16 / 16
12月-2 つけ耳を考えた人は偉大だよ本当に
しおりを挟む
あっという間に時間は過ぎ、気づけばもうクリスマス当日といったところまで来ていた。
クリスマスといえど優莉の通う学校では補習であるので午前中だけだとしても生徒たちの嘆きは酷かった。
補習が終わるやいなや裕司と牡丹のバカップルは誰かが視認する前に校門を出ていたのでやはりそういうことだろう。
帰宅して早々、自然とスカートとウイッグに手が伸びる。
もう女装の感覚に麻痺して女装をすることにあまり抵抗を感じないようになっている気がしてなんか、なんか嫌だった。
すれ違う人はクリスマスムードを利用していちゃつくカップルばかりで、みんな浮き足立ってるなとは思うが、かくいう俺も七瀬へのプレゼントを抱えているので人のことを言えなかった。
いつもの公園に行くと既に先に着いていたらしい七瀬がこれ見よがしに手を振っている。
そしていつもとは違うにやにやとした歯痒いような顔をしている。
なんだろう……何故かすごい嫌な予感がする……!!
「ユリ、メリークリスマス。 はい、クリスマスプレゼント。せっかくだから今開けてほしいな」
「あ、ありがとう~。じゃ、じゃあお言葉に甘えて」
ぽんと手のひらに置かれた紙袋を開けてみれば中に入っていたのは――
これは……猫耳じゃあないですか!!
優莉の思考がフリーズし言葉を失ってしまう。
当然である
「友達に協力して1番ユリに似合いそうなの買ってきたんだ~」
七瀬がドヤ顔でアピールする。
友達ぃ!!頼むからセーブしてくれえぃ!
心の中で選んだ七瀬と友達に向けて叫ぶ。
多分その友達はあの人な気がするが今はそんなことはどうでもいい、詳細を聞かねば。
「で、この猫耳をつけて何をすれば?写真撮影?」
俺がそう聞くとバックの中を漁り出して、
「こちらにペアルックの猫耳がございます」
「はい」
すっと取り出して包装を開く。
「そしてユリと僕、2人とも猫耳をつけます」
「はい」
七瀬に言われるままに猫耳をつける。
「さてユリ、クリスマスデートしよう、猫耳をつけてね」
すぅー、はい嫌な予感的中ーーーー!!
「ちょっと七瀬さんや、それは本気ですかい?」
「もちろん僕は本気だよ、せっかくだからイルミ見にいっちゃおうか」
マジかよ……クリスマスにつけ耳なんて舞浜に位置する某夢の国でしか見たことないぞ……
それにあいつらバカップルみたいにアホアホのラブラブなことをしないといけないのか?
俺がそう呆然に取られていると七瀬は「さあ時間は限られているんだからちゃっちゃと行くよ」と大胆にも俺の腕を引っ張って街へと連れて行った。
街のストリートの中心部にはイベント用だと言わんばかりの巨大なツリーが鎮座していて、それに巻きつく色とりどりのライトと付近の店から流れる音楽がより一層クリスマスのムードを強調している。
「ねえユリ、こういうの初めて来たけど結構いいね。みんな笑顔で楽しそうだよ」
「まあクリスマスなんてそんなもんでしょ。小さい頃サンタさんがーとか言ってたっけなあ」
思い出に耽っていると、ユリの子供時代……とか何やら恐ろしい言葉が聞こえてきたので聞かなかったふりをする。
辺りを見渡すとやはりカップルであふれかえっているが、ムードだけでも味わいたいと1人でこの場に乗り込んでいる猛者も一定数見られた。
俺らもこのような人たちから見ればきゃっきゃうふふしているように見えるのだろうが、片方は楽しんでいるがもう片方は性別を偽ってひやひやしてるとは誰も分からない。
2人はいわゆるクリスマスデート用に飾られた道をのんびり歩き、また最初のツリーの前に戻ってきた。
行く途中、事あるごとに「付け耳してる~かわいい~」みたいな言葉を聞いた。
見せもんじゃねえぞ、マジで。
ただまあ夢の国ぐらいでしかこんなことしないだろうから珍しく見えても仕方ないか、と半分諦めの気持ちもあったけど。
さて、クリスマスデート(?)も終わりに近づいてきた頃
「ねえねえ七瀬、クリスマスということで私からもプレゼントを用意しました~」
俺がそう言い出し、この為だけにずっと背負っていた大きめのバッグからがさごそと反応に期待しながらも取り出したのはクマのぬいぐるみだった。
両腕でようやっと抱えられるほどの白いクマのぬいぐるみを見せつけると七瀬は呆気に取られているのが見てとれた。
「いや、あのね、そのーこの前!ゲーセンに行った時になんかクマのぬいぐるみの台見てたからぬいぐるみ好きなのかなー……って。それで友達に手作りがいいってアドバイスをもらったから……作っちゃった。」
てへ、とおどけたふりをするけど七瀬は何も言わない。
なんだかだんだんと不安になってきた。
「も、もしかしてこういうの嫌いだった?ごめん、あの時視線だけで勝手に判断しちゃったから七瀬の好き嫌いとか考えてなかった……」
とかあわあわしていると七瀬が
「いや、こんなものもらったことがないから単純に驚いてただけだよ。あの時の僕そんなわかりやすかったかなあ、いやでもありがとう、嬉しいよユリ」
と少し早口ながらも優しい口調で返してくれた。
「ただ別にぬいぐるみにこだわりとかはないんだけど、僕は滑らかなタイプのぬいぐるみよりもふもふとした毛のあるぬいぐるみの方が好きかなあって……」
「……七瀬、やっぱぬいぐるみ好きだよね」
「……」
七瀬がしばし沈黙する。
そしてーー
「しょ、しょうがないじゃん!こうさ、イメージを崩さないようにかっこいい系を取り入れても内面は変えられないんだもん!僕だってかわいいものが欲しいんだよう。何か文句ありますか!?」
「いや、そういうギャップ私は好きだよ」
「よし!そういうことでこのぬいぐるみは僕の家に大切に飾ります。ベッドの側に置きます」
「はいはい、お好きにどうぞ」
そこまでするとなんだかむずがゆくなってくるな…….
けど七瀬が嬉しそうならいいか。
「あーでもこんなにいいものもらって……1日が終わるのがなんだか惜しく感じちゃうよ」
七瀬が残念そうに呟く。
「今日が終わるのが残念ならさ、またやればいいんだよ、来年も」
「え?」
「え?え、だって1日は24時間で有限なんだもん。今日が終わるのが嫌なのはそれだけたのしんだってこと。じゃあまた来年も同じことをやって、楽しんじゃわない?」
俺が当然でしょ?という感じできょとんとしていると最初は七瀬は立ち尽くすだけだったがクマのぬいぐるみを抱く力が強まるのと並行して破顔していった。
普段からは想像もつかない砂糖のような甘い、甘い笑みに俺も体の火照りを抑えられず、
「こ、これ!ブラウニーも作ったんだ!よかったら食べてね!じゃあまた今度!」
七瀬の顔も見られず立ち去ってしまった。
走り去る彼の顔は赤く染まっていて、寒さのせいか照れのせいか、はたまた彼の心に僅かに芽生えた感情のせいなのか。
ただそらの火照った体は冷やそうと遠回りして家に帰っても、布団に入ってもなお収まることはなかった。
クリスマスといえど優莉の通う学校では補習であるので午前中だけだとしても生徒たちの嘆きは酷かった。
補習が終わるやいなや裕司と牡丹のバカップルは誰かが視認する前に校門を出ていたのでやはりそういうことだろう。
帰宅して早々、自然とスカートとウイッグに手が伸びる。
もう女装の感覚に麻痺して女装をすることにあまり抵抗を感じないようになっている気がしてなんか、なんか嫌だった。
すれ違う人はクリスマスムードを利用していちゃつくカップルばかりで、みんな浮き足立ってるなとは思うが、かくいう俺も七瀬へのプレゼントを抱えているので人のことを言えなかった。
いつもの公園に行くと既に先に着いていたらしい七瀬がこれ見よがしに手を振っている。
そしていつもとは違うにやにやとした歯痒いような顔をしている。
なんだろう……何故かすごい嫌な予感がする……!!
「ユリ、メリークリスマス。 はい、クリスマスプレゼント。せっかくだから今開けてほしいな」
「あ、ありがとう~。じゃ、じゃあお言葉に甘えて」
ぽんと手のひらに置かれた紙袋を開けてみれば中に入っていたのは――
これは……猫耳じゃあないですか!!
優莉の思考がフリーズし言葉を失ってしまう。
当然である
「友達に協力して1番ユリに似合いそうなの買ってきたんだ~」
七瀬がドヤ顔でアピールする。
友達ぃ!!頼むからセーブしてくれえぃ!
心の中で選んだ七瀬と友達に向けて叫ぶ。
多分その友達はあの人な気がするが今はそんなことはどうでもいい、詳細を聞かねば。
「で、この猫耳をつけて何をすれば?写真撮影?」
俺がそう聞くとバックの中を漁り出して、
「こちらにペアルックの猫耳がございます」
「はい」
すっと取り出して包装を開く。
「そしてユリと僕、2人とも猫耳をつけます」
「はい」
七瀬に言われるままに猫耳をつける。
「さてユリ、クリスマスデートしよう、猫耳をつけてね」
すぅー、はい嫌な予感的中ーーーー!!
「ちょっと七瀬さんや、それは本気ですかい?」
「もちろん僕は本気だよ、せっかくだからイルミ見にいっちゃおうか」
マジかよ……クリスマスにつけ耳なんて舞浜に位置する某夢の国でしか見たことないぞ……
それにあいつらバカップルみたいにアホアホのラブラブなことをしないといけないのか?
俺がそう呆然に取られていると七瀬は「さあ時間は限られているんだからちゃっちゃと行くよ」と大胆にも俺の腕を引っ張って街へと連れて行った。
街のストリートの中心部にはイベント用だと言わんばかりの巨大なツリーが鎮座していて、それに巻きつく色とりどりのライトと付近の店から流れる音楽がより一層クリスマスのムードを強調している。
「ねえユリ、こういうの初めて来たけど結構いいね。みんな笑顔で楽しそうだよ」
「まあクリスマスなんてそんなもんでしょ。小さい頃サンタさんがーとか言ってたっけなあ」
思い出に耽っていると、ユリの子供時代……とか何やら恐ろしい言葉が聞こえてきたので聞かなかったふりをする。
辺りを見渡すとやはりカップルであふれかえっているが、ムードだけでも味わいたいと1人でこの場に乗り込んでいる猛者も一定数見られた。
俺らもこのような人たちから見ればきゃっきゃうふふしているように見えるのだろうが、片方は楽しんでいるがもう片方は性別を偽ってひやひやしてるとは誰も分からない。
2人はいわゆるクリスマスデート用に飾られた道をのんびり歩き、また最初のツリーの前に戻ってきた。
行く途中、事あるごとに「付け耳してる~かわいい~」みたいな言葉を聞いた。
見せもんじゃねえぞ、マジで。
ただまあ夢の国ぐらいでしかこんなことしないだろうから珍しく見えても仕方ないか、と半分諦めの気持ちもあったけど。
さて、クリスマスデート(?)も終わりに近づいてきた頃
「ねえねえ七瀬、クリスマスということで私からもプレゼントを用意しました~」
俺がそう言い出し、この為だけにずっと背負っていた大きめのバッグからがさごそと反応に期待しながらも取り出したのはクマのぬいぐるみだった。
両腕でようやっと抱えられるほどの白いクマのぬいぐるみを見せつけると七瀬は呆気に取られているのが見てとれた。
「いや、あのね、そのーこの前!ゲーセンに行った時になんかクマのぬいぐるみの台見てたからぬいぐるみ好きなのかなー……って。それで友達に手作りがいいってアドバイスをもらったから……作っちゃった。」
てへ、とおどけたふりをするけど七瀬は何も言わない。
なんだかだんだんと不安になってきた。
「も、もしかしてこういうの嫌いだった?ごめん、あの時視線だけで勝手に判断しちゃったから七瀬の好き嫌いとか考えてなかった……」
とかあわあわしていると七瀬が
「いや、こんなものもらったことがないから単純に驚いてただけだよ。あの時の僕そんなわかりやすかったかなあ、いやでもありがとう、嬉しいよユリ」
と少し早口ながらも優しい口調で返してくれた。
「ただ別にぬいぐるみにこだわりとかはないんだけど、僕は滑らかなタイプのぬいぐるみよりもふもふとした毛のあるぬいぐるみの方が好きかなあって……」
「……七瀬、やっぱぬいぐるみ好きだよね」
「……」
七瀬がしばし沈黙する。
そしてーー
「しょ、しょうがないじゃん!こうさ、イメージを崩さないようにかっこいい系を取り入れても内面は変えられないんだもん!僕だってかわいいものが欲しいんだよう。何か文句ありますか!?」
「いや、そういうギャップ私は好きだよ」
「よし!そういうことでこのぬいぐるみは僕の家に大切に飾ります。ベッドの側に置きます」
「はいはい、お好きにどうぞ」
そこまでするとなんだかむずがゆくなってくるな…….
けど七瀬が嬉しそうならいいか。
「あーでもこんなにいいものもらって……1日が終わるのがなんだか惜しく感じちゃうよ」
七瀬が残念そうに呟く。
「今日が終わるのが残念ならさ、またやればいいんだよ、来年も」
「え?」
「え?え、だって1日は24時間で有限なんだもん。今日が終わるのが嫌なのはそれだけたのしんだってこと。じゃあまた来年も同じことをやって、楽しんじゃわない?」
俺が当然でしょ?という感じできょとんとしていると最初は七瀬は立ち尽くすだけだったがクマのぬいぐるみを抱く力が強まるのと並行して破顔していった。
普段からは想像もつかない砂糖のような甘い、甘い笑みに俺も体の火照りを抑えられず、
「こ、これ!ブラウニーも作ったんだ!よかったら食べてね!じゃあまた今度!」
七瀬の顔も見られず立ち去ってしまった。
走り去る彼の顔は赤く染まっていて、寒さのせいか照れのせいか、はたまた彼の心に僅かに芽生えた感情のせいなのか。
ただそらの火照った体は冷やそうと遠回りして家に帰っても、布団に入ってもなお収まることはなかった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
訳あって学年の三大美少女達とメイドカフェで働くことになったら懐かれたようです。クラスメイトに言えない「秘密」も知ってしまいました。
亜瑠真白
青春
「このことは2人だけの秘密だよ?」彼女達は俺にそう言った―――
高校2年の鳥屋野亮太は従姉に「とあるバイト」を持ちかけられた。
従姉はメイドカフェを開店することになったらしい。
彼女は言った。
「亮太には美少女をスカウトしてきてほしいんだ。一人につき一万でどうだ?」
亮太は学年の三大美少女の一人である「一ノ瀬深恋」に思い切って声をかけた。2人で話している最中、明るくて社交的でクラスの人気者の彼女は、あることをきっかけに様子を変える。
赤くなった顔。ハの字になった眉。そして上目遣いで見上げる潤んだ瞳。
「ほ、本当の私を、か、かかか、可愛いって……!?」
彼女をスカウトしたことをきっかけに、なぜか「あざと系美少女」や「正体不明のクール系美少女」もメイドカフェで働くことに。
クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい
みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。
それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。
願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。
スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。
ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。
※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。
女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん
菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件
沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」
高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。
そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。
見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。
意外な共通点から意気投合する二人。
だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは――
> 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」
一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。
……翌日、学校で再会するまでは。
実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!?
オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
クラスで3番目に可愛い無口なあの子が実は手話で話しているのを俺だけが知っている
夏見ナイ
恋愛
俺のクラスにいる月宮雫は、誰も寄せ付けないクールな美少女。そのミステリアスな雰囲気から『クラスで3番目に可愛い子』と呼ばれているが、いつも一人で、誰とも話さない。
ある放課後、俺は彼女が指先で言葉を紡ぐ――手話で話している姿を目撃してしまう。好奇心から手話を覚えた俺が、勇気を出して話しかけた瞬間、二人だけの秘密の世界が始まった。
無口でクール? とんでもない。本当の彼女は、よく笑い、よく拗ねる、最高に可愛いおしゃべりな女の子だったのだ。
クールな君の本当の姿と甘える仕草は、俺だけが知っている。これは、世界一甘くて尊い、静かな恋の物語。
S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…
senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。
地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。
クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。
彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。
しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。
悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。
――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。
謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。
ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。
この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。
陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる