俺の弟が一番かわいい

ー結月ー

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朝の騒動

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翌朝、眩しい太陽の光に眉を寄せて目を開けると見知らぬ真っ白な天井があった。

そうだ、レオンハルトの寮の部屋に泊まったんだっけ。

まだボーッとする中、起き上がると窓の傍にレオンハルトがいた。

白い制服に着替えていて、俺と目が合うと太陽の光に負けないほど眩しい笑顔を浮かべていた。

おはようと挨拶をすると、レオンハルトがベッドに近付いてきて上半身を起こしただけの俺の上に多い被さってきた。

ビックリして、ボーッとしていた頭が覚醒してきた。

「れ、レオンハルト…朝からどうしたんだ?」

「まだ梓馬が寝ぼけ顔だったから、起こしてやろうと思ってな」

そう言ったレオンハルトは俺の頬に触れて、唇を合わせてきた。

もう目が覚めたから、その必要はないと言う暇もなくレオンハルトの舌が入ってきた。

くちゅくちゅと混ざり合う音がして、朝勃ちしていたものがピクンと反応する。

レオンハルトに撫でられて、思わずレオンハルトの腕を掴んだ。

さすがに朝にそんな事をしていたら遅刻してしまう。

「レオンハルト、ダメだ」と言うと「梓馬は我慢出来るのか?」と言われた。

トイレで抜くから大丈夫だ、だから触らないでくれ。

「梓馬、もう抜くだけで我慢出来ないと思うが?」

「…ど、どういう事だよ」

「中に熱いのがないと、イけないだろ?」

耳元でそう熱のある声で言われて、そんなわけないと自分に言い聞かせるが…レオンハルトの声に反応して尻の奥が疼いた。

「いや、大丈夫だ」

「そうか?昨日の夜を想像して、梓馬のここは熱くなっているぞ?」

レオンハルト、俺が妄想で発情すると思ってるんだな。

…否定はしない、実際そう言われたら素直に下半身が反応したからな。

でも尻に突っ込まれないとイけないほど、俺はまだ変わっていない!

俺は男なんだ、突っ込まれるより突っ込みたいんだ。

レオンハルトのは注がれないといけないから仕方ないんだ、本当は俺が突っ込みたい…男なら当然だ。

未使用の童貞が何を言ってるんだと思われるが、俺はまだ主導権を諦めたわけではない!

「…トイレで抜いてくる」

「そう…じゃあ僕はもう行くから、朝食のパンは食堂にあるよ」

「分かった、ありがとう」

「それと基本この寮には規則はないが、自分の部屋の戸締りは必ずする事…夜に部屋の外を出歩かない事…分かったね」

レオンハルトが真剣な眼差しで言うから頷くと、部屋を出ていった。

なんでかは分からないが、そんな事を考える前に窮屈な下半身を鎮めようとトイレに向かった。

最後微笑みながら去っていったが、俺が一人でイけないと思ってるんだな。

そんなわけないだろ、今まで自慰をしていたし性欲はそんなになかったんだ。

そして俺は数分後、絶望した顔でトイレから出てきた。

あれ?なんでだろう、俺…朝勃ちしていた筈なのに…

擦れば勿論気持ちがいいし、先走りも出た…しかし…イくほどではなかった。

前でイけなくなった?…そ、そんなわけないだろ…ははは…

笑っているが、窮屈な下半身は何の変化もなく…このまま学園に行ったら変態扱いだ。

レオンハルトの言う通りなのが悔しいが、恐る恐る後ろに指を這わせた。

ビクッと反応して、ゆっくりと中に入れてると前では感じなかった快楽が生まれた。

嘘だろ、こんなところで…前を弄るとさっきと違い濡れていた。

嫌だと思っていても、手が止まらず夢中になって中を擦った。

たまに一番気持ちいいしこりに指が当たると声が出てしまう。

でも強すぎる快楽が怖くて、そこを触れるのを避けて中を擦る。

「ぁ…ふっ、あぁっ…」

イきそうになり、指を根元まで入れると精液を吐き出した。

白く汚れた手を見つめながら、俺は変態になってしまったのかと落ち込んだ。

トイレットペーパーで汚れた下半身を拭いて、洗面台で手を洗った。

朝食を食べる前に風呂にでも入るかな、さっぱり洗い流したい。

レオンハルトが先に行ってくれて良かった、こんなところ見られたらなんて言われるか…

そう思って洗面所のドアを開けると、頭が真っ白になった。

「な、なんで…先に学園に行ったんじゃ」

「あんな状態の梓馬を置いていけるわけないだろ…まぁ、この様子だと心配はいらなかったようだな」

「……見てたんだな、レオンハルト」

「いいものを見せてもらったよ、ありがとう」

「お礼なんか言うな!俺を見るな!」

羞恥心で顔が赤くなり、レオンハルトを押し退けて慌てて部屋に戻った。

散々俺の痴態を見られているが、自慰を見られるのは違った恥ずかしさがある。

しかも指を突っ込んでいたなんて…もうレオンハルトには会いたくない。

部屋とはいえ、俺の制服があるのはレオンハルトの部屋だからレオンハルトが自由に入れるじゃないかと入ってから気付いた。

「梓馬、悪かった…本当に今から寮を出るからゆっくりしていってくれ」

レオンハルトは部屋に入る事はせずに、ドア越しにそう言っていた。

俺を気遣っている事が分かる、俺もちょっと大人げなかったのかもしれない。

俺は立ち上がり、部屋のドアを開けるとレオンハルトの後ろ姿が見えた。

「俺の方こそごめんな」とレオンハルトの背中に言うと、少しだけ振り返り笑顔で手を振って行ってしまった。

朝から大騒ぎして疲れた、風呂入って少し落ち着こう。

風呂は普通に大きな風呂で、一人で入るには寂しい気がした。

次はレオンハルトを誘ってみようかな、風呂なら何度も入ってるし…

そんな事を考えながら風呂から上がり、朝食の話を思い出した…確か食堂でパンがあるんだったよな。

食べて俺も学園に行くかと食堂と書かれた扉の前に向かった。

食堂も大人数で食べる事前提で作られているから、広く一人で食べるには寂しい。

そういえば階級で食事が決まるってハイド先生が言ってたけど、多分それは学園の食堂と一般寮の食堂の話だろう。

だってこの寮にシェフなんていないし、自炊をしなくてはいけないのだろうから階級なんてないようなものだ。

食堂のテーブルの真ん中にパンが山積みになったカゴが置いてある。

丸いパンを一つ掴んで口に入れる、美味しいけどあまり味気がない。

朝食はまぁ、パンで良いけど夕飯とかどうしてるんだろう。

昨日はお腹空いてなかったから特に夕飯を抜いても何ともなかった。

レオンハルトは作れなさそうだし、他の人が作ってるのか?

気になって食堂の奥にあるカウンターキッチンに向かった。

隣のドアを開ければ厨房に直接繋がっている、すぐに厨房の冷蔵庫を開けた。

大きな冷蔵庫だから、買い溜めしても溢れる事はなさそうだ。

しかし、そんな大きな冷蔵庫だが…中は不思議なほど空っぽだった。

静かに冷蔵庫を閉めて、厨房を後にして食堂に置かれたパンを見つめる。

もしかして、夕飯もパンなのか?だからこんなにあるのか?

俺は決意した、俺が朝食と夕飯を作ろう…こんな食生活はどうしても見過ごせない。

寮を出て、俺はどうやって学園に向かうのか分からなかった。

昨日は何も考えずレオンハルトに着いて行ったから覚えていない。

レオンハルトにこんな事で迷惑掛けるのもなぁと思い、適当に歩いていれば誰か生徒が見えるだろうと歩き出した。

森を歩いていると、何処も同じ風景が続いていて遭難する人の気持ちが分かる。

本当に此処だろうかと不安に思っていたら、誰かの声が聞こえた。

やっと人がいたと思って駆け出すと、思わぬ人物に遭遇した。

俺が一番会いたかった、俺の大切な天使がそこにいた。

楽しげに話している歩夢を見て、涙が溢れて止まらなかった。

「あ、歩夢!」

「げっ…!」

何故か歩夢から変な声が聞こえた気がしたが、俺は全然気にしていない。

やっと歩夢と会えたんだ、この喜びは誰にも止まらない!

歩夢に抱きついた、すっぽりと俺の腕の中に治まる歩夢が愛しい。

歩夢に背中を叩かれて、慌てて歩夢から離れると顔を真っ赤にさせて不機嫌そうだった。

そんな顔も可愛いけど、苦しかっただろうか…ごめん歩夢。

歩夢の隣にいる男は歩夢に「彼氏?」と聞いていた。

あれ?この男、昨日あった面倒くさがり男じゃないか…歩夢とどういう関係なんだ?

「違うよ!僕のお兄ちゃん!」

「お兄ちゃんって、あの珍獣の?」

「…おい、話が見えないがお前は歩夢の何なんだ!!」

誰が珍獣だ、歩夢…コイツに俺の事なんて言ったんだよ。

俺が敵意むき出しで聞くと、歩夢が俺を隠すように前に出て面倒くさがり男の腕を引っ張って歩き出してしまった。

もっと歩夢と話したい事があったのに、歩夢は居なくなってしまった。

歩夢、珍獣ってなんだ?その謎だけ俺の心に残っていた。

そうだ、歩夢がせっかくいたんだから着いていこうと思い歩夢達が向かったところを歩き出した。

歩夢はいないが、まっすぐ歩くと森を抜ける事が出来た。

上を向くと空を飛んでいる生徒がいた、羨ましい…俺は借り物の魔法しかないから飛べない。

森を抜けると生徒達が見えて、着いて行けば学園に到着するだろう。

並木道を歩いていたら、ナツとヨシュアが立ってるのが見えた。

二人は向かい合ってなにか確認し合っていた、俺が近付くと二人は気付いた。

おはようと軽く挨拶してから何をしてるのか聞いた。

そういえば周りを見たら、ナツ達みたいにやっている生徒が大勢いた。

制服を整えているな、整える必要がないほどぴっちり着ている人もだ。

「制服を整えてる人が多いな」

「あぁ、それは……あぁー!!」

いきなりナツは大きな声を出して俺の襟を掴んできた。

びっくりしてナツの腕を掴むとナツの顔が青白くなっている。

本当にどうしたんだ?なにかに怯えているような顔だ。

「君、襟元が乱れているね」

突然何処からか声が聞こえて、びっくりして周りを見渡した。

すると、そこにいたのは眼鏡を掛けた生徒で俺を鋭い瞳で睨んでいた。
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