2 / 2
第1章 聖女系ヒロインと悪役系御令嬢
第1話 ヒロインの頭がおかしい
しおりを挟む「レイア様、今日も世界一、宇宙一お美しいです! レイア様のおかげで今日も世界は平和ですね!」
あの衝撃の告白から1ヶ月、どんなに冷たくしてもヒロインは毎日、毎秒私の元へやって来て飽きもせずに愛を伝えてくる。
というか、最近は本当に意味が分からない。
ちょっとこの子の頭が心配になってくる。
この場合は精神科?
それとも脳神経外科?
もう手遅れかもしれないけど、早く連れて行かないと大変なことになるわ。
「無視しつつ歩幅は合わせてくれるところも好きです!」
何だこいつ。
本当に恐怖、何かに取り憑かれているの?
頭の良いヒロインはどこへ家出してしまったの、早く戻ってきて、切実に。
「煩いわね……下民が貴族様に気安く話しかけないでくれる?」
まさに悪役令嬢というべきセリフを言ったのに、彼女は私の前に跪く。
「もっと言ってください!」
あ、駄目だこれ。
大分頭がおかしいわ、もう手遅れね。
「いいわ、分かったからもう黙って、頭が痛くなってくるわ」
「え、大丈夫ですか!? 病院行きましょう、今すぐに!」
そういうことじゃないのよね……。
「痛い痛い痛い、引っ張らないで!」
どんな馬鹿力してんだ、腕取れる。
貴族らしからぬ声を上げてしまったが、不可抗力だ。
「ごめんなさい! でも痛がってる姿も美しいです!」
変態すぎる。
何、そういう性癖?
怖いんだけど。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる