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序章 幕間

幕間 ぶっ飛ばし隊結成秘話

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 これはパーティー結成当初のお話。時系列で言うと、1年前の出来事。

 ちなみに後半は星夜の回想に入る


     ◇◇◇◇◇



 今日、俺達はパーティーを結成することになる。なんでこんな事をするかと言えば話が長くはなるが、俺達が住んでいる天界が魔物の脅威に晒されたからだ。

 俺は普通に道場やらで剣に触れていて闘うことになったけど、雑魚敵だったこともあり、なんとか追い払うことには成功した。しかし魔物は下から下から、湧き出ているのをみている。

 今の天界は下界で言うギルドとかの組織が機能していない。(主に平和ボケで)危機感を覚えた俺は幼馴染の諸星に話を持ちかけたのである。

「久しぶりだな。探すのに手間がかかったよ、諸星」
「うるさいトンチンカン。久方ぶりに姿を現したと思ったら、お前も癒えない傷を抉りに来たのか?」

 諸星は相当やさぐれている。ていうか、元はと言えば、お前が浮気をしたからこうなったんだと思うんだけど? 自業自得だわ。

 そんな事はお構いなしに淡々と話を進める俺。諸星に『俺と一緒に討伐パーティーを作らないか』と言ってみる。諸星の反応は最初こそ良くなかったものの、『大活躍すればモテるかもよ?』と煽おだてたらホイホイと食いついてきた。

「はいはい! 俺はリーダー......いやそれはダサいな......諸星☆隊長になるわ! お前は副隊長でも名乗っとけ」
「はぁ......それは別にいいんだけど、自分が何やるか知っているの?」

 せっかく誘ったのはいいけど、内容はまだ話して無かったので、大まかに説明する。

「へーー。機能停止しているこの天界のギルドでも、魔物討伐の依頼がどんどん来てるんだーー。重くないか、ギルドの権威?」
「そりゃあ腐っても数百年前は繁栄していた場所だからね。今はもう汚職やら、八百長やら、賭博やら、最近の冒険者不足やらでみる影が無い」
「なんでお前。こんなに詳しいの?」

 そんな事がありながらも、俺達は細々と活動を始めだしたのであります。しかし、いきなり行き詰まりを感じることになる致命的な問題があった事を俺達はまだ知るよしもしない......


[数週間後]


「2人じゃどうしても限界があると思うんだが、隊長はどう思う?」
「よし、スカウトしよう」

 俺が何か言う前に諸星が言うとは......多分だけどお前も少なからず感じてたんだな。

「2人だけじゃあ、強い魔物には逃げる事しか出来ないからなぁ......この前だって、巨大ゴリラに遭遇した時、諸星隊長は肝心な時に腰が抜けて、戦闘不能に陥ったお前を担いで逃げた記憶があるもんな。結局、終始あのゴリラに追いかけ回され、最後は親切な人に助けられたという」
「......おう」

 諸星は急に無口になり、誰が見ても明らかに機嫌を悪くしている。だがこれは事実だから何も言い返せない模様のようだ。まあこれは俺達側の準備不足も関わっているんだが......

 その明らかに強かったゴリラとの戦いはあの1ヶ月前の星々がいっぱい光り輝いていた夜のことだったよなぁ......

◇◇◇◇◇◇◇◇◇
次回 星夜の回想メインです☆
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