魔王討伐のために何度も勇者を召喚した世界ついにその付けを払うときが来ました 【戦女神の救世】

クラットス

文字の大きさ
93 / 103
戦女神編

5 惨劇を駆ける女神達

しおりを挟む
「カルナおばさん、行くよ!!」

「援護はまかせなフォウ!!」

 二人は足を溜め、魔物達を魔法と剣で斬り伏して行く。

キョキョ!? 

 魔物達はそれに対応できず、なす術なく倒されていった、

「カルナおばさん……」

 フォウはカルナが強いと言うことを一緒に過ごしていくなかで今日始めて知った、

「どうしたんだいフォウ?」

 カルナは余裕な顔をしながらフォウにハニカムように言った、

「いえ、もっと行きますよ!!」

 街中に居る魔物達を二人で一掃した。



「ふぅ、こんなもんかね」

「カルナおばさんこんなに強かったんですね……」

「ん? あぁ、一応、私はカミヤ帝国で十番目ぐらいには強かったからね」

 フォウはその発言を聞いて驚いた、

「どうして、そんな人が私達を……」

「たまたま見つけっちゃたからね、あんた達を」

「そうですか……」

「そうだ、セイはどうしたんだい?」

 カルナにセイの事を聞かれると、フォウは暗くなった、

「まさか、セイは……」

「いや、息はあるの、でも目を覚まさなくて、街の外の木陰に隠して」

「何ですって!? 急いで向かいに行きましょうフォウ」

 カルナのその言葉で二人は急いでセイの元に向かった。



「なんだこの化け物は」

 街の外に一際大きい魔物が出現していた。

 それは、街の中の鎌を持った魔物より二倍ほど大きかった、

「おい!! こいつの胸の所に居るのカルナさんちに居たセイじゃないか!!」

 一人の男が指をさしながら、魔物の胸に居たのは間違いなくセイだった、

「どうして、セイ君があんな所に!?」

「わからんが、この化け物を街の中に居れることはできない、死ぬかもしれんがここに居るものだけで足止めをするぞ、こいつを倒せる人間が来るまで!!」

 街の外で護衛をしていた人達の死闘がここに始まった。



「カルナおばさんあそこに居るのチカさんじゃないかしら」

「あぁ、そうだね、魔物と戦ってるね」

 家屋の上を飛びながら二人はセイの元に向かっていると細谷知佳がそこにいた。

「チカさん!!」

 二人は知佳の近くに降り立った、

「フォウさんにカルナさんどうしてここに……」

「セイを迎えに行くために向かっていたら、貴女を見かけたからよ」

 フォウはそう応えた、

「チカさん私達も手伝うわ」

「わかりました、お願いしますフォウさん」

 細谷知佳は一度フォウが魔物を退治していたのを覚えていた。

「ふっ!!」

 フォウが剣を横に振ると同時に空気が圧縮された刃が飛ぶと魔物の両腕が斬られた、

「フォウさん貴女……」

 知佳は目の前で人間離れした光景を見ると、

「今ですチカさん」

「はっはい!?」

 知佳は魔物の胴体を両断した、

「私の出番は要らなかったようだね」

 カルナは後ろからそう言うと、

「このくらい軽いよねチカさん」

「うっうん」

 知佳はそう応えると二人がここに来た理由を思い出し、

「二人はセイという子を迎えに街の外に向かっていると聞きました」

「うん、そうだけど」

「私も連れてってください」

「えっ、うん、それはいいけど……」

「どうしたんだい、そんなにかしこまって外に居る連中もあんたの力は借りたいはずさすぐに向かおう」

 カルナはそう促し、三人で街の外に向かった。



 三人は街の外に向かうとそこでは何人かの死体が転がっていた、

「どうしたんだいこれは……」

 カルナはその惨劇を目にすると開いた口が塞がらなかった、

「セ、セイは無事なの……もしかして私……また……」

 フォウがたじろぐと直ぐに、

「いや、ここにセイの死体は無い、けど無事かは……」

 カルナはそう言うと同時に置くの方から戦闘音が聞こえた、

「森の中から音がしますよ、フォウさん、カルナさん……」

「そうだね、そっちに行ってみるかい」

「はい」

 三人は唾を飲み込んでその方向に向かった、

「こ、こいつは一体、何が」

 そこで戦っていたのはセイを取り込もうとしている魔物と数人の戦士だけが居た。

 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...