少年少女帝国主義

シアン化合物

文字の大きさ
1 / 1

しおりを挟む
僕は恋をしました
彼女の横顔はまるで水辺に咲く花のように儚く美しいものだった
教室の端で一人読書をする彼女に声をかけた
彼女は微笑み顔で「____」と
その瞬間彼女の全てが欲しくなりました
白い肌  優しい瞳  まだ幼さが残る声 少し三つ編みが乱れている黒い髪
全てが欲しくなったのです

その日から、僕は彼女が全てになりました
次の日の朝、初めて髪の毛を結んでいない彼女を見ました

黒く真っ直ぐな髪の毛はとても彼女に似合っていました
その日の夜 初めて彼女の寝顔を見ました
月明かりに照らされた彼女の顔はまるで白百合のように白く美しいものでした

次の日の朝、初めて挨拶を交わしました
少し赤く染った彼女の顔はまるで林檎のように可愛らしいものでした

そんな日々が続く中私の中で一つの感情が日に日に大きくなってくことに気づきました

彼女を私のものにしたい_と___


夕日に照らされた彼女も美しかった
僕は夕暮れに誘われるように彼女に声をかけた

嗚呼  慌てふためく君も美しいよ
大丈夫 もう少しさ



暗い部屋の中  泣きわめく君も美しかった
徐々に理性を失っていく君…そんな顔をするんだね

目隠しを外して欲しい?外そうがきっと変わらないさ

手錠を解いて欲しい? 逃げられないことに変わりはないさ

嗚呼…君は本当に可愛いね
そんな声を出すんだね
乱れる君も美しいよ
でも少しやり過ぎたかな





暗い部屋の中咲き誇る君の声はもう聞けないんだね
まあでもひとつかけた所で君の美しさは変わらないよ

愛しい死体キミよ永遠に

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

【完結】あいしていると伝えたくて

ここ
恋愛
シファラは、生まれてからずっと、真っ暗な壁の中にいた。ジメジメした空間には明かり取りの窓すらない。こんなことは起きなかった。公爵の娘であるシファラが、身分の低い娼婦から生まれたのではなければ。 シファラの人生はその部屋で終わるはずだった。だが、想定外のことが起きて。 *恋愛要素は薄めです。これからって感じで終わります。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

乙女ゲームの正しい進め方

みおな
恋愛
 乙女ゲームの世界に転生しました。 目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。  私はこの乙女ゲームが大好きでした。 心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。  だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。  彼らには幸せになってもらいたいですから。

【完結済】監視される悪役令嬢、自滅するヒロイン

curosu
恋愛
【書きたい場面だけシリーズ】 タイトル通り

不貞の末路《完結》

アーエル
恋愛
不思議です 公爵家で婚約者がいる男に侍る女たち 公爵家だったら不貞にならないとお思いですか?

貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後

空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。 魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。 そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。 すると、キースの態度が豹変して……?

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

処理中です...