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夢はそれなりにでっかく!
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「俺さ、この世界の本をたくさん集めて、世界を回りながらいろんな人たちに物語を届けたい。色んな場所で本を――物語を読み聞かせてやりたい。この世界の住人に、まだ見たことない世界を届けてやりたいんだ」
遠い空を仰ぎ、自分の夢に思いを馳せる。
どうせ帰れないんだ。だったら、この世界で自分にできること――いや、やりたいことをやってやるさ。
その方が、きっと楽しいに違いないからな。
「まあ、本当ならここで『俺は世界で最初の図書館を作る!』とか言えたらかっこいいんだけどな。さすがに俺の器量じゃあ、そこまでは厳しそうだからさ。ハハッ! それに、お前と世界を巡ることを考えたら、これがきっとベストなんじゃないかって思うんだ」
何たって、俺たちが乗っている万桜号は移動図書館なんだからな。
そして俺は図書館員だ。
この組み合わせ、物語を届けるのは最早宿命みたいなもんだろう。
日本の図書館員の底力、見せてやりますわ!
「――って感じなんだけどさ。セシリア、これってどう思うよ」
自分の夢を語り、若干照れ混じりに助手席の方を見る。
ようやく見つけた俺のやりたいこと。
それを相棒がどう受け取ってくれたのか、確かめようとしてみたら……。
「……ZZZ」
「寝るな!」
ヤロウ!
大人しく話を聞いてくれているのかと思ったら、寝てやがった。
つうか、なんですか!
俺の話、そんなつまらなかったの?
俺が見つけたささやかな夢、寝ちまうくらいつまらなかったの!?
「んあ? ――ああ、すまん。昨晩騒ぎ過ぎたせいか、どうにも眠くてのう」
アハハ、と能天気に笑うセシリア。
ちくしょう、このお子ちゃま邪神め……。
だから、昨日も「そろそろ寝ろよ」って言ってやったのに。
俺の言うことも聞かず、宴が終わるまでこき使いやがって。
しかもその結果、俺の一大決心の場面で寝落ちするってなんなの?
お前、俺になんか恨みでもあるわけ?
「安心せい。寝ぼけまなこでもちゃんとお主の話は聞こえておったから」
血の涙を流しそうな勢いで睨んでいたら、そんなことをのたまったセシリアちゃん。
つうか、寝ぼけまなこで聞くんじゃねえ!
俺の一大決心だぞ!
「つまりあれじゃろう? お主は大道芸世界一を目指したいと――」
「言っとらんわ!」
何が寝ぼけまなこで聞いてた、だ!
完全に夢の中で話捏造してるじゃねえか。
「冗談じゃ、冗談じゃ。要は吟遊詩人みたいなことをしたということじゃろう」
「ちゃんと聞いていたなら妙なボケをかますんじゃねえ。いい加減泣くぞ、ゴルァ!」
「…………。……ヨシマサよ、涙もイケメンの特権と覚えておいた方が良いぞ。お主のような平凡フェイスがやっても……多分ウザがられるだけじゃ」
追い打ちかけにきやがった!
しかも、気遣わしげに言うんじゃねえ!
余計傷つくだろうが!
「まあ、お主がやりたいというのなら良いのではないか。何気にわらわの目的にも適っておるようじゃしな」
そういやこいつは、勇者たちの人気を奪いたいんだったな。……いやがらせのために。
まあ確かに、俺の夢もそれに一役買うかもしれないと言えるかもしれないが……。
なんかやだな。いやがらせの片棒担ぐための読み聞かせって。
「して、ヨシマサよ。この世界の本を集めると言うが、金はどうするのじゃ。相応の金を用意できねば、お前の夢も絵に描いた餅じゃぞ」
「まあ、そこら辺はお前のボケじゃないが大道芸の腕を磨いていくとかだろうな。もしくは何でも屋でもっとガツンと稼ぐって感じか。どちらにしろ、バンバン仕事して、稼いだ金で本を買い、稼いだ人気で勇者のお株を奪うと……」
「ぬふふ。それは良いのう。まさに一石二鳥じゃ」
ものすごくあくどい笑顔しているよ、この邪神。
相変わらず器がちっちぇな。
「ああ、あと本を集める上でお前にも協力してもらうからな」
「ん? なんじゃ、ロリコン貴族とのお散歩ならせんぞ」
まだ覚えていたか。
「違う違う。お前の異次元収納空間を使わせろって言ってんだ。万桜号はすでに本でいっぱいだからな。俺たちの生活空間も考えたら、本を置いておく場所が別に必要になってくるんだ。まあ、一種の閉架書庫ってやつだな」
「んあ? まあ、それくらいならお安い御用じゃよ」
あっさり了承するセシリア。
持つべきものは、便利な能力を持ったロリ邪神だな。
ともあれ、これで今後の方針は見えたわけだ。
「OK、ナイスな答えだ。――よーし! んじゃ、張り切ってヴァーナ公国を目指すとするか!」
「うむ、善きに計らえ!」
読み聞かせといやがらせ。
お互いの目標を確認し合い、俺たちは意気揚々とどこまでも続く道を進むのだった。
遠い空を仰ぎ、自分の夢に思いを馳せる。
どうせ帰れないんだ。だったら、この世界で自分にできること――いや、やりたいことをやってやるさ。
その方が、きっと楽しいに違いないからな。
「まあ、本当ならここで『俺は世界で最初の図書館を作る!』とか言えたらかっこいいんだけどな。さすがに俺の器量じゃあ、そこまでは厳しそうだからさ。ハハッ! それに、お前と世界を巡ることを考えたら、これがきっとベストなんじゃないかって思うんだ」
何たって、俺たちが乗っている万桜号は移動図書館なんだからな。
そして俺は図書館員だ。
この組み合わせ、物語を届けるのは最早宿命みたいなもんだろう。
日本の図書館員の底力、見せてやりますわ!
「――って感じなんだけどさ。セシリア、これってどう思うよ」
自分の夢を語り、若干照れ混じりに助手席の方を見る。
ようやく見つけた俺のやりたいこと。
それを相棒がどう受け取ってくれたのか、確かめようとしてみたら……。
「……ZZZ」
「寝るな!」
ヤロウ!
大人しく話を聞いてくれているのかと思ったら、寝てやがった。
つうか、なんですか!
俺の話、そんなつまらなかったの?
俺が見つけたささやかな夢、寝ちまうくらいつまらなかったの!?
「んあ? ――ああ、すまん。昨晩騒ぎ過ぎたせいか、どうにも眠くてのう」
アハハ、と能天気に笑うセシリア。
ちくしょう、このお子ちゃま邪神め……。
だから、昨日も「そろそろ寝ろよ」って言ってやったのに。
俺の言うことも聞かず、宴が終わるまでこき使いやがって。
しかもその結果、俺の一大決心の場面で寝落ちするってなんなの?
お前、俺になんか恨みでもあるわけ?
「安心せい。寝ぼけまなこでもちゃんとお主の話は聞こえておったから」
血の涙を流しそうな勢いで睨んでいたら、そんなことをのたまったセシリアちゃん。
つうか、寝ぼけまなこで聞くんじゃねえ!
俺の一大決心だぞ!
「つまりあれじゃろう? お主は大道芸世界一を目指したいと――」
「言っとらんわ!」
何が寝ぼけまなこで聞いてた、だ!
完全に夢の中で話捏造してるじゃねえか。
「冗談じゃ、冗談じゃ。要は吟遊詩人みたいなことをしたということじゃろう」
「ちゃんと聞いていたなら妙なボケをかますんじゃねえ。いい加減泣くぞ、ゴルァ!」
「…………。……ヨシマサよ、涙もイケメンの特権と覚えておいた方が良いぞ。お主のような平凡フェイスがやっても……多分ウザがられるだけじゃ」
追い打ちかけにきやがった!
しかも、気遣わしげに言うんじゃねえ!
余計傷つくだろうが!
「まあ、お主がやりたいというのなら良いのではないか。何気にわらわの目的にも適っておるようじゃしな」
そういやこいつは、勇者たちの人気を奪いたいんだったな。……いやがらせのために。
まあ確かに、俺の夢もそれに一役買うかもしれないと言えるかもしれないが……。
なんかやだな。いやがらせの片棒担ぐための読み聞かせって。
「して、ヨシマサよ。この世界の本を集めると言うが、金はどうするのじゃ。相応の金を用意できねば、お前の夢も絵に描いた餅じゃぞ」
「まあ、そこら辺はお前のボケじゃないが大道芸の腕を磨いていくとかだろうな。もしくは何でも屋でもっとガツンと稼ぐって感じか。どちらにしろ、バンバン仕事して、稼いだ金で本を買い、稼いだ人気で勇者のお株を奪うと……」
「ぬふふ。それは良いのう。まさに一石二鳥じゃ」
ものすごくあくどい笑顔しているよ、この邪神。
相変わらず器がちっちぇな。
「ああ、あと本を集める上でお前にも協力してもらうからな」
「ん? なんじゃ、ロリコン貴族とのお散歩ならせんぞ」
まだ覚えていたか。
「違う違う。お前の異次元収納空間を使わせろって言ってんだ。万桜号はすでに本でいっぱいだからな。俺たちの生活空間も考えたら、本を置いておく場所が別に必要になってくるんだ。まあ、一種の閉架書庫ってやつだな」
「んあ? まあ、それくらいならお安い御用じゃよ」
あっさり了承するセシリア。
持つべきものは、便利な能力を持ったロリ邪神だな。
ともあれ、これで今後の方針は見えたわけだ。
「OK、ナイスな答えだ。――よーし! んじゃ、張り切ってヴァーナ公国を目指すとするか!」
「うむ、善きに計らえ!」
読み聞かせといやがらせ。
お互いの目標を確認し合い、俺たちは意気揚々とどこまでも続く道を進むのだった。
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