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※ここから二巻目分になります。
またお付き合いいただけると嬉しいです。
◇
教室の窓の向こう。入道雲がじりじり動いていた。
スズメが飛んでいる。
蝉の声が聞こえる。
休み時間のゆるんだ空気のなか、夏弥は手にしていたスマホを見ながら口を開く。
「裸足で砂とか蹴って、波打ち際をキャッキャうふふとか……まぁそんな甘々ハイクオリティな恋愛、俺だってしてみたいわ」
スマホのカレンダーは、今日が七月の初めであることを示していた。
今この瞬間夏弥が恋に憧れていたのは、最近やたらと洋平の恋バナが具体的になってきていたからだった。
「まあ、まあ、まあ! 俺の話の続き聞いてくれよ。それでさー、肘のとこに腕回されて逃げられないっていうか……。おいやめてくれ、アレが当たってるんだけど? みたいなな~。あははは!」
机を挟んで向こう側に座る爽やかなイケメン君は、やっぱり今日もモテモテアオハルストーリーを夏弥に聞かせていた。
本日は題して「肘と乳のロマン」
そんなところだけれど、夏弥からすれば普通に拷問である。
「いや。もうマジで自慢はいいってば……。俺グロッキーですよ……」
「え、こっからが良いところなんだけどー?」
悔しいかなこっちまでむず痒くなってしまいそうな体験談。
それを語っていたのは、夏弥の唯一の友人、稀代のイケメン君。鈴川洋平だった。
茶色に染め上げたナチュラルパーマ。
綺麗なお肌と適度な細マッチョは、見るからに女子受けが良さそうで。ビジュアル系バンドにノーメイクで潜り込んでも成立しちゃいそうな、そんなズルい顔立ちをしている。
今日もひときわ異彩を放つその容姿に、クラスの女子達の目は軒並みハートマークだった。
「今日も洋平くん、かっこよすぎなんだけど~」
「マジで何したって許されちゃうよねあんなの……あたし昨日、また夢に出てきちゃった」
「ただイケ(※ただしイケメンに限る)って、実際事実なんだよね~はぁー、好き♡!」
そんな女子達の黄色い声がだだ漏れるのも、日常中の日常。
なんなら洋平は一部男子のイケないハートまで射止めてしまっている。
そんなクラスメイトの様子をチラッと見てから、夏弥はふたたび懇願する。
「洋平君。きみのモテモテエピソードは永久に封印してくださいお願いしますから」
「ああ、悲しいなぁ夏弥君。俺はもっとお前に応援してもらえると思ったのに……」
「え。応援する必要あるん? てか洋平。お前やっぱり俺のこと聖人君子の仏かなんかだと思ってない? 俺はお釈迦様ですか?」
「ふふ、実はそうかもな! 藤堂阿弥陀如来様~! ははぁ~っ!」
洋平は深々と息をはいて、パンパンと手をたたいてみせる。
「あ、ダメだ今すぐブッ飛ばしていい? それかせめてお賽銭だ。今は投げ銭の時代だし、クラウドファンディングでも可」
「あはは! てか今のは夏弥が欲しがったんだろ? わーってるって、もう~」
「欲しがってるとかないからな? お笑い芸人かよ俺。はぁ……」
夏弥のほうこそ深々とため息をついてみせる。
ふざけてられない本物のため息だ。
悲しいんだか悔しいんだか、夏弥自身わからない。
そんな夏弥の様子を小慣れたイケメンスマイルで受け止めつつ、洋平はさらりと妹達について話し始めた。
「ふふっ。ところで夏弥、美咲と暮らし始めてもう一か月以上たつけど、どんな感じなん? だいぶ慣れたんじゃね?」
「んー……まぁ、そこそこ?」
洋平が名前をあげた美咲という女の子は、洋平の一つ年下の妹。鈴川美咲のことだ。
洋平と同じくらい、いやそれ以上にずば抜けた美しさを誇る美少女で、もうすでに同学年の男子からは告白だのラブレターだの送られまくっているらしい。
三條高校一年。まだ入学して三か月なのにモテまくってる点は、やはり鈴川家の血筋といえるのかもしれない。
ただ、そんな彼女は今、夏弥とアパートで同居している。
夏弥と付き合っているわけじゃない。
これはすべて、洋平のおちゃめな提案「同居人交換してみない?」の一言がきっかけだった。
五月中頃から同居をスタートし、かれこれ一か月以上の同居。もうそろそろ二か月がたとうとしていた。
ただのおフザケルームシェアでしかないのだから、夏弥は数週間くらいで終わるものかと思っていた。けれど、洋平は何も言ってこないし、夏弥からも特に何か意見があるわけでもない。
結果、ずるずるとそのまま流されるように日々を送ってきてしまっていたのだ。
「俺のほうはともかく、洋平のほうはかなり慣れてそうだよな。普通に家族と住んでる感じと変わらなそう」
「まぁな~、相手が秋乃だし」
洋平のほうも、相変わらず夏弥の妹、藤堂秋乃と一緒に暮らしていた。
藤堂秋乃も、美咲と同じく三條高校の一年生だ。
ゲームとアニメをこよなく愛する曲者中の曲者で、見た目も特別美少女というわけじゃない。
非モテで冴えない夏弥の妹らしい、確かな陰のオーラに包まれし妹だった。
藤堂兄妹と鈴川兄妹の四人は、小学生の頃こそ仲良しだった。けれど、夏弥と洋平の小学校卒業を機に、少しずつ距離が開いていったのである。
「それより夏弥、もうすぐ夏休みだろー? 彼女の一人でも作ればいいのに。作ったらさ、俺とダブルデートしようぜ? 俺もすぐに彼女作るし」
「いやそれハードル高すぎるだろ……。お前は常にモテ期で余裕かもしれないけどな。俺にとっちゃクライマックスレベルっつーか……」
「俺の夢なんだよなぁ~、お前とダブルデート!」
「え。洋平、お前……いや別にいいんだけどさ。…………うん。まぁでも、俺は変わらず友人ポジションで居たいんだが」
「え、なんか勘違いしてないか⁉ 普通にお前はお前で彼女連れてこいよってことなぁー? 昼間はわちゃわちゃ楽しんで、夜は夜で各々楽しめるだろ♡」
洋平は根っからの明るい性格で、脳内に曇り知らずなお日様を飼っているに違いないと夏弥は常々思っていた。
「リア充思考がまぶしい……。俺だって、彼女作れるんだったらとっくに作ってるんだけど?」
「はぁ~。それは、ちゃんと正しい方向で取り組めていないからだな~」
「……?」
わざとらしくため息を吐く洋平の仕草に、夏弥は不思議そうな表情を浮かべた。
「正しい方向って?」
「そんなん、彼女作るための正しい努力ってことだろー?」
「いや、そう言われてもなぁ……」
それから、洋平は夏弥にその「正しい方向」とやらの取り組み方を教えていった。
授業のあいまの休み時間に聞いたそれを、夏弥は家に帰り次第試してみるという事になったのだった。
洋平曰く、「その取り組み」次第できっかけをつかめるはず。とのことだった。
(俺と洋平とじゃ、まずスペックが違うんだけどなぁ……)
またお付き合いいただけると嬉しいです。
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教室の窓の向こう。入道雲がじりじり動いていた。
スズメが飛んでいる。
蝉の声が聞こえる。
休み時間のゆるんだ空気のなか、夏弥は手にしていたスマホを見ながら口を開く。
「裸足で砂とか蹴って、波打ち際をキャッキャうふふとか……まぁそんな甘々ハイクオリティな恋愛、俺だってしてみたいわ」
スマホのカレンダーは、今日が七月の初めであることを示していた。
今この瞬間夏弥が恋に憧れていたのは、最近やたらと洋平の恋バナが具体的になってきていたからだった。
「まあ、まあ、まあ! 俺の話の続き聞いてくれよ。それでさー、肘のとこに腕回されて逃げられないっていうか……。おいやめてくれ、アレが当たってるんだけど? みたいなな~。あははは!」
机を挟んで向こう側に座る爽やかなイケメン君は、やっぱり今日もモテモテアオハルストーリーを夏弥に聞かせていた。
本日は題して「肘と乳のロマン」
そんなところだけれど、夏弥からすれば普通に拷問である。
「いや。もうマジで自慢はいいってば……。俺グロッキーですよ……」
「え、こっからが良いところなんだけどー?」
悔しいかなこっちまでむず痒くなってしまいそうな体験談。
それを語っていたのは、夏弥の唯一の友人、稀代のイケメン君。鈴川洋平だった。
茶色に染め上げたナチュラルパーマ。
綺麗なお肌と適度な細マッチョは、見るからに女子受けが良さそうで。ビジュアル系バンドにノーメイクで潜り込んでも成立しちゃいそうな、そんなズルい顔立ちをしている。
今日もひときわ異彩を放つその容姿に、クラスの女子達の目は軒並みハートマークだった。
「今日も洋平くん、かっこよすぎなんだけど~」
「マジで何したって許されちゃうよねあんなの……あたし昨日、また夢に出てきちゃった」
「ただイケ(※ただしイケメンに限る)って、実際事実なんだよね~はぁー、好き♡!」
そんな女子達の黄色い声がだだ漏れるのも、日常中の日常。
なんなら洋平は一部男子のイケないハートまで射止めてしまっている。
そんなクラスメイトの様子をチラッと見てから、夏弥はふたたび懇願する。
「洋平君。きみのモテモテエピソードは永久に封印してくださいお願いしますから」
「ああ、悲しいなぁ夏弥君。俺はもっとお前に応援してもらえると思ったのに……」
「え。応援する必要あるん? てか洋平。お前やっぱり俺のこと聖人君子の仏かなんかだと思ってない? 俺はお釈迦様ですか?」
「ふふ、実はそうかもな! 藤堂阿弥陀如来様~! ははぁ~っ!」
洋平は深々と息をはいて、パンパンと手をたたいてみせる。
「あ、ダメだ今すぐブッ飛ばしていい? それかせめてお賽銭だ。今は投げ銭の時代だし、クラウドファンディングでも可」
「あはは! てか今のは夏弥が欲しがったんだろ? わーってるって、もう~」
「欲しがってるとかないからな? お笑い芸人かよ俺。はぁ……」
夏弥のほうこそ深々とため息をついてみせる。
ふざけてられない本物のため息だ。
悲しいんだか悔しいんだか、夏弥自身わからない。
そんな夏弥の様子を小慣れたイケメンスマイルで受け止めつつ、洋平はさらりと妹達について話し始めた。
「ふふっ。ところで夏弥、美咲と暮らし始めてもう一か月以上たつけど、どんな感じなん? だいぶ慣れたんじゃね?」
「んー……まぁ、そこそこ?」
洋平が名前をあげた美咲という女の子は、洋平の一つ年下の妹。鈴川美咲のことだ。
洋平と同じくらい、いやそれ以上にずば抜けた美しさを誇る美少女で、もうすでに同学年の男子からは告白だのラブレターだの送られまくっているらしい。
三條高校一年。まだ入学して三か月なのにモテまくってる点は、やはり鈴川家の血筋といえるのかもしれない。
ただ、そんな彼女は今、夏弥とアパートで同居している。
夏弥と付き合っているわけじゃない。
これはすべて、洋平のおちゃめな提案「同居人交換してみない?」の一言がきっかけだった。
五月中頃から同居をスタートし、かれこれ一か月以上の同居。もうそろそろ二か月がたとうとしていた。
ただのおフザケルームシェアでしかないのだから、夏弥は数週間くらいで終わるものかと思っていた。けれど、洋平は何も言ってこないし、夏弥からも特に何か意見があるわけでもない。
結果、ずるずるとそのまま流されるように日々を送ってきてしまっていたのだ。
「俺のほうはともかく、洋平のほうはかなり慣れてそうだよな。普通に家族と住んでる感じと変わらなそう」
「まぁな~、相手が秋乃だし」
洋平のほうも、相変わらず夏弥の妹、藤堂秋乃と一緒に暮らしていた。
藤堂秋乃も、美咲と同じく三條高校の一年生だ。
ゲームとアニメをこよなく愛する曲者中の曲者で、見た目も特別美少女というわけじゃない。
非モテで冴えない夏弥の妹らしい、確かな陰のオーラに包まれし妹だった。
藤堂兄妹と鈴川兄妹の四人は、小学生の頃こそ仲良しだった。けれど、夏弥と洋平の小学校卒業を機に、少しずつ距離が開いていったのである。
「それより夏弥、もうすぐ夏休みだろー? 彼女の一人でも作ればいいのに。作ったらさ、俺とダブルデートしようぜ? 俺もすぐに彼女作るし」
「いやそれハードル高すぎるだろ……。お前は常にモテ期で余裕かもしれないけどな。俺にとっちゃクライマックスレベルっつーか……」
「俺の夢なんだよなぁ~、お前とダブルデート!」
「え。洋平、お前……いや別にいいんだけどさ。…………うん。まぁでも、俺は変わらず友人ポジションで居たいんだが」
「え、なんか勘違いしてないか⁉ 普通にお前はお前で彼女連れてこいよってことなぁー? 昼間はわちゃわちゃ楽しんで、夜は夜で各々楽しめるだろ♡」
洋平は根っからの明るい性格で、脳内に曇り知らずなお日様を飼っているに違いないと夏弥は常々思っていた。
「リア充思考がまぶしい……。俺だって、彼女作れるんだったらとっくに作ってるんだけど?」
「はぁ~。それは、ちゃんと正しい方向で取り組めていないからだな~」
「……?」
わざとらしくため息を吐く洋平の仕草に、夏弥は不思議そうな表情を浮かべた。
「正しい方向って?」
「そんなん、彼女作るための正しい努力ってことだろー?」
「いや、そう言われてもなぁ……」
それから、洋平は夏弥にその「正しい方向」とやらの取り組み方を教えていった。
授業のあいまの休み時間に聞いたそれを、夏弥は家に帰り次第試してみるという事になったのだった。
洋平曰く、「その取り組み」次第できっかけをつかめるはず。とのことだった。
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