14 / 14
児童絵本館の倉庫で
しおりを挟む
町のはずれの洋館は、今日も静まり返っていました。洋館のまわりには草が生い茂り、だれもよせつけないくらい背伸びしていました。
真っ暗な倉庫の中では、古びたオオカミの着ぐるみが横たわっていました。朽ちた体を、冷たい床に横たえながら。
全身の毛は抜けきり、もはやオオカミの姿ではありませんでした。本物のように輝いていた目もすっかり抜け落ちていました。
空っぽになった瞳は、いつまでも空を安らかに見つめていました。
(完)
真っ暗な倉庫の中では、古びたオオカミの着ぐるみが横たわっていました。朽ちた体を、冷たい床に横たえながら。
全身の毛は抜けきり、もはやオオカミの姿ではありませんでした。本物のように輝いていた目もすっかり抜け落ちていました。
空っぽになった瞳は、いつまでも空を安らかに見つめていました。
(完)
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる