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第一章 プレイ初日
#19 新規スキルを確認していたら変人が来た
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一つ目の【伏龍一矢】は任意発動スキルだ。魔力を消費して矢の威力を増す事が出来る。威力は筋力値と精神値に依存か。敏捷値極振りの私じゃ大した威力は出せないな。
二つ目の【命中補正E】は矢の命中率を上げる常時発動スキルだ。Eとはランクを意味しており、Eランクではあまり効果的な補正は期待出来ないが、それでも最初の一歩だ。これがDランク、Cランクと上がっていけばどんどん矢も当たるようになるだろう。
三つ目の【殺意の兆し】もパッシブスキルだ。人間に属する相手を攻撃した際、極低確率で四倍のダメージを与える。このダメージは筋力値や精神値に縛られず、どんな方法でも良いから出したダメージから計算される。
私が「PKをした」と見做されたのが釈然としないが……返り討ちであってもPCを討ち倒した結果には変わらないという事だろう。それで経験値も入ったのだし。
「ラトさんに襲われた時は『うわあ、ついてない』って思ったけど……これは収穫だったなあ」
それなりに劇的な展開、なかなかの撮れ高だ。これはラトには感謝しないといけないな。……いや、やっぱりPKなんかに感謝するの嫌だな。うん、私の努力と幸運に感謝するとしよう。
「何かキリが良いし、今日はそろそろアガるか」
「そうだね。今日は有難うね、マイ」
「おう」
『冒険者教典』を取り出し、ページを開く。ページにはログアウトのアイコンがあった。これをタップすればゲームが終了し、VRヘルメットからの映像や音が途切れる。ゲームの世界から現実世界に意識が戻るのだ。
私の指がアイコンに触れる。その直前だった。
「良い戦いをするねぇ、オタクら」
後ろから声を掛けられた。
振り返ると、そこには一人の男がいた。黒いコートで全身を覆い隠し、隙間から覗くズボンもまた黒い。黒ずくめの男だ。顔だけは黒ではないが、包帯でぐるぐる巻きにした上にサングラスを掛けている。体格から男性だと分かるが、それ以上はどんな人物なのかまるで判別が出来ない。
怪しい。怪し過ぎて逆に怪しくないんじゃないかと思ってしまうくらい怪しい外見だ。
「えっと、はい……ど、どうも……?」
「いや本当本当。見事なものだったよ。今日が初日だから皆、戦闘力は同等の筈なのに終わってみたら完勝なんだもの。良い立ち回りをしたもんだわ」
「は、はあ……」
「ん? ひょっとしてその光の玉は……君もVTuberかい? 奇遇だねぇ。何を隠そう僕もVTuberでね。ほらこれ」
VTuberを名乗った彼の近くにも光の玉が浮いていた。私と同じ代物だ。カメラがあるという事は本当にVTuberなのだろう。
というか、この人の口調と背格好。加工しているのか声色は全然違うけど、聞いた事がある。もしかしてこの人は私の知っているあのVTuberなのでは……?
などと考えていたらマイが用心棒のように私と包帯男の間に立った。
二つ目の【命中補正E】は矢の命中率を上げる常時発動スキルだ。Eとはランクを意味しており、Eランクではあまり効果的な補正は期待出来ないが、それでも最初の一歩だ。これがDランク、Cランクと上がっていけばどんどん矢も当たるようになるだろう。
三つ目の【殺意の兆し】もパッシブスキルだ。人間に属する相手を攻撃した際、極低確率で四倍のダメージを与える。このダメージは筋力値や精神値に縛られず、どんな方法でも良いから出したダメージから計算される。
私が「PKをした」と見做されたのが釈然としないが……返り討ちであってもPCを討ち倒した結果には変わらないという事だろう。それで経験値も入ったのだし。
「ラトさんに襲われた時は『うわあ、ついてない』って思ったけど……これは収穫だったなあ」
それなりに劇的な展開、なかなかの撮れ高だ。これはラトには感謝しないといけないな。……いや、やっぱりPKなんかに感謝するの嫌だな。うん、私の努力と幸運に感謝するとしよう。
「何かキリが良いし、今日はそろそろアガるか」
「そうだね。今日は有難うね、マイ」
「おう」
『冒険者教典』を取り出し、ページを開く。ページにはログアウトのアイコンがあった。これをタップすればゲームが終了し、VRヘルメットからの映像や音が途切れる。ゲームの世界から現実世界に意識が戻るのだ。
私の指がアイコンに触れる。その直前だった。
「良い戦いをするねぇ、オタクら」
後ろから声を掛けられた。
振り返ると、そこには一人の男がいた。黒いコートで全身を覆い隠し、隙間から覗くズボンもまた黒い。黒ずくめの男だ。顔だけは黒ではないが、包帯でぐるぐる巻きにした上にサングラスを掛けている。体格から男性だと分かるが、それ以上はどんな人物なのかまるで判別が出来ない。
怪しい。怪し過ぎて逆に怪しくないんじゃないかと思ってしまうくらい怪しい外見だ。
「えっと、はい……ど、どうも……?」
「いや本当本当。見事なものだったよ。今日が初日だから皆、戦闘力は同等の筈なのに終わってみたら完勝なんだもの。良い立ち回りをしたもんだわ」
「は、はあ……」
「ん? ひょっとしてその光の玉は……君もVTuberかい? 奇遇だねぇ。何を隠そう僕もVTuberでね。ほらこれ」
VTuberを名乗った彼の近くにも光の玉が浮いていた。私と同じ代物だ。カメラがあるという事は本当にVTuberなのだろう。
というか、この人の口調と背格好。加工しているのか声色は全然違うけど、聞いた事がある。もしかしてこの人は私の知っているあのVTuberなのでは……?
などと考えていたらマイが用心棒のように私と包帯男の間に立った。
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