僕の義理兄弟

花菖蒲菖蒲

「麗鷲くんコンサートって」
「あー…俺の名前知らないか、瑠依ってピアニストやっているんだけど」
「あーっ」

思い出した、思い出したよ瑠依ってあの瑠依か……チマチマしていた記憶と今の本人の違和感が半端なく違っていて、分かんなかったや。

「お前の音、音姫に似てる……嫌、音姫だよな」
「あー…花菖蒲菖蒲なんだけどね」

花菖蒲菖蒲って女の子みたいな名前だからかなぁ、母が花菖蒲好きで、菖蒲科が好きだから付けたんだよね。

「あー音姫ーっ予想道り可愛いく可憐な天使の様だーっ音姫ーっ会いたかったーっっ最高だよ音姫の音を生で聞けてーっ、音姫ーっ」

ぎゅっぎゅっと抱き付かれる、あーデジャブ。
前もこんな感じのキャラ居た様な気がする。

「ーっ音姫ーっ大好きだよ、音姫がいたから僕は諦めなかったんだぁあー音姫幸せだーっ」
「うわっちょっと、大丈夫ーっ、鼻血ーっ」



今僕は非常に困っている、何故かというと鼻血騒動の後すっかりと懐かれて、僕の腰から離れないから。

「ねっ、いい加減にし」
「あーっ、音…………姫ーっ最高だよ」
「なぁ、いい加減にどうにかなんねーの、コレ」

今日はテストの結果が貼り出される日、学業の総合と技術の総合とマナーの総合三つのカテゴリーに別れているみたいで、後日通知書と共に手元に総合を書かれている紙を渡されるらしいが、この貼り出される結果により補習かそうじゃないかが決まるためみんな見に来るんだよね、なのに邪魔くさいんだよね。

「もーっ、莉音に抱きつかないでよ」
「何、悪い、君はおっ…姫の事をしらないから」
「もーっ、半年だけど君よりは知ってるよーっ」

丞が大きな声で叫ぶ、痛い視線が余計に痛くなったんだけど。
僕たちは邪魔になる為、補習の授業の所だけ見ることにする、どのみち直ぐに分かるしね。