26 / 34
第24話
しおりを挟む
ハーフタイムで体力を取り戻した洋介に再びドリブルのキレが蘇(よみがえ)る。
見れば見るほど上手さが際立つ。
おそらくフットサルでも攻撃のタスクを任されていたのだろう。瞬間的なスピードは今まで会った誰よりも早かった。スピードもさることながらボールを置く位置がお手本のようだった。そのボールコントロールは一朝一夕で身に付くものではない。
パスが来たときのファーストタッチで洋介は次の動作に繋げるために最適な場所にトラップしてボールを置く。これは簡単に出来ることではない。
それを可能にしているのが足裏でのトラップだ。慣れない人がやれば上手くいかないのだが、慣れ親しんだそのスタイルは彼の大きな武器だ。彼のドリブルを活かす大きなファクターでもある。
彼のストロングポイントはドリブルだけではない。
ストライカーにとって重要なことは点をとる能力。つまりはシュートセンスだ。
洋介のシュートはとにかく速い。
何が速いかと言えばすべてとしか言いようがなかった。
ペナルティエリア付近でその真価は発揮する。
ボディフェイントで逆をつき、チョンとつつくようにボールを相手と逆にずらす。自分がシュートを打つ時にワンステップの踏み込みでシュートが出来るそのベストな位置にボールを置き、一瞬で振り抜く。
シュートの時、膝から下がありえない速度で振り抜かれる。シュートモーションはコンパクトで速く、ボールの芯を的確に捉え無回転に近い弾道で放たれる強力なシュート。
ヤバい…凄い…
どうしよう…負ける…
何か手はないかと考えていると左のサイドハーフをやっていた野球部の中西君が声をかけてきた。
「すまん。俺じゃ攻めきれない。実は小学生の時サッカーをやってたんだ。センターバックだった。あいつは俺が止めるからお前は点取ってくんないか?」
スコアは0-2で負けている。点は欲しいがこれ以上の失点はまずい。
「わかった。でもひとまず俺と二人でセンターバックを組んでみよう。任せられそうならすぐにでも俺がサイドハーフに上がるよ。」
「なんだよ信じてねえなお前。すぐに攻めさせてやっからちょっと待ってろ」
自信満々の中西君は確かに上手かった。状況によって攻撃を遅らせたり、半身で片側を切りながらサイドに追いやったり、むしろ俺より上手かった。
「もういいだろ?さっさと点取ってこいよ。負けるのは嫌なんだよ!」
確かにこれなら大丈夫だ。体育の授業とは言っても俺だって負けるのは嫌だしね。
思いの外上手かったのでついでにもうひとつお願いをして俺はサイドハーフではなくトップ下にポジションを変えて反撃を開始した。
見れば見るほど上手さが際立つ。
おそらくフットサルでも攻撃のタスクを任されていたのだろう。瞬間的なスピードは今まで会った誰よりも早かった。スピードもさることながらボールを置く位置がお手本のようだった。そのボールコントロールは一朝一夕で身に付くものではない。
パスが来たときのファーストタッチで洋介は次の動作に繋げるために最適な場所にトラップしてボールを置く。これは簡単に出来ることではない。
それを可能にしているのが足裏でのトラップだ。慣れない人がやれば上手くいかないのだが、慣れ親しんだそのスタイルは彼の大きな武器だ。彼のドリブルを活かす大きなファクターでもある。
彼のストロングポイントはドリブルだけではない。
ストライカーにとって重要なことは点をとる能力。つまりはシュートセンスだ。
洋介のシュートはとにかく速い。
何が速いかと言えばすべてとしか言いようがなかった。
ペナルティエリア付近でその真価は発揮する。
ボディフェイントで逆をつき、チョンとつつくようにボールを相手と逆にずらす。自分がシュートを打つ時にワンステップの踏み込みでシュートが出来るそのベストな位置にボールを置き、一瞬で振り抜く。
シュートの時、膝から下がありえない速度で振り抜かれる。シュートモーションはコンパクトで速く、ボールの芯を的確に捉え無回転に近い弾道で放たれる強力なシュート。
ヤバい…凄い…
どうしよう…負ける…
何か手はないかと考えていると左のサイドハーフをやっていた野球部の中西君が声をかけてきた。
「すまん。俺じゃ攻めきれない。実は小学生の時サッカーをやってたんだ。センターバックだった。あいつは俺が止めるからお前は点取ってくんないか?」
スコアは0-2で負けている。点は欲しいがこれ以上の失点はまずい。
「わかった。でもひとまず俺と二人でセンターバックを組んでみよう。任せられそうならすぐにでも俺がサイドハーフに上がるよ。」
「なんだよ信じてねえなお前。すぐに攻めさせてやっからちょっと待ってろ」
自信満々の中西君は確かに上手かった。状況によって攻撃を遅らせたり、半身で片側を切りながらサイドに追いやったり、むしろ俺より上手かった。
「もういいだろ?さっさと点取ってこいよ。負けるのは嫌なんだよ!」
確かにこれなら大丈夫だ。体育の授業とは言っても俺だって負けるのは嫌だしね。
思いの外上手かったのでついでにもうひとつお願いをして俺はサイドハーフではなくトップ下にポジションを変えて反撃を開始した。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
先輩から恋人のふりをして欲しいと頼まれた件 ~明らかにふりではないけど毎日が最高に楽しい~
桜井正宗
青春
“恋人のふり”をして欲しい。
高校二年の愁(しゅう)は、先輩の『柚』からそう頼まれた。
見知らずの後輩である自分になぜと思った。
でも、ふりならいいかと快諾する。
すると、明らかに恋人のような毎日が始まっていった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる