことをいい冒険者達に向かって叫んだ。

「冒険者達よ聞け!この魔物は魔王の因子に侵されている」

「魔王の因子、そんな、けったいなものに侵されているのか?」

「そうだ、この魔物は異常なほどの回復能力を確認したそれは魔王の因子の特徴だ!」

 ハイネは冒険者達にそう伝えた。

「ここに、魔王の因子を倒せる転移者たちがいる、しかし倒すためには皆の力が必要だ」

ハイネは猪を討伐するために助力を申し込んだ

「わかった!」「了解した!」「わかりましたは!」

冒険者達が魔王の因子の魔物を倒すために一つになった。

 そして、冒険者達は魔物の行動を抑えるために陣形取った、そして悟は動きの止まった魔物に攻撃をして深い傷を与えた。

「俺たちじゃ全く傷を付けれなかったのに、あいつ動きはまだ悪いが魔物に深い傷を与えやがった、あれが転移者の力か」

 と冒険者の1人が呟きを聞いたハイネが

「魔王の因子に対抗するためには転移者の力が必要です、あの力無くしては我々は魔王の因子に侵されたものたちを倒すすべはありません」

 冒険者達はハイネの説明を聞き魔物の動きを止めるのに力を出した。

 ハイネが大きな隙を作るため魔物の頭をかち上げた、魔物は仰向けに倒れた瞬間ハイネが。

「今だ悟!やつの足を斬れ!」

 ハイネがそう叫ぶと悟が勢いをつけて飛んだ、

「うぉりゃぁぁぁ」

 叫びながら魔物の足を切り落とした。

 魔物は、呻き声を上げながら動くことができなくなった、悟はその姿を見て魔物にトドメをさした。

「よくやった、悟」

 ハイネは悟を褒めた。
 それを見ていた一彩は自分が何も出来なかった事に握りこぶしをつくったいた。

「俺にも剣があれば」

 一彩の静かに呟いた声が聞こえたのか冒険者達に褒めちぎられている悟を置いて近づいてきたハイネ。

「仕方あるまい、一彩は剣を出せないんだ、ホケナには私たち騎士団がよく通う鍛冶場があるそこで一彩にあう剣を探そう」

「は、はい!」

 一彩が子供のように目を輝かせながら答えた。
その時の美希は、戦闘中でも怪我をした人の回復をしていた。

 戦闘終了後怪我をした人を治癒しようとしたら冒険者達は。

「もう、大丈夫だよ、戦闘中はポーションを飲む暇が無いから回復師の力も借りるけど戦闘終了後は大怪我をしたもの以外はしなくていいよ、魔力が切れたら貴重な回復師が死んでしまうかもしれないからね」

 そう言われた美希は冒険者の言うことに頷き重傷者の手当てをしていた。

 魔王の因子化した猪を倒すイベントがあったものの馬車にもう一度乗り込んでついにホケナに到着した。
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