僕の義理兄弟

夜ト

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林田さん

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「で林田さんどういう事ですか」
「………いや、ごめん担当していた子が逃げちゃって…で空いている子が唯稀しか思い出せなくてな…今から迎えにいくから頼む」

僕は冬休み前のテストに向けて夏休みの様にギリギリじゃない予定を作る為に個室でテスト対策を作っていた。

「………はい」

僕は小説の仕事は終わったばかりで、今は新しい構想を立てている段階だ。
次はクリスマスの話を書き下ろしで書かなければいけないからその資料も探さないとならない。
この学園の図書館は膨大だし、凄く珍しい物からくだらないものまでいっぱいあるんだよね。

「ふー」

僕は鞄に荷物を詰めて、探っていた資料を手提げの中に入れる。
個室では勉強も出来るし小説の資料も誰にも知られずに借りられて重宝するのだ。
ロッカーまで降りて顔をしかめる。





「林田さん変装グッズないですよ」

僕は急いで門の外に出て、林田さんが佇んでいる車の前に急ぐ。

「………あーっーっイベントだが、編集でどうにかなる、お客さんはいない旅番組」
「旅番組って………僕で大丈夫なんですか」
「人気声優が後輩や若手それにこれから売れるであろう声優に旅しながらチャレンジさせるんだ、最後に歌のライブがある…そのライブはイベントだ」

パサリッと台本を渡される、取り合えず共演者の名前を確認する。
そして、歌を何がなんでも覚えなければならない。

「歌は人気声優と一緒に一夜限りの夢の共演だ」
「………うわっ、緊張するっていう問題じゃないんですが」
「すまない」






「おはようございますーっ」
「おはようご………あ………えっと誰」
「すみません、唯稀です今日は宜しくお願い致します」

パーッと頭を下げる、道端だからかなり目立つが気にしてはいられない。

「ええっい、い唯稀くんーっ」
「はい宜しくお願いします、緑川さんに三木さんそして森久保さんに置鮎さんに子安さん」
「宜しくーっ、うわっ唯稀くんめっちゃ可愛い」

ぎゅっぎゅと森久保大輔さんに抱き締められて、緑川彰さんには驚かれ、置鮎保典さんは食べ物を落として慌てているし。
子安千尋さんは台本と睨めっこ中だ。

「………本当に唯稀くんか」
「はい、お久しぶりです今日は宜しくお願いします」
「確か発掘した養成所の子じゃないの」
「トラブルが有ったらしく僕が呼ばれたんです、迷惑をかけてしまうかもしれないのですが精一杯頑張るので」


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