運命の番はイケメン美形様です

夜ト

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ルイス視点

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かなり、妥協案だが約束は了承する。
人間が吸血鬼になる事を躊躇う事は当たり前だからだ。
永久の命が欲しいと、権力者達は言うが、いざ手に入れた瞬間に価値観が変わる事が多々ある。
何故なら、我々吸血鬼は与える血の量や質で吸血鬼のランクが決まるからだ。
基本的に吸血鬼は楽しい事が好きな連中は本当に楽しい事が好きなのだ。
楽しいなら後先考えない、ある吸血鬼が権力者で永久の命が欲しいと言った人物に吸血鬼としては中ランク、準属と眷属の間に血液を与え、能力は低ランクで命令は絶対だが、逆らう事を想定に造ったペットがいた。
それなりの需要があって、今でも暇潰しの道具として大切な存在だ。

そんな風に人間は絶対的な地位と名誉が何より好きな人種だが、永久は果てしない永久だ、死にたくとも、死ねない永遠の命を突然与えられたら、基本的に堪えられなく成り永遠から逃れようとする。
無い物ねだりの我儘な人種。

「本当にいいのか」
「貴方が約束を守るなら」

奏太の為に人間の生を捨てて吸血鬼になるとは思わなかった。
永久の命を維持するには、人間の血を飲まなければならない、人間の血を飲む行為が普通の人間は堪えられない、数多の権力者は血を飲む行為事態は自分の命の方を取り簡単に済ませるが、中には拒絶する者もいる。

「人間ではなくなる、そのままの年で生きる事になる、それに家族に会えなくなる」

決定的な事を言う、奏太は家族愛に疎かったが奏太が言うには菖蒲は家族に愛されて育てられたと。

「奏太が家族に成ってくれますから」
「そうか」

奏太ばかりが優先されているがこの際仕方ないだろう。
いつかは俺に振り向かせればいいだけだしな。
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