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Prologue
しおりを挟む悪役令嬢に、転生してしまった。
そう気付いたのが10歳の誕生日。
そして今日は魔法学園の入学式……つまり、悪役令嬢とヒロインが出会う日だ。
ここまで来たら、もう回避しようとは思わない。
どうせご都合主義か何かで断罪されるのなら、とことんいじめ抜いてやるわ。
何もしてないのに濡れ衣を着せられることほど嫌なことはないもんね、うん。
私は決意を新たにして新しい教室のドアを開ける。
その瞬間、ピンク色の何かが私めがけて突進してきた。
「っ……痛いわね、どういう神経してるのよ」
顔を上げると、そこにはヒロインと同じ顔をした少女。
いや……これ、本物のヒロインじゃない?
え、何でヒロイン様が突進してくるの、おかしくない?
ゲームのヒロインってもっとお淑やかで弱そ……じゃない、か弱くて可愛がられるような子じゃなかった?
「レイア様!」
ヒロインは謝るわけでもなく、私の両手を握る。
「好きです!」
「……は?」
メーデーメーデー、悪役令嬢がヒロインに告白された時の対処法。
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