魔王討伐のために何度も勇者を召喚した世界ついにその付けを払うときが来ました 【戦女神の救世】

クラットス

文字の大きさ
63 / 103
始まりの勇者編

22 ワールドオーダー2

しおりを挟む
「何かでてきたぞ!?」

 黒い触手を無数に出した、ワールドオーダーは触手を鞭のようにしならせトウカの頭に目掛けて襲いかかってきた。

 触手は上から振ってくるようにトウカに目掛けてきた、それにに反応できずこのままいくと確実に頭を貫かれて死ぬと覚悟し目を瞑った。

キーン

 すると、金属の音がトウカの耳に入ってきた。
 ゆっくりと、トウカは目を開けると目の前にヤマトが居た。

「危なかったねトウカ君」

トウカの目の前に来てのはヤマトで触手をすんのとこで剣で止めていた、

「いつの間にヤマトさんはそこに?」

 ヤマトは先頭に居てトウカは一番後ろでワールドオーダーの様子を見ていた。

 四人はワールドオーダーの攻撃に反応はできず唯一ヤマトだけが反応をしトウカの守りに入っていた、

「とりあえず皆、ここは俺に任せてくれ」

 ヤマトはそう言うと、触手を弾き返しワールドオーダーの方に向かっていった。

────

「俺に任せてくれとは言ったものの、剣を一回合わせただけで感じたけど本気でやらないと死ぬかもしれないな……」

 ヤマトは意気揚々に行ったように見せかけていたが内心はワールドオーダーとの実力は同等レベルだと感じていた、

「やるだけやってみるか」

 呟いたヤマトはワールドオーダーに向かって斬りかかった。

 ワールドオーダーはそれに合わせるように二本の触手をヤマトの頭と右足に目掛けて飛ばした。

「この程度!」

 右足に向かってきた触手を剣で切り落とし、頭に目掛けて来たものを左手で掴みこちらに引っ張った。

 ワールドオーダーは引っ張られると触手を強い力で引き戻そうとした。

「くっ、力が強い……」

 ヤマトとワールドオーダーは拮抗した力で止まった。

「すごい速さだ全く見えない、これが過去の勇者……」

 ハイネはこの世界にあった始めての人物であり初の転移者の動きが捉えきれてなかった。

 そうしている内に綱引きが終わるとヤマトは飛び上がった。

 ワールドオーダーはそれをチャンスと思ったのか五本の触手を鋭くし頭、左足、右足、左腕そして心臓に目掛けて飛ばした。

「甘い!」

 その瞬間ヤマトは左手に剣を所持していた。

「魔力剣だせたのかヤマトさん」

 悟はヤマトの左腕から現れた二本目の剣を見てそう思った。

 ヤマトは二本の剣で四本切り落とすと魔力剣を手放し消失させ左手で心臓に向かっていた触手を掴み滑るようにワールドオーダーに向かっていった。

「取った!」

 ヤマトはワールドオーダーの命を刈り取れると確信した瞬間、ワールドオーダーは無数の触手で治部の前に壁を作った。

 その壁は強固でヤマトの持っている剣では貫く事はできなかった。

「その触手変幻自在にカタチを変える事ができるのか……」

 愚痴を溢すと今度はワールドオーダーがその壁から無数の棘を生やしヤマトに襲い掛かってきた。

「んっ!?」

 ヤマトは息を飲むように突き刺さったままの剣を放置しその場から蹴るように離れたが棘はどこまでも追いかけてきた。

 それを今度は魔力剣を出して向かってくる棘を切り落とす。

「こうなれば……」

 ヤマトはそう言うと足を広げ剣を突き上げ前に出した、

「こんな狭いところでそんな強力な攻撃をっ!?」

 トウカの言葉はヤマトには届かず剣から先に光が集まった、次の瞬間その光は光線となりワールドオーダーを飲み込んだ。

「はぁ、はぁ、やったか……」

 ヤマトは息を切らしながらワールドオーダーが居たところには黒い煙が立ち込めそこを注視した。

 光線が放たれた後は静寂が訪れた、とても嫌な静寂が。

「ごくり」

 五人は各々のタイミングに唾飲み込んで奴が居たところを注視しているとようやく煙が晴れてきた。
 
 そこにあったのは黒い繭のようなものがポツンとあった。

「あぁ」

 そんな声を出した五人は確信したまだ倒せてないと。

「くっ」

 ヤマトはそれを見た瞬間一瞬で近くまでより転がっていた自分の剣を右手に左手には魔力剣を携え上から突き刺すように刺した。

パキンっ!

 二つの剣はその瞬間、真っ二つに折れた。

「固い!?」

 その瞬間、繭は解かれワールドオーダーの姿が表した、相も変わらず頭は脳に体はマントに覆われたような風貌しかし剣を触手ではなく自分の腕のような物で掴んでいた。

「しまった!?」

 ヤマトはガシッと掴まれている剣は物凄い力で微動だにしなかった。

 その焦った姿を見ていたワールドオーダーはヤマトに向かって触手を突き刺そうとした。

「くっ!」

 ヤマトは一瞬で剣を手放し、間を空けたが触手はそれでも襲ってきた。

 それを、もう一度魔力剣を精製し叩き斬った。

 それを感じたワールドオーダーは、静かに方向を変えたそこにいたのは悟達だった。

「ヤバイ!? 皆避けろ!」

 その言葉は空しく、悟達に物凄い勢いで触手が向かっていった。

キーン!

 金属音が響いた、ヤマトは追い付けたその触手にあと少しのところで彼らに守ることができた。

「グハっ」

 すると、ヤマトが血を吐いた。

「どうしたヤマト?」

「ヤマトさん!?」

 各々がそう呼び掛けると一彩が気づいた、

「ヤマトさんの腰当たりに触手が……」

 そう、ヤマトの腰にワールドオーダーの触手が刺さっていた。

 ワールドオーダーは背後からヤマトを攻撃することに成功していた。

ぶちぃ

 背後に刺さった触手はヤマトの肉を破るように抜けるとワールドオーダーの方に返っていった。

「はぁ、はぁ」

 ヤマトの腰から足にかけてドバドバと血が流れていた。

「大丈夫ですか、ヤマトさん……」

 美希が心配そうに訪ねると、

「大丈夫だよ」

 と、優しく返し立ちワールドオーダーの方に構えた。

 その瞬間、ワールドオーダーは繭になった、

「どうしたんだ?」

 ハイネはワールドオーダーの姿を変えた攻撃をしてないのに変えたそう思った瞬間。

 繭は解かれるとそこから現れたのは今そばにいる黒く塗りつぶされたヤマトが現れた。 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...