運命の番はイケメン美形様です

ライムと研究所

「スズハ様、奏太様の診療を今すぐ行って下さい」
「んっ、あーライム様」

机にしがみ付き、ガギガギとペンを走らせる者と色んな薬品を調合する者に無心になにやら切り刻んで要り者達の一人に声を掛ける。

「スズハ様は何処にいる」
「あー」
「奏太様の診療の時間に来ないのだが」
「あー、ちょっと待って下さい」

がしがしと自身の頭を掻きながら、近くにした者の頭をポカリﾂと丸めた紙の束で叩く。

「いってーっ何すんだよ」
「緑の愛し子様の診察に来ていないらしいぞ」
「ゔげつ、あの馬鹿主が、すみません今・・・私でも大丈夫ですかね」

頭を押さえながら訪ねる人物にライムはため息を付く、この研究所にいると言うことは優秀だろうが、クリスの旦那に聞かないと許可できない。

「あー所属と軽い自己紹介を頼む」
「はい、勿論ですとも私、宮廷医師福長であり研究所副責任者ケイリーと申します、一応あの馬鹿主の一番最初の眷属でもあります」

宮廷医師免許はかなりの難度があり、身分証明書も確かだろう。

「あーすみませんリルクの旦那からクリスの旦那に連絡が行き許可されました」
「お互い大変ですね」
「あーはい」