都合の良いテンプレなんて存在しねぇ!

依存症🦃

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変わる世界

帰宅

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コンコンッ

軽快な音が発せられる。
遥斗が玄関のドアをノックしたのだ。

「はいはーい」

ガチャッ

そんな音をたててドアが開かれた。

「どうしたの?ノックなんてせずに普通に入ってくればいいのに」

ドアから出てきた遥斗の母親の美雪は当たり前のことを聞いた。それに対して遥斗は

「えぇー!雰囲気って大事じゃん!」

そんなことを言うのだった。

「はぁ...とりあえず中に入りなさい」

呆れた美雪はそう言って遥斗たちを家に入れた。

「ん?この靴誰のだ?」

家に入ると見慣れない靴があった。

「その靴は、海音君の靴なのよ」

「花音君が来てるのかぁ」

花宮  海音かいんとは遥斗の妹である雪の同い年の彼氏である。

「「ただいまー」」

と遥斗と健二が言うと

「「おかえりー」」

とありきたりな返事が返ってきた。

「すいません、お邪魔してます」

そう言ったのが海音だ。

明るめの茶髪に開いているのか分からないぐらい細い目、耳にはピアス穴が開いた男だった。

「気にしなくていいよ~」

遥斗は適当に返した。

(あいつのどこがいいのやら、最近は太ってきてるし)

そう思いながら雪を見る

「.....雪もしかして痩せた?」

「はぁ?そんなわけ.......」

雪がそう言いながら腹を摘むといつもと違う感触があった。

「えっ?嘘?どうして?」

若干パニック状態におちいってる。

「おい雪今何レベ?」

「へ?いきなりどうしたの?」

「いいから答えろ」

遥斗は切羽詰まったように言った。

「えーと....確か8だね」

「はち.......」

遥斗は膝をついた。

「えっ?えっ?どうしたの!?」

雪は遥斗のいきなりの反応についていけない

(クソッただダイエットするだけで、8レベルまで上げないといけないなんて.......)

遥斗はレベルアップによって身が引き締まると考え、楽をして筋肉ボディを手に入れられると思った。
 
しかし、ちょっと出てた腹が引っ込む程度でレベルを8まで上げなければならないのだ。

現在の遥斗の腹は太っているわけではないが、筋肉がついているわけでは無い。

自分がモテないのはそれが原因だと思っている。

「ていうか、何気にレベル高くね?」

(モンスター除けのおかげで安全なはずなんだがな)

「それはね~」 
 
「そんなこと後でも話せるでしょ」

雪が理由を話そうとしていると美雪が話を遮った。

「それに、海音くんと健二を放ったらかしにしない!」

「「あっ」」 

どうやら遥斗たちは2人を忘れていたようで同時に呆けた声を出した。

「いえいえ僕のことなんて」

「僕も大丈夫だよ」

「「.......」」

(なんかごめん!)

言葉にすることは出来なかったがそう思う遥斗であった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「で、行ってみてどうだった?」

渡がそう聞いた。
現在遥斗と渡は書斎にいた。
今回の偵察の結果を報告するためだ。

「えっとまず──────────」

遥斗は偵察に出た後のことを話した。

「はぁ.....なるほどぁ」

話を聞いた渡はため息を吐いた。 

「その言い方なら仲間にならないんだろ?」

「うん」

(あいつは強さを求めてるからなぁ、こんな場所に留まるつもりは無いよなぁ)

「はぁ」

遥斗もため息を吐いた。

「そーいば遥斗」

「ん?なに?」

「お前.......」

そう言いながら渡はゆっくりとした動きで遥斗を指さした。

「洗脳されてるぞ」

「..............はぁ?」

「どうした?難聴系主人公になったのか?そんなことしても父さんはヒロインにならんぞ」

「いや、いらないよ!」

「聞こえてないなら、もう1回言ってやる。
お・ま・え・は・せ・ん・の・う・さ・れ・て・い・る」

そう言って渡は遥斗を指さした。

「いや、聞こえてるよ」

「ん?....そうか!意味が分からないのか!いいか洗脳ってのはな」

「意味も分かるよ!話しを進めてよ!」

「す、すまん調子ノリすぎた。」

遥斗がキレ気味に言うと渡もしょぼんとした反応をした。







この話はフィクションです
キャラの名前、企業、団体は現実とは関係ありません



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