命を狙われてるらしいですが、ここで生きて行きます!

茨城 凛

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9・誰の子?

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室内は、重い空気が漂っていた。
「ゼン、たまに出るお前のドジはあそこで出なくてもよかったっと思うぞ・・」
ゼンはうっ!っとつまった。
「さて、ロゼを助けに行くのだが、何処に連れ去られたか・・・。ヨービルお前なら分かっているだろう。」
無言の威圧をかけられているが瞬老と言われるだけあって微動だにしなかった。
「予測はついとるがの・・・。おぬしらを連れて行くのものー」
「御託はいい。ロゼはもう俺たちの仲間だ。助けに行くのは当たり前だ」
・・・・・。
ヨービルは溜息を吐き重い口を開いた。

「お主ら、不吉な子供って言うのは知っとるんじゃな。ロゼもある所に産まれ不吉な子供と言われ今まで生きてきた。儂は関わることは出来なかったが、もう一人情報を集めとる奴はロゼに色々教えたりしとったんじゃ。ただ生活をしていた所が普通じゃないって事かの・・・。」
そこまで言うと少しいいにくそうに口をつぐんだ。
「普通じゃないって別に牢屋に入ってたわけでもないんっすよね?」
「そんな事無いでしょう。」
ゼンとリンゼルが話をしていたが瞬老が口を開いた
「そうじゃ。ゼンの言う通り、牢屋じゃ。ごはんもまともに無く彼女が隠れて食べさせていたぐらいじゃ。後は誰かに虐待されとったらしく痣があるといっとった。」
「まて、牢屋何てそうそう無いぞ!まさか・・・。この国の城のとかいうんじゃ無いだろうな!」
お頭が険しい顔をしてそう尋ねたら、ヨービルはそうじゃ。っていう感じで頷いた。
予想外な場所だったので、沈黙が続く。
「お頭・・・・。」
「来たくなければ来なくていい。俺はロゼを迎えに行く。」
「誰も行かないって行って無いっすよ!」
「そうですね・・・。そこまで聞かされたなら。因みに瞬老。不吉な子供と言われるものは産まれてすぐに殺されると聞きますが何故牢屋にいたんですか?」
お頭はその言葉を聞きながら目を閉じた。
周りも沈黙。
「父親の恩情じゃよ・・・。母親はもうロゼは死んだと思っとる。父親は不吉な子供と言うのはよく思ってないんじゃ。昔色々あった様じゃがその呼び名だけで殺すというのは間違っとると言っての」
予想外の返答だったのか、皆驚きの表情になっていた。
「ロゼは誰の子だ・・・。」
お頭がそう聞くと
「この国の王の子じゃよ・・・。」
予想はついていたのか、お頭は溜息を吐いた。
「そのような王の考えを持つものが大勢いればいいのにな」
お頭は小声でつぶやいたが、部屋が静かだったから周りに聞こえていた。

「さて、気を取り直してどう取り戻すかだ。大勢で行けば目を付けられる少人数で行くぞ。」
そういい。この部屋にいてる4人で行く事に決定した。
「何、すぐには殺されないじゃろ。あ奴が守っとると思うしな。それに・・・。」
瞬老は途中まで言いかけてやめた。
まぁ、顔を見る限りは悪い事でもないだろうから大丈夫だろう。
「瞬老、お前は顔が割れているんだろう。道案内と足止めって感じで頼む。後はロゼを連れて行くぞ!」
「いる所は恐らくは牢屋だと思うからの。そこまでの道案内はお任せあれじゃ!」
・・・・・。信用していいのか?この陽気さに・・・・
一抹の不安を覚えつつ早々と決行だ。
部下にはいつでも出航できるように伝えて城へ。

不吉な子供か・・・・。

「お前なんてうまれて来なかったらよかったんだ」
「何故死なないの?」
「不吉な子供なんでしょ?なんでここにいるの?」
「生きてても意味が無いのに」

「お頭?」
リンゼルに呼ばれハッとした。
心配そうにこっちを見てる。
「大丈夫だ。少し昔の事を思い出しただけだ・・・」
その言葉を聞きリンゼルもハッとなった。
「大丈夫ですか?」
「ああ。」
ゼンとヨービルもこっちを見ていたが気にせず。
「行くぞ!」
っと目の前の城に向かった。


ぴちゃん
ぴちゃん・・・
「うんむ?」
ここは・・・?
周りを見てみると何処かで見たことがある。
お頭やゼンに会う前にいた場所・・・
そんな・・いやだ・・・何でまたここに、
もう皆にあえないの・・・目に涙がたまってきた・・・。
「大丈夫ですか?」
急に聞こえてきた声に体がビクッとなった。
「驚かせてごめんなさい。お久しぶりですね」
声が聞こえた所を見ると以前私を逃がしてくれたお姉さんがいた。
「何で?」
「貴方を助けに。ですが私一人ではここから出る事は出来ません。ヨービルを待ちましょう。」
「ヨービルじぃと知り合いなの?」
そう聞くと女の人は頷いた。
「私とヨービルは貴方の味方です。今こうしてる間にも貴方を保護してくれた方を連れて来てるでしょう」
お頭たちがくる。でも・・・
「危ない。お頭」
「大丈夫です、今最も危ないのは貴方です。あの方に貴方の存在が知られてしまいました。これ以上は猶予が無いのです。」
あの方?
「今は知らなくて大丈夫です。」
そう言うと落ち着かせるためか、頭をなでてきた。
「必ず、ここから出ましょう」
そう言われ、反射的に頷いた。

これから、自分の出生をあの方に聞かされると思って無かった。
まさか、自分の母親だとは・・・・。
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